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「感」お知らせ&日々の所感
お知らせの他、社員各自や一同が社会人生活で感じていること。
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 2021/11/20   (46/52週) スプレーガンとトーチ、換気対策上のちがい
塗装作業で使うスプレーガンと、溶接作業で使うトーチ。
これらは作業者にとっての有害物が発散される発散源としては、同じアイテムなのですが、こと換気のコントロールを検討する際には、それらの「違い」を念頭に置いたほうが良いかもしれません。

トーチは、「手元が近く、風を起こさず、もらい風はNG」。
スプレーガンは、「手元がやや遠く、風を起こし、もらい風はややNG」。

溶接作業は両手で行うため、つねに体の正面、かつ顔のすぐ下のほうに発散源があります。トーチは自分で風を作らない(※被覆のガスも吹き抜けるような気流ではない)ので、煙は下から上に立ち昇ってきます。これを激しく排除するような気流を作ると、溶接の肉盛りに巣がわいてしまうなど、品質不良を招きます。

塗装の場合はスプレーガン自体が気流を作っています。また、吹付けの気流を作業者自身の方向に向けることはないので、少なくとも(拡散に至る前の)発散の段階では、有害物質の気流は作業者の位置から離れるように、離れるようにと進んでいきます。
このスプレーガンの気流、排風をしている局所排気装置のフードに向けて放たれると、換気(排気)にとってプラスに作用し、逆の向きではマイナスに作用します(妨害気流の一種になってしまい、局排の本来の性能が出なくなります)。

総じて言えば、換気の設備を溶接作業場に「しつらえる」のは難しく、「運用する」のは易しい。いっぽう塗装作業場では「しつらえる」のは易しく、「運用する」のは難しい……、といったところでしょうか。

 
 2021/11/06   (44/52週) 溶接ヒュームの問合せ、第3波
先月下旬あたりから、個人ばく露測定に関する問い合わせが再び増えてきています(週に3件程度)。昨年の後半を問合せラッシュの第1波とすると、今年の法改正の施行時期(4月)である第2波を経て、今回が第3波という感じです。

応対する側として感じる特徴は、問合せの半分が「測定機関をすでにお使いの事業所」であること。なぜ、そちらを専任で利用されないのでしょう? この背景には次のことが考えられます。

・出入りの測定機関から、早めのアナウンスが的確になされていない。
(法改正への対応が、自分たちの社会的使命だと思っていない)
・測定機関からアナウンスがなされているが、事業所内の安全衛生スタッフで情報が止まっており、予備知識のない設備管理スタッフから当社に問合せが来ている。

私ども測定機関にとって、溶接ヒュームの個人ばく露測定は「鍋料理屋さんにとっての『仕上げの雑炊』」のようなものです。普段、事業所様を安全衛生の観点から見守らせていただいている一環で行う、そういうケースがメインです。それを、別の測定機関殿が出入りしているのに『雑炊だけ作れますか?』と問われても、できはしますが出汁を一から取らねばならず(ご社業や現場の把握から始めねばならず)、コスト面が合ったとしても不条理感が残るのです。そしてこのお仕事、基本的に採算は合いません(定期でなく臨時案件のため。/作業環境測定と日程をからめられたら、若干の合理化が可能)。

当社の第3波への対応が、既存顧客に対するサンプラーでの測定経験を生かす姿勢に乏しい「塩対応」に受けとめられないよう、祈るばかりです。

 
 2021/10/30   (43/52週) 「大なわとび」の精度は、何番目?
私ども測定機関の品質においては、3つの精度があると思います。
1.分析精度(持ち帰った検体の扱いにおいて)
2.サンプリング精度(採取作業において)
3.サンプリング負荷に対する精度(作業場へ入場時、お客様側のご負担において)

1番目・2番目については、論じるまでもなく心がけている精度でありますが、3番目の精度については、日常でミスマッチが散見されているわりに、体系的に扱われていない気がします。

私ども測定員が作業場にお邪魔して測定を行うということは、たとえていえば「大なわとびのロープをまたがせていただく」要素を含んだ行為です。
(複数人が順々に「おっ、はいんな、さーい」といいながら加わっていく縄跳びを、大縄跳び(おおなわとび)又は長縄跳び(ながなわとび)と呼ぶ)

測定員が作業場に到着した際、現場の状況はいろいろで、ときに時刻の面(申し合わせた予定時刻の面)でミスマッチ(※)が含まれます。(※測定員がしばらく待機することは該当しません。また、たんに測定員が遅刻しているケースも含まれます)

イ.到着すると、大縄跳びが実施されており、タイミングを見て測定員もまたがせていただいた。(通常かつ本来の状況)
ロ.到着すると、大縄の両端を2名で持ち、静かにスタンバイしておられた。
ハ.到着すると、測定を念頭に大縄を回しておられた。(人を入れずに)
ニ.到着すると、本日の大縄跳びは「さきほど終了」したとのこと。
ホ.到着すると、そこからずいぶん手間取って大縄跳びの準備が始まった。

こういったことに関し、お客様のご負担を最小限にとどめるために、「3番目の精度」も整備していきたいと思います……、と結んでしまいそうになりますが、これは果たして3番目? お客様にとっては1番目なのではないでしょうか?(当社にとって測定は『事業』ですが、お客様にとっては『自主活動』。分析精度うんぬんより、事業であるご操業がスムーズであることのほうが、よほど優先されます。)

ここからそもそものミスマッチが起こりうると、心得たいものです。

 
 2021/10/22   (42/52週) 手作り雑巾をSDGsで見ると
社員たちが自社作業場の清掃をする用に、社長夫人から手作りの雑巾が供与されました。

これをSDGsの観点で見ると、何番になるでしょう?
(12番、そして11番あたりでしょうか?)

