水質調査、騒音振動測定など環境調査は、関西環境リサーチ株式会社にお任せ下さい

「語」業界用語
意味の正確さにこだわらず、通称(現場での呼び方)もご紹介。
 
 2019/11/02   (44/52週) マウスピースと空気環境測定
ラグビーの試合を観ていると、選手がマウスピースをしているのがわかります。

これは身体接触によってくちびるを切ったりしないためのものですが、ほかにもマウスピースと言えば、歯医者さんで支給されるものもあれば、吹奏楽器で使うものもあります。
つまり、「違う業界で、違う目的のために」使われるものとして、マウスピースと呼ばれる共通のアイテムが存在しています。

これと若干異なる例として、空気環境測定があります。

人がそこで健やかに過ごすために、室内の空気の状態を測定するのが「空気環境測定」ですが、こちらにも代表的に3つの業界があります。

・労働安全衛生法(事務所衛生基準規則)に基づく空気環境測定
・ビル管法(建築物環境衛生管理基準)に基づく空気環境測定
・学校保健安全法(学校環境衛生基準)に基づく空気環境測定

いずれも「人がそこで健やかに過ごすため」という目的は同じ。この場合は「違う業界で、同じ目的のために」実施される行為の呼称、といえます。

共通するマストの項目は6項目(浮遊粉じんの量、一酸化炭素の含有率、二酸化炭素の含有率、温度、相対湿度、気流)ですが、基準値が少しずつ異なります。用途・延べ面積によって施設に適用される法律が異なり、また2重に適用される場合もあります。実務的には「辛い(厳しい)ほう」の基準で、施設が主体的に一元管理することになるでしょう。

 
 2019/08/24   (34/52週) 統一感の無い用語たち
◆発生源と発散源
作業場のどこに有害物質が陣取っているかを論ずるとき(図示するとき)、その位置のことを作業環境測定では「発生源」と言い、局所排気装置の点検では「発散源」もしくは「発生源」といいます。(テキストにも両方出てきます。)
なにかニュアンスの使い分けがあるのかもしれませんが、私どもは明確に知りません。

◆自然吸気と自然給気
作業場の壁の一部にガラリ等があって、反対側で排気をしているとガラリから屋外の空気が入ってきます。ガラリ自体にファンなどの動力があるわけでもないので、自然な気流であることを指して「シゼンキュウキ」と呼びます。(事例集に両方の漢字運用が見られます。)

◆成果物と成果品
調査結果の書類などに値段をつけて「これが成果物です」と表現することが一般で見られますが、こと官庁の請負業務ですと「成果品にはCDも付けること」などと使われます。(「ブツ」と言うのは、品が無いのでしょうか?)


 
 2019/08/03   (31/52週) スクリーニング調査
スクリーニングとは一般に、選別・ふるい分けのことを指すようです。
たとえば健康診断の項目である「便潜血」は、さらに精密な検査を要する人とそうでない人の選別(とりあえずの粗いふるい分け)を行なう意味で、「スクリーニング検査」に属するとのこと。

そもそも語源の「スクリーン」を、プロジェクターのスクリーン(シート状のもの)ではなく、メッシュ状(網目状)のものとして考えさえすれば、頭にイメージが入り易いでしょう。ふるい分けですから、網なのです。

これを背景にして、環境系の測定・分析の世界にも「スクリーニング調査」という表現があり、このたび当社でも身近な案件として、受託の機会を得ました。

ジャンルは、解体待ちの建物の建材アスベストに関するものです。
このお仕事のミッションは、「指定された検体のアスベスト含有分析を行なう」ことではなく、その前段階として「分析すべき検体が、どことどこに在って、合計何検体あるのかを調査・集計する」というもの。

このスクリーニングは、石綿作業主任者などの実務的な総合力が問われるお仕事で、携わる人の職業経験としては、ひとつの集大成といっても良い案件ではないかと思われます。

※画像は当社の室内エアコンのフィルター(定期清掃中)であり、記事の内容とは無関係です。

 
 2019/07/06   (27/52週) 工場換気の基本表現
工場換気、すなわち作業場内の空気を適切に維持することは、意外と難しい。当社も測定という切り口からこの分野に携わって勉強中ですが、その難しさの背景には大きく2つのことがあるようです。

1つは、空気が1立米あたり1.2kgもの重みがあり、(鳴門の渦を生む海水ほどではないにせよ、)流体として粘性を持っていることが、普段イメージしにくいこと。

もう1つは、換気や排気、気流といった単語が日常的な表現であるため、関係者の打合せで論点にズレが生じ、結果として「空気の流れ」に関わり切れていない傾向。

そのため単語については、下記のどの意味合いかを分類して意識すべきです。

イ.目的(=空気がどうなって欲しいのか)
ロ.方策(=その目的のために、どこの空気をどうするのか)
ハ.物理的現象(=意図は別として、空気がどうなるのか)

「換気」とは、作業場内の空気を入れ替えることで、新鮮な空気を維持すること(=目的)です。
一般に普及する換気扇とは、「換気をするファン」のことですが、やっていることは排気(=方策)です。そのことによって、ドアや窓のすき間、あるいはガラリからの自然吸気(=物理的現象)を誘発し、結果として「換気」(=目的)されるというわけです。

工場換気の世界では、「全体換気が行われていることを前提に、(有害物質がばく露した空気を作業場外に出すための)局所排気を行なう」というのがセオリーです。しかし換気と排気を共存させた場合、次の3パターンが起きうることを肝に銘じなければなりません。

1.換気(上部での排気)が、局所排気装置の行う下部での排気にとって『妨害気流』となり、双方の効果を打ち消し合う。
2.換気と排気がうまく立体交差して、それぞれが効果を生む。
3.換気目的の気流が、局所排気を助けて効果を上げている。

 
 2019/03/23   (12/52週) 縮分(しゅくぶん)
採取〜分析の前処理に関する用語。均等に混ぜるための手法。(「4分割して混ぜる」をくりかえすなど。)

土壌調査のほか、官庁のごみ焼却施設を対象におこなう「ごみ質分析」においても、この工程が登場します。(ごみを何立米も持ち帰るのは大変なので)

 
 2019/02/16   (07/52週) 土壌における「含有量基準」と「溶出量基準」
土壌に含まれる有害性物質の量を調査する際、「含有量基準」・「溶出量基準」という2つの尺度があります。

六価クロム化合物などの分析項目の多くは共通しますが、両者では基準量が異なります。法律の由来は、前者がドタイホウ(土対法=土壌汚染対策法)、後者がハイソウホウ(廃掃法=廃棄物の処理及び清掃に関する法律=略称:廃棄物処理法)です。

溶出量試験という試験方法は、廃棄物処理法独特の考え方で、「その土の中に有害物質があったとしても、水脈や降雨にさらされて湧き出ることがなければ(少なければ)、良しとしよう」という判定方法。サンプリングした土に(規定の手間をかけて)水をくぐらせ、その水の水質検査を行います。

ちなみに豊洲市場の移転について議論が高まった時期、「地下水の問題と土壌汚染の問題は別。地下水はポンプ・アップすれば済むことじゃないか!」との発言も出ていた記憶がありますが、まるで地下水と土壌では有害物質の出元が異なるような印象。ところが上記の2つの基準に親しんでおれば、実際はどうなのか察しがつくはずです。

 
 2019/01/20   スクレーパー
高校の英単語で「スカイ・スクレーパー(摩天楼)」というのがありました。
高層ビル群を遠方から見ると、「空を櫛けずるような」構造物に見えるのが語源でしょうか?

さて工具としてのスクレーパー、建築業界では床のピータイルを剥がすのに使ったりもしますが、私どもが常備しているのは柄の長いタイプではなく、写真のようなハンディ・タイプ。

この工具は、古い建材のアスベスト含有調査の際、現地で検体を採取するときに用いています。(ノミやタガネと違い、10cm角程度を採るのに手頃な幅)

正しい使用法かどうかは分かりませんが、作業時はハンマーでお尻を叩きます。その衝撃が繰り返されると、柄と金属部分をつなぐ目釘の部分が壊れてしまい、困っていました。
その対策として、技術部長の発案で、日本刀よろしく柄の部分にタコ糸をぐるぐる巻きにしてみました。効果があったようです。

 
 2018/12/09   測定項目と分析対象物質
水なり土なり空気なり、採取した検体の属性を調べる際、「何を分析するのか」という項目があります。これは料金の積算上も明確にすべき点です。

そんな項目を呼ぶ際、日常でも「分析項目」「測定項目」「検査項目」「分析対象物質」と、いくつかバリエーションがあり、それぞれ何を指しているのかは微妙に異なります。
仮に代表で「分析対象物質」と、それ以外を「測定項目」とし、両者の違いを整理しておきましょう。

水の分析で、俗称「ノルヘキ」という項目があります。これは略さずに言えば「ノルマルヘキサン抽出物質」。この項目は、上記のどちらでしょう?

ノルマルヘキサンとは、有機溶剤に属する物質で、これ自体は物質名です。しかしこの場合、「水の中のノルマルヘキサンの含有量を調べて下さい」と言われているわけではありません。もしそうなら、項目の分類は「分析対象物質」に。

しかし実際は、「採取した水に分溜を施し、水以外のノルマルヘキサン溶媒のほうへ溶け込んだ物質(いろいろな油分)の総量を測って下さい」という項目なので、これは「測定項目」のほうに該当するわけです。

カタカナの物質名があるから、即「分析対象物質」と思っていると、その検体のどういう属性を調べているのか、よくわかっていない……という状態になってしまいます。上記のような典型例以外でも、「どっちかな?」と立ち止まって考える必要があるかもしれません。

 
 2018/11/03   吹き出し
ボイラーの排ガス測定や、脱臭装置からの臭気測定の際に使う言葉。

ダクトの途中などにあるフランジ(測定口)から空気を採取するとき、外より中の気圧のほうが陽圧である場合を「吹き出し」といいます。
コックをひねると空気が吹き出してくるから、そういう表現をするのでしょう。

「あのお客様の設備、『吹き出し』だったっけ?」などと言って打合せます。
そうであれば、現地に持参する装備が少なくて済む場合があり、出張チーム間の配車にも影響します。
(例:大型ポンプを積まなくても良いのなら、軽ワゴン車で良い,etc.)