 
 2021/10/16   (41/52週) 品格を感じた官庁の見積仕様書
この秋、とある自治体さんの来年度予算用の見積を当社でご用意させていただきましたが、その仕様書のなかに素晴らしい点を発見。

ある処理施設の放流水の水質検査なのですが、見積仕様には年間12回(毎月1回)の水質検査のほか、同じ測定項目の水質検査が年間1回(不定期)、付加されていました。不定期1回の趣旨は「ちょっと臨時でも水質をみたいときに活用する(=必ず消化する)」という形ですが、実質的には再検への備えのようです。

水質検査とは、処理施設の設備が原水の水質を適切に処理し、放流するのに相応しい水にして出しているかを監視(モニタリング)するもの。モニタリングである以上、検査結果は基準値に収まっている場合ばかりでなく、ときには基準オーバーしている場合もあります。基準オーバーした場合の原因には次のものがあるでしょう。

イ.施設のメンテナンス上の不備(消耗品の交換や老朽対策)
ロ.施設の運転上のチューニングやパラメータ設定の不備
ハ.原水の状態の特異事情
ニ.検査を請け負った計量証明事業所の検査ミス

いずれにせよ、基準オーバーの発生した際は、原因を特定して施設を本来あるべき状態に復旧する必要があります。そして適切に復旧した証しとして、再度の検査を行うこと(再検)が付随し、実施コストが発生します。

再検のニーズが、年間に「1回」で済むかどうかはわかりません。その意味では不完全な備えにしかならないのですが、想定が「不完全」というのと想定を「していない」というのとでは、話の次元が全く違います。

施設さんからみて、「実質不要な1回分の検査を年間の請求額に盛り込むのは、無駄な出費ではないか?」という意見も出るでしょう。しかし、いざ再検のニーズが発生すれば、それは特急対応となる。その特急対応に備えて、1年間スタンバイしてくれる計量証明事業所には、妥当な対価だろうと考えて下さっているのでしょう。専門業者には専門分野に専念して、腕をふるってもらう。そのようにしつらえるのが、施設側(の担当者)にとっての「手柄」である……。そんな志が伝わってくる気がして、仕様書に品格を感じたのです。

ちなみに、仕様以前に取引関係の構造そのものにも、品格を感じます。
検査の依頼者が施設のメンテナンス業者ではなく、施設そのものであること。そのほうが計量証明事業所にとって、第三者機関として本来のジャッジがし易いからです。

 
 2021/10/09   (40/52週) 学校案件、営業部にも欲しい「タテ串」履歴情報
当社の受託先で学校法人のお客様は少ないのですが、学校ごとに環境計量または作業環境測定、どちらか一方を受託しています。

測定のオファーをいただくタイミングは、どちらかというと不定期。ポンとお話が来たときに、営業部としてはこれまでの履歴を思い出すのに、ちょっと時間がかかります。

「何年度に、この場所(建屋 or 部屋)でこんな測定をした」という、イベント単位の履歴(横に串刺しにした情報)については、見積回答や作業指図書の形で残っています。しかし、「この建屋 or 部屋について、何年度にどんな測定をしたのか」という、アイテム単位の履歴(縦に串刺しにした情報)は持っていません。

学校側の担当者様は、オファーの際にできるだけ分かり易い形で情報を下さっているのですが、それを受ける側の当社(営業部)の態勢が、少々不十分のようです。実際には技術部員と下見に行きさえすれば、技術員は新旧の報告書が頭に入っているので、履歴を「タテ串」でも理解しており、担当者様とスムーズな打合せが出来ています。

ですので、あとは営業部の情報把握だけ、改善すれば良いことになります。社内用にタテ串の一覧表を作るなり、パソコン内のフォルダの階層構造(ディレクトリ)を活用するなり、工夫していきたいと思います。

 
 2021/09/23   (38/52週) 個人ばく露測定、検診との連携に戸惑いの声
この夏は、溶接ヒューム法改正に伴い始まった個人ばく露測定の測定結果がポツポツ出始め、工場様ごとに特殊健康診断へのフィードバックを初めて経験される時期となりました。
その中で、当社が工場様に呼ばれ、産業医の先生や社内の医療スタッフの方々と直接、打合せをさせていただく機会もありました。

もともと労働衛生の世界では「生物学的モニタリング(健康診断)と作業場の把握(測定)は連携するのが望ましい」と言われており、意欲的な工場様では特殊検診個人票の様式や検診での問診内容に関し、測定結果が検診にフィードバックされるよう、工夫して取り組んでおられる所もあります。

そのなかで今回、(『場』の測定である)作業環境測定とは異なる『個人』ばく露測定が導入され、従来のフィードバックを踏襲しようとしても勝手が違うため、戸惑いが出ているようです。

私ども測定機関が、測定受託先の産業医療スタッフと直接面会しても、それほど有効な情報提供ができるとは思えませんが、先方様はかなり頭の整理ができたとのことで、喜んでいただけました。
今回の個人ばく露測定については「相当に勝手が違って当たり前」という感じを、微力ながら解説しお伝えできたことが、当社のささやかな役どころだったようです。

 
 2021/09/18   (37/52週) 衛生大会とフィットテスト
先週9/17に当地・北大阪管内では「全国労働衛生週間実施要綱等説明会」が実施され、当社からは社長が参席してきました。(参加企業・約20社。コロナ以前では通称『衛生大会』の形で60〜100社)。代表で参席してくる人のミッションは次の3点。

・当社自身(測定機関)が把握すべき、最新情報を収集する。
・(上記の一環で、)本年度版の『労働衛生のしおり』を持ち帰る。
・受託先企業で抱えているような課題の動向をつかむ。

今年の説明会資料の中に、当社自身のテーマであるフィットテスト関連のものがありました。

【講習案内】マスクフィットテスト実施者養成研修
(受講対象:事業所内もしくは外部機関等のフィットテスト実施予定者)

【関連図書】金属アーク溶接等作業者のためのマスクフィットテスト

溶接ヒューム法改正に伴う諸対応のうち、当社の受託ジャンルに決まっていたのは「個人ばく露測定」(すでに15社余りを消化)、そして機会があればお手伝いするのが「換気の改善」です。しかし「フィットテスト」については、まだ方針が決まっておりません。(※問合せをいただき始めています)

法改正の趣旨からして、マスクの適切な運用に力点が置かれたことはよくわかります。しかし測定機関がそのお手伝いにまで関わっていると、「まずは環境を正しく測定し、評価する」という本業がおろそかになりはしないか……と懸念されます。

法の施行時期が訪れるまでに、はたしてどのような義務内容になってくるのか? とりあえず関連図書を入手し、社内検討しておきます。

 
 2021/09/11   (36/52週) 出来て、律すればこそ、許される事業許可
先週は当社に、予定されていた労働局の立入り(ISOでいう定期審査のようなもの)がありました。
この審査は3年に1回を目安に予定され、抜き打ちでなく予告のもとに実施されるようです。
(私は中途入社の営業員で、前回は入社前の実施、また今回は出張で不在だったため、立入り当日の様子は直接知りません。)

出張から帰社後、私も立入りの様子を教えてもらいました。通常の流れどおり、「指導書」が後日発行されるようです。様子を聞いた印象をひと言でいうと「出来て、律すればこそ、許される事業許可」という感じ。有資格者が居て、設備があれば事業許可が出るものと思っていたので、この自律性(とくに測定機関という業種に求められる自律性)という観点を、再認識させていただく機会となりました。

次回の立入りには私も(予定を空けて)参加させていただき、自社の社業への理解を深めて参りたいと思います。そのためには、今から準備を始めておくことが有効でしょう。

 
 2021/09/03   (35/52週) WBGT値、建設現場の掲示方法を拝見
今年の夏休みシーズンは、学校関係の改築工事にともなうシックハウス測定の案件を、建設業者3社様よりお請けしました。(のべ13室。幼稚園3室・小学校7室・中学校3室)

その中の1社様の建設現場にお邪魔すると、作業員の屋外休憩コーナーやヘルメットラック脇などで、熱中症対策のWBGT値(暑さ指数)を掲示しておられました。当社も勉強のために、許可を得てその様子を撮影させていただきました。

WBGT値の計測計の値をディスプレイで見て、すぐ下に早見表(だから、このように注意しなさい、の判定)があります。「とても見やすいですね」と施工管理者様に感想を述べると、自社ではもはや普通に活用しているグッズであるとのこと。

そのほか、朝夕「本日○時○分現在」の気温・湿度・WBGT値を、手書きでも記入して掲示しておられました。

当社はどちらかというと、(工場様を主たる受託先とする)工業系の業者なので、こうしてたまに建設現場にお邪魔すると、異文化交流のような刺激をいただけます。

 
 2021/08/13   (32/52週) 局排の設置工事を支える「多能工」マインド
作業環境測定を受託している事業所様で先週末、局所排気装置の据付工事を行いました。

【工事概要】3階建ての建屋の2階と3階に1台ずつ、小さなプッシュプル・ブースを据え付ける。ダクト系は、合流せず独立で屋外へ。ファンは全て室内。

【業者構成】設備系:設備屋さんを軸として、その孫請け(ダクト屋さん、足場屋さん)。計10名程度。電気系:事業所様が直接委託する業者殿。2名。

【工期】2日間の予定だったところ、1日しかかからず終了。

私は元請けとして、社員食堂をお借りしてパソコン持ち込みで陣取り、1時間おきに作業現場を巡回しました。複数の専門業者が混成部隊となり、和気あいあいで作業を進めるのを拝見していると、「多能工」という観点から気づくことがあります。

設備屋さん(局所排気装置の専門メーカー)は、いつも同じダクト屋さんと足場屋さんを起用しているとのこと。この孫請けさん達の本業は、それぞれ「作ってきたダクトを現場でつなぎ合わせること」・「当日に必要な足場を確保すること(タワーを組むか、高所作業車を運転する)」です。

ところが1日、稼働日が立って工賃が支払われても、タイムスケジュール的には手待ちが発生します。だったら手待ちの時間に、本業ではない作業の加勢ができればどうでしょう? まず発注側である設備屋さんにはメリットがあります(支払う工賃が生かされ、自社の正規部隊の人数を抑えらえる)。いっぽう加勢する側にも、本業の出番が増えるというメリットがあると思われます。同じ設備屋さんからまた声がかかるという側面と、他社からの受注の下地づくりとなる側面と、両方あるでしょう。