そもそもダクトなどは、空気を屋外に排出する経路。
それでも陽圧ばかりではなく、陰圧・ほぼジャスト……等、測定する立場から見たコンディションはさまざまです。


 
 2018/09/29   ショケン(初見?/初検?)
楽器演奏の世界で、初めて見る楽譜を「初見で弾く」と言うように、作業環境測定でも「ショケンで測る」という現場表現があります。
(今日のサンプリングは、ショケンだったから緊張した……,etc.)

ショケンにどんな漢字を当てるのかは不明。そして、下見なしでも下見を伴っても、どちらもショケンといいます。

ショケンには、作業者様とのご面識や現場に不慣れであること以外にも、緊張を伴う要素が。

2回目以降の測定は、(当日の測定員が初当番であったとしても)前回の報告書を野帳(やちょう:現地で生データを筆記する台帳)として使えるので、風向・風量の測定ポイント等も踏襲して行えます。ところが平面図が白紙からの実施となると、「今後これが踏襲される」というプレッシャーのなかで記録しますし、付帯設備の有無の見落としも避けなければなりません。

そのためショケンは、がぜん気分の高まるミッションなのですが、測定とはショケンだけを注意して行えば良い……というものではありません。その後の定期的な測定においてこそ、新たな健康障害リスクにつながる環境の変化に気付くよう、都度ゼロベースで見直す発想も持ち合わせてのぞみます。

 
 2018/09/01   吸着管と検知管
吸着剤(狙った分析対象物質を選択的につかまえてくれる成分)を管に入れたものが吸着管。それに目盛まで付いているもの(変色するのを利用し、ラボで分析する手間なく濃度のわかるもの)を検知管といいます。

検知管は、温泉宿の経営者の方が硫化水素の自主検査の際に使っておられたりします。

昔の水銀の体温計のような管の、両端のガラスを折って密封を開放し、水鉄砲のような機器を用いて「押す」のではなく「引く」と、管の中に規定量の空気が通過します。その際に吸着剤が反応します。

検知管の目盛には「0〜2.0ppm」などバリエーションがあり、思ったより沢山ばく露している現場に小さいスケールの検知管を持ち込んでしまうと、変色が振り切ってミスマッチとなります。

現場サンプリングの段取り的には、(その物質の)検知管が「手で引けば良いもの」「ポンプで引っ張るもの」、さらにはポンプの大きさ等のバリエーションがあります。


 
 2018/08/04   ブランク、コンタミ、とも洗い
依頼主様の施設から空気なり水なりを検体として持ち帰る際、その容器と採取方法には規定があります。

まず容器そのものには、材質や捕集量・遮光性の有無、運搬中の温度管理などにガイドラインがあります。
また、正しい容器であればいきなり現場で採取OKというわけではなく、その容器が「ブランク」であることが要求されます。

ブランクとは、測定・計量の業界では良いニュアンスの言葉であり、「(今回の)分析対象がゼロ基準(の状態)」を指します。
逆に「ブランクではなかった」とはどんな状態かというと、容器中に不純物が混入していたりして、計量が不正確になるコンディションを指します。このことを試料汚染(コンタミネーション contamination)といい、現場用語でコンタミと言います。

コンタミを防ぐために、よく行われるのが「とも洗い」。これは、容器の内壁を、あらかじめ「これから採取する検体と同じ成分」で洗う、という作業です。水を採るなら、その採りたい水を容器に少し入れ、シャカシャカと振って一度全部捨てる。それから本当のサンプリングを始めます。

 
 2018/07/08   「検体」「試料」「地点」と員数の関係
現場で採取され、分析対象となる空気なり水なり現物のことを、サンプルもしくは検体、あるいは試料と呼びます。
採取する行為はサンプリングとも言い、採取場所の立ち位置のことを地点、あるいはポイントとも言います。

いずれも業界用語と呼ぶほどでもないものですが、それらの員数的な関係には多少の専門性があります。

まず試料。これはイコール検体の意味合いで使う場合と、検体数と試料数を「1:多」の関係で見る場合とがあります。
関連法規あるいは依頼主の希望により、近い場所同士でサンプルを3つ取って分析した結果の代表的なものを「1検体」として報告する場合。この場合を「n=3」(呼称:えぬさん)と言います。1検体=3試料 というわけです。

また、地点数=5で検体数=7という場合。これは、同じポイントでサンプルを2回取る箇所が2つあるということです。

 
 2018/06/05   定性分析・定量分析
ある試料(サンプル)の中に、

目当ての有害物質が「含まれるか、含まれないか」の見極めを定性分析といい、

いざ含有していた際に、次の段階として「どのくらい含まれているか」のボリュームをつかむ分析を定量分析といいます。

これらの用語は石綿(アスベスト)の含有量調査でお馴染みです。