そのようなことから、先日の現場でも、足場屋さんが屋内作業に加勢してダクトを組付けていたり、ダクト屋さんが局所排気装置の本体の組付けに加勢をしたり……という光景が見られました。その際、加勢によってサポートされる設備屋さんの側では、孫請けの職人さん個々人の(あくまで本業ではない)スキルレベルをよく把握し、無理なく活用することが重要。その結果、混成部隊は個々人に主体性が宿り、総体として最適な優先順位を踏まえた作業進行が実現していきます。どうやら今回の工期が短縮された背景に、そのあたりの導き方のうまさが実を結んだようにお見受けします。

ひるがえって私ども測定屋も、「測ることだけが本業」と居直っているのではなく、その本業に出番のあることが大事であればなおさら、周辺の案件に関わっていけるよう、多能工化する姿勢が大切かもしれません。

なお、自分たちで多能工化のテーマをゼロから考える必要はなく、普段お付き合いいただいているお客様のお言葉の断片から(こんなことも、助けてくれたらいいなあ)という形で拾っていけると思われます。つまり、多能工化「しよう!」ときばる必要はなく、導かれるままに汗を流しておれば、そのことを少し体系化するだけで経験値が充実するのではないでしょうか。

 
 2021/08/08   (31/52週) 夏場の測定作業、学校と雑居ビルで異なるリスク
夏といえば熱中症対策ですが、私ども測定員の作業でもリスクが伴います。

学校では夏休みを利用して、工期の終盤にシックハウス測定を伴う修繕工事が計画されます。当社からシックハウス測定(パッシブ法)に伺う際、捕集管の「設置時刻」や「回収時刻」がよほど涼しい時間帯でない限り、密閉した部屋に入室してまわることで汗だくになります。ただし任意のタイミングで、風通しの良い場所に移り一息つくことができるので、大きな負担はありません。

それが雑居ビル(使っていない、解体持ちの建物)となると、事情がちがってきます。当社の業界で関わるケースは、石綿のスクリーニング(事前調査)で現場入りする作業。

ビルは空調が一元的で、とにかく窓という窓が(開閉のできない)密閉窓である比率が高いです。解体待ちの物件でもセキュリティーが伴い、学校のようにおいそれと換気を補えません。測定員が限られた時間内で、無心に調査を続けておれば、気がつくと脱水症状が始まっているようなことも起こりうるでしょう。

それを防ぐには、工夫して備えることが重要になってきます。
単純な工夫としては、休憩(場所を替えた休憩)をこまめにはさむこと。
その他には、調査する順番の工夫。物件を見て回る際、「まず屋上に上がり、そこから順々に降りてみていく」というのが定石です。ここでもし、屋上に日陰が多いのであれば、部材のジャンルに区切って何度も屋上に訪れる段取りにすれば有効です。(同じ発想で、屋上が外壁などに代わっても良し)。

いずれの工夫も、(あらかじめ計画できれば理想的ですが、)当日その場で思いついても結構。案外とそんなことが、難を逃れる決め手になるかもしれませんね。

 
 2021/07/17   (28/52週) 個人ばく露測定が「臨時」である認知度は?
溶接ヒュームの法改正にまつわる個人ばく露測定の実施について、当社でも既存顧客を中心に対応を進めており、ようやく累計10件となりました。

実施を検討されるお客様から問合せ・質問をいただく際、当社のご説明が断片的な解説から始まってしまうことも少なくありません。

その中で、お客様がこの測定のことを「作業環境測定の一環として、定期的な実施が求められる新ジャンル」ととらえ、事業所として「固定費の増える案件」と思っておられるケースが潜在しているようです。

実際はそうではありません。同じ作業内容でご操業が続くなら、(多くても2回の実施で済む)臨時の案件である、というのが大前提。これが理解されていないと、話がかみ合ってきません。
この「臨時の案件である」という点は、私どもも当初はわかりにくかったです。(商売柄、連日のように関わっているうちに、当初の違和感を忘れてしまっていました。)

きっと事業所様でも、むしろ衛生管理者の資格をお持ちのような(既存の法体系に充分親しんでおられる)ご担当者のほうが、違和感が強く、わかりにくいのだと拝察します。

もともと溶接がらみの重金属系(特化物)の作業環境測定を実施なさっている当社のお客様で、このたびの個人ばく露測定を実施することで、測定にまつわるトータルコストが下がった事業所も一部出てまいりました。

個人ばく露測定が、イコール「重荷が増える一方」の案件ではない、という認識からスタートすれば、ご準備(当社のような測定機関との事前協議)も順調に進む……と思われます。

 
 2021/07/10   (27/52週) 当社の安全週間を振り返る
今年の全国安全週間(7/1〜7/7、準備月間6月)は、コロナ禍で何となく過ぎていきました。

製造系の安全イベント(6月下旬に短時間開催されたとのこと)には、当社は参加できませんでした。代わりに7月末に行われる建設系の安全イベントに、当社社長が参加する予定です。持ち帰り資料で勉強させていただきます。

社内の活動としては、フルハーネス型墜落制止用器具の一部更新を行いました。共用で保有する中の2つが、性能的に年内いっぱいの使用期限だったので、期日管理をしている技術部主導で更新。社員の体型にもマッチしました。

社内で今後整備していきたい課題としては、社用車のドラレコのチェック体制と、入場手続きの要求度合いを顧客別に掌握することです。

ドライブレコーダーは、検証が必要となる事故が発生したときに「初めて使う」のではなく、普段からスムーズにパソコンに取り込めるようにしておき、ヒヤリハット事例に活用するなど「普段から扱い慣れる」体制がベターかと思われます。機器ごとに閲覧ソフト(SDカードに内蔵)も異なるので、「何号車はいつもこのフォルダでデータを取り込む」といった環境も作っておきたいものです。

顧客ごとに入場手続きの要求度合いは異なります。サンプリング予定日が決まったら、下記のランクごとに対応する責任が当社にあります。
・Sランク:「あり、事前・事前」入場届出書類を事前に用意→事前に(期日までに)提出
・Aランク:「あり、事前・当日」入場届出書類を事前に用意→当日に提出
・Bランク:「あり、当日」入場届出書類はあるが、事前準備は不要
・Cランク:「なし」入場届出書類が一切ない
このことは、作業指図書の原紙に記載しておき、リピート案件になってからは技術部が主体的に管理するのが妥当でしょう。

最後に社外の出来事として、地元でお付き合いを賜っている安全安心(株)の中川先生が、日本労働安全衛生コンサルタント会の総会(6月23日)で『会長功績賞』を受賞されたそうです(同社メルマガの報)。おめでとうございます。

中川先生は(受賞理由と直接関係ないと思われますが)、巡視のときの観察力が素晴らしい、というのが素顔の先生を存じあげている地元の私どもの印象です。観察して気づいたことをすべて指摘すると、私ども(巡視をお願いした事業所側)もヘコんでしまうので、まずは重点的にこれとこれだけ言ってあげよう……と絞り込んで下さる。そんな優しさが、とにかく先生のお人柄であり、プロの指導者のスキルでもあるのかもしれませんね。

 
 2021/06/19   (24/52週) 溶接ヒューム対応、当社の整備状況
溶接ヒューム法改正への本格対応について、本年4月の施行から3か月が経とうとしています。当社ではその後、2つの進展がありました。


◆「2日目セルフ・スタート」の実績
均等ばく露作業の対象者が1名だけおられる作業場の場合、2日にわたって個人ばく露測定を実施する必要があります。その際、条件が整っているケースにおいては、1日目に個人サンプラーセットをそのままお預けしておき、2日目の朝は作業者様によるセルフサービスで装着〜起動をしていただく。このパターンを先週、初めてお願いし、お蔭様で成功しました。

これが実現した背景には、事業所の担当者様のご協力(現場へのコンセンサスの橋渡し役)と、当社技術部が手作りで用意した操作マニュアルの存在があります。

ちなみに当社で採用しているポンプは、いわゆる「個人サンプラーセット」の構成機材ではなく、他の測定ジャンルでも汎用性のある機材です。そのため、装着体験をしていただく段階で「ちょっと重いな」という声が四割弱ほど出ている反面、機材にも汎用的な剛性があり、当社側も託しやすい面があります。このポンプを採用した判断・決断も、当社技術部によるものです(直接のきっかけは、調達確保のスピード面により)。

「2日目セルフ・スタート」を初めて終えたところ、除外時間(ポンプは回っていたけれど溶接とは関係のない時間)の申告の精度のことが、若干の課題としてありました。当社側で今後、記入表の工夫などをしてまいります。


◆補助金申請にフィットした見積書体裁の対応
さる6月4日付文書で、厚労省から『有害物ばく露防止対策補助金』の補助事業者として選任された(公社)全国労働衛生団体連合会(略称:全衛連)から、測定機関への「お願い」文書を受け取りました。

有害物ばく露防止対策補助金
http://www.zeneiren.or.jp/hazardous/index.html

溶接ヒューム法改正にまつわる補助金制度について、当社では既存顧客様より情報をいただいており、地元の労働基準監督署を通じて詳細の把握に努めておりました。このたび補助事業者が確定したことを受け、いよいよ当社もこの方面へのスタンスを固めました。「補助金申請の事務代行は行わない」ものの、「申請で使っていただける見積書の体裁で見積回答をする」という形です。

そこで、全衛連に当社の見積書の例をサンプルで送付し、「この体裁で申請に使えますか?」と問合せました。ご返答として、とくに変更なく使用できるとのことでした。

ただし、当社が顧客への見積書を「出し直す」ニーズがないか? というと、先週さっそく1件が発生し、対処させていただきました(自社の複数工場に対して分割した申請トライをする場合)。この程度でしたら、微力ながらお手伝いする次第です。

 
 2021/05/29   (21/52週) 事業場記入欄の運用方法について
作業環境測定結果報告書(報告書)の標準的なフォーマットには、1ページ目の下段に【事業場記入欄】があります。この部分の運用方法について、測定を長年受託しているお客様から問合せをいただきました。
当社の知りうる所、ならびに見解をご紹介しておきます。

◆受託先企業様各位の、運用状況(どう使っているのか)
・とくに話題になったこともなく、当社では存じ上げません。
・おそらく空欄のまま保管されている事業場様が大半と思われます。

◆当社の見解(新規のお客様への説明)
・この欄は、安全衛生委員会を実施して議事録をとっておられない場合(50人未満の事業場はその確率が高い)、手書きで追記する形で、記録としてご活用下さい。
・記録の意味合い:安全配慮義務をどう実践なさったか(配慮したという実行責任をはたす具体的アクション)の記録として。
・とりわけ、管理区分が2や3の状態が繰り返し続く作業場の場合、安全衛生委員会の議事録でも触れておらず、この欄も空欄であれば、「なんら配慮していない状態が続いている」とみなされる可能性があります。
・形式面ではそういう意味合いです。要するに、この報告書を作業者様の健康障害防止に役立ててください。

◆当社の見解(空欄で済ませる際の、前提条件)
・安全衛生委員会(事業場の委員ならびに産業医が参画)が運営され、定期会合の議事録が作成されている。
・委員会の議題には、直近に実施された作業環境測定の結果を共有することが含まれる。
・その前提として、安全衛生活動の年間計画書が作成され、活動項目の中に作業環境測定の予定も明記されている。
・管理区分が2か3の作業場については、「どう解釈するのか」→「どうフォローするのか(経過観察するなら期限も決めて)」→「フォローが完結したのかどうか」まで追跡して議題に挙げ、「こうなった」と述語まで記録する。

なお、合同巡視の機会があるようでしたら、その作業場を委員会でも重点的に巡視して、主体的なコメントも議事録に残したいものです。そして議事録は、要フォローの作業場にも確実に配布されるよう、臨時で配布先を増やすことも立派なアクションだと思われます。

要するに、ISO9001などのPDCAと同じです。数値化された監視項目(空気の汚れ具合を測った管理区分が、1なのか、2なのか、3なのか)をもとに定期的に監視しておき、1より大きくなった場合に是正アクションを起こす。いきなり設備改善をしなくても、検討(協議)しただけでも、その事実は「アクション」の部類です。それをどこかに記録しておき、後日、事実関係をトレースする際の手がかりに使うわけです。

当社の仕事の成果物である「作業環境測定測定結果報告書」。その運用方法を受託先様から尋ねていただけるのは、とても業者冥利に尽きます。

 
 2021/05/22   (20/52週) 測定先の朝の始め方に学ぶ
溶接ヒュームの個人ばく露測定のため、朝一番に工場様へ向かうケースが増えてまいりました。

始業直後からサンプラーの装着をお世話するため、朝礼のある工場様では朝礼が始まる時点で、測定員は目の届く邪魔にならない位置でスタンバイさせていただきます。
ラジオ体操が始まると、これは参加させていただきます。当社ではラジオ体操をしないので、大変気持ち良く、有難い機会です。

客先によって朝の始まり方はさまざまで、週初めでなくても、ラジオ体操→全体朝礼(業務連絡)→唱和、と一通りをコンパクトに実施される所もあります。

当社がお邪魔をするミッションは、測定をちゃんと実施することですが、普段は目にしない「朝の客先」から学ばせていただくのも、貴重な機会かと思われます。

 
 2021/04/17   (15/52週) 滅菌器「開けちゃった」予防対策
当社では医療系の測定受託先が数軒あります。そのうち、特化物のエチレンオキサイドの作業環境測定を行う作業場(手術の準備室など)で、その物質の発散源である滅菌器を、医療スタッフの方が誤って開けてしまう場合があります。

測定の段取りとして、前夜から数時間かけて庫内の排気をしておき、翌朝に庫内の品物を取り出すタイミングで、測定員が検知管を持って待ち構え、作業場空気を採取します。ですので測定員が「おはようございます」と入室した時点で、すでに開けてしまっていては、発散のタイミングを逃した形となります。このことを社内では通称「エチレンオキサイド・開けちゃった事件」と呼んでいます。

昨年はとくに「開けちゃった事件」が2つの医療機関で重なりました。そこでこのたび、当社より添付のような注意喚起のシートを用意し、事前にご提供することにしました。紙絆(かみばん、サージカルテープ)でとめていただいたら、衛生的かと思います。

朝というのはシフトの引継ぎ直後であるため、伝達事項の実施が不完全になりやすいかもしれません。またコロナ禍の昨今、一般診療の仕事場でもなにかと立て混んでおられるでしょう。

なかなか私どもが医療従事者の皆さんのご負担軽減に貢献できることは少ないですが、このような掲示物でも、多少お役に立たないかな……と願っています。

 
 2021/04/10   (14/52週) 同一労働を「計量」するならば
先日TVニュースを観ていると、この4月から「就業形態にかかわらず、同一労働・同一賃金が中小企業にも適用される」、「問合せがあれば、労働者が納得するまで説明しなければならない」といったことが報じられていました。
本件は、単一の就業形態である当社にとって無関係ですが、ちょっと余計な考察をしてみたくなりました。

同一労働における「同一さ」を具体的に計量しようとする場合、それはかなり難しいのではないか? という考察です。

結論として、次の3点が大前提になると思われます。
1.緻密な人事考課制度がある。
2.就業形態に関わらず、同じ人事考課制度の土俵に乗って評価される。
3.この会社では、何が「手柄」となるのか、価値尺度を共有している。


のちに豊臣秀吉となる藤吉郎が、はじめ織田信長の「草履取り」から出世していったエピソードは有名です。
藤吉郎は尾張の織田家、すなわち軍隊を持つ民営(同族系)の地方自治体に、仮採用職員として就職しました。はじめの担当業務は、「親方がトイレに行く時に、土間へ草履を出す係」です。この仕事への取組み姿勢が評価され、足軽のチームリーダーに抜擢されます。

この時代に、もし「同一労働・同一賃金(処遇)」という概念が職員の側にあったなら、次のような問合せが出たかもしれません。
「私は藤吉郎の前任の草履取りです。私も『草履を出す』という作業マニュアルと導入教育を提供され、その通りに実施していました。なのになぜ、私は足軽のチームリーダーにはならず、処遇にばらつきが出ているのですか?」

この問いに対して、採用時に次のようなアナウンスが必要だったかもしれません。
「うちの組織には『こういうことを手柄だと考える』という価値観があります。ですので、決まった手順をこなす評価項目に加え、プラスアルファの有効な工夫等があると、そこも評価されますので、予めお伝えします。」

ただしこれで万全かといえば、次の質問が待っていることも容易に想像できます。「それでは、そのケース・バイ・ケースの手柄とやらは、どのように数値化され、大小を比較する手順になっているのですか?」

「同一ではない処遇」の経緯を説明するためには、相当の規模で準備が必要になってくると思われます。労使どちらの側に立っているわけでもありませんが、とにかく「計量的に難しそうだな」という印象を覚えた次第です。

 
 2021/03/27   (12/52週) 資源ごみの作業所にて測定
先月、近隣自治体様からのご用命で、作業環境測定を行ってまいりました。
資源ごみをいったん整え、リサイクルの流れにのせるための作業所(ストックヤード/ごみの焼却場とは別のロケーションに建てられた拠点)に訪問いたしました。

そこには4ジャンルの作業場がありました。今回、当社が測定したのは下記のイとロの作業場です。(粉じん測定や空気環境測定を実施)

【イ】あき缶を複数まとめてつぶし、四角い形状(段ボール箱大)にして、パレットで搬送しやすくする。(プレス機械設備を用い、その前後にて手作業)

【ロ】空き瓶を色ごとに分別し(透明・茶色・グリン)、積み上げておいて破砕する。(前半は手作業、最後に重機を用いる)

【ハ】食品用の発泡プラスチック製の容器(スーパーのお惣菜品のトレーなど)を分別し、袋づめする。

【ニ】古紙を分別する。

イとロの作業場では、シニア世代の皆さんが作業者として機敏に働いておられました。そしてハの作業場では、養護施設の職員さんに引率されて、ハンデキャップのある若い人たちが作業に取り組んでおられました。

とりわけハの作業場については、SDGsの観点からも意義深いのではないかと感じました。


SDGs
3.すべての人に健康と福祉を
8.働きがいも経済成長も
12.つくる責任 つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を(プラスチックの焼却 →酸性雨 →森林破壊)
17.パートナーシップで目標を達成しよう

 
 2021/03/13   (10/52週) 散気装置のウォッチャーことはじめ
排水・下水の水質を浄化するため、好気性菌に空気を提供する装置が「散気装置」で、その散気装置を備え、水を空気にさらす役目をもつプールが「ばっ気(曝気)槽」。つまり言葉としては、曝気が目的(結果)を指し、散気は手段(行為)を指しています。
(ちなみに熱帯魚の水槽の底で、ブクブクと泡を発生させているものも「散気装置」ですが、この場合の空気の提供先は魚です。)

そういった曝気槽を適宜含めた単独もしくは複数の処理工程を備え、工場排水などを河川や下水道に放流できる水質に改善するユニットのことを、私どもの業界では「除害施設」といいます。ちなみに水ではなく排ガスなどの空気を「除害」するユニットのことは、「空気清浄機」と呼んでいます。

さて先週、サンプリング日程の重なってしまった日に、私(営業員)も食品工場の除害施設へ排水分析の採取に行ってきました。そのお客様の除害施設は、コンクリート製の建屋の屋上部分が露天の状態で運転しているタイプのもの。曝気槽も採水ポイントの1つにあり、ご担当者様の立会いのもと、プールサイドに屈んでポリ瓶を構えて採るような作業となりました。

あくまでヘルプ要員として採取に行った私は、そのお客様の曝気槽に近寄るのも初体験。そして興味深く目が行ったのは、槽の水面で泡立っている様子です。

熱帯魚の水槽のような、控えめで可愛いらしいブクブクではありません。水面に隆起・凹凸の伴うような、ボリュームの激しい散気のブクブク。しかし私の関心が向いたのは、その迫力ではなく、水面に散気の上がってくる「場所の偏り」です。散気が、槽の水面の一部、かつ外周寄りに偏っていたのです。

これを見たとき、私は株式会社アイエンス社の「アクアブラスター」を想い出しました。(ああ、この曝気槽の散気装置は、アクアブラスターではないな。)と、にわか評論家のように思考が働いたのです。

当社が測定・計量の受託先様から除害施設・空気清浄機などの設備改善の相談を受けた場合に備え、(当社も設備は専門外なので)ワンストップで相談できるプラットホームの1つに、長瀬産業株式会社の環境事業推進チームさんとのご縁を頂戴しています。ちょうどこの年明け、Web会議で簡易レクチャーをして下さった商材の一つに、この「アクアブラスター」もありました。

この散気装置は、2005年度近畿経済産業局NBK大賞の「環境・アメニティ部門賞」を受賞したそうで、散気の方式に特徴があります。「けっきょくは嫌気性菌とヘドロの勢いに負け、老朽化して浄化能力が減衰する」という散気装置がたどる定番の末路とは、ケタ違いに異なる維持能力があるとのこと(しかも化学的ではなく構造面の特徴により)。

今から15年以上前に更新した曝気槽でしたら、この方式は選択肢になかったと思います。しかし今後(次回更新時、もしくは既存設備に散気管をプラスして併用する際)、本当に安定的な曝気槽の維持をご検討の場合は、少なくとも選択肢に入れるべきのようです。

なにぶん当社も勉強を始めたところ。まずは私も「にわかウォッチャー」として、ようやく現場の様子に関心が及んでいる段階です。

 
 2021/02/27   (08/52週) PCB、とくに駆け込みラッシュなく「高濃度」期限
受電設備の絶縁油などのPCB含有分析の案件、当社で受託したのは、ここ半年で2件ぐらいでしょうか。

【PCBの処分期間リミット】
◆高濃度(5,000mg/kg超) →2021年 3月末まで
◆低濃度(0.5mg/kg超、5,000mg/kg以下) →2027年 3月末まで

高濃度は、いよいよ期限が来てしまいました。

このあと、PCB含有分析の案件自体の発生が、「ない」という建前になるのでしょうか?
なぜなら、もし受託して分析結果が「高濃度」と出た場合、なす術が無いからです。

 
 2021/02/20   (07/52週) 「コールセンター経由」の前提に、思うところあり!
当社のパソコン機器の保守をお願いしているIT業者殿は、コールセンターを持っておられます。

何かトラブル・不具合があったときは、馴染みになった営業マンさんやエンジニアさんに直接連絡するのではなく、端末ごとにシールで貼ったフリーダイヤルに電話して、そこに状況を伝える仕組みです。
この手順を踏むことにより、電話サポートのみで済むケースが増え、また現地出張工事事案であっても情報を共有することで、担当者だけに頼らず最適・最短のサポートができるという、うたい文句です。

ところがその一方で、このIT業者殿は、出張サポート要員に協力会社も活用しておられます。そして当社に駆けつけた協力会社の人は、「何のご用で呼ばれましたか?」と、うたい文句だったはずの情報共有が機能していないケースが見られます。

これでは、わざわざコールセンター経由で連絡し、その都度一から説明していることが、もはや何の対価も生んでいないようにも見えてきます。

ユーザーに「コールセンター経由」を強いるIT業者殿は、いっそのこと協力会社さんも含めてフラットな形で「直接担当制」にしたほうが良いな……、そのように思うのは、私だけでしょうか?

 
 2021/02/06   (05/52週) 卒研発表会をリモート見学
2月3日、昨年の新入社員1名の母校である日本分析化学専門学校の「卒業研究発表会」があり、当社では午前中に在社していた4人(卒業生を含む)がZOOMで視聴させて頂きました。私(営業部員)もフルアテンドではないですが、お茶休憩にからめて断片的に拝見しました。

会場は学校近くの講演会場を使い、今年から企業関係者は参席せず、リモート配信を通じて見学するスタイルになったとのこと。7人〜10人程度がグループとなり、プロジェクターを用いてそれぞれの研究を発表。学生や先生からの質疑を発表グループが受け、ときには担当教員が補足説明を行っておられる様子がパソコン画面で中継されていました。

私自身は商工業の畑なので、このような理化学系の学びの場・発表の場を目にするのは初めて。印象としては、タイムキーパーが「チーン!」と制限時間を知らせたりする様子がQC大会に似た雰囲気でした。発表者の服装がリクルートスーツであることは少々意外でした。企業に観てもらう場だからということのようですが、「普段の白衣姿などで拝見したかった」と思う私などは、少数派なのでしょうか?

細かい収穫としては、pHのことをもはや現場でのように「ペーハー」とドイツ語読みせず、「ピーエイチ」と英語読みしていること。

大きな収穫としては、学校側の「どのような人材を輩出して行きたいか」というポリシーを感じとれたことです。分析という切り口で、卒業生が産業に関わっていく。そこに「研究」という要素がある場合、仮説を立て、その仮説を立証するための最適な分析処理手順をアレンジせねばなりません。そして、やったことを検証し、「今回の実施で何がつかめたのか」を自らわかり易く言葉や資料にして発表(表現)する。こういう一連のことができる(できるようになっていく)ために、学校は少なくともトライする場を与えて来ましたよ、というポリシーです。

ひるがえって、当社のような公害系の環境分析の会社では、そのポリシーを念頭に人材育成のバトンを引き継いでいるでしょうか? 公害なので関連法規があるため、分析の手順はJISで決まっているし、検証は基準値との比較で終わりです(環境アセスメントの領域になると、アレンジする能力が問われてきますが)。つまり、理化学系の人材を採用してのち、その潜在能力を学生時代よりも退化させている懸念があると思われます。

業種的に限界があるとしても、その「退化」を別の形でカバーすることはできないでしょうか? たとえば環境分析の会社にとって、成果物は(依頼者に提出する)報告書です。その成果物をたんに郵送するだけでなく、電話、あるいは客先に出向いて「読み合わせ」を行うケースがあります。そんな読み合わせの場こそが、「分析を通じて世の中と関わっている」醍醐味の部分といえますが、現状の当社では、これを技術部員に担当させることに消極的です。こういった姿勢は、短期的にはハプニングを回避できそうで社員自身も会社も楽なのですが、キャリア・パス(仕事の経験を通じて成長し、総合力が身についてくる道筋)の形成をせばめる点で、長期的にはマイナスと思えてしまいます。

先に社会人になった我々のほうこそ、退化している場合ではありません。学校の卒業研究発表会を拝見して、当社こそハッパをかけていただいた気分です。

 
 2021/01/23   (03/52週) 職場に二酸化炭素濃度計を設置
社長が先週の水曜日、社内の5ヶ所に二酸化炭素濃度計を設置しました。
(電源供給はUSBコネクタ。パソコン等が傍に無い設置場所では、コンセントのタップにUSBソケット付きのものを調達)コロナ対策として換気の状況をみていくのが目的です。

人は酸素があれば、とりあえず苦しくないのでしょうが、呼気として二酸化炭素を出し続けています。室内でその濃度が上がってくるということは、「同じ空気がそこに居る」(=換気不足)を示す手がかりとして活用できます。

当社では換気を行う時間帯を決めていますが、冬場はとにかく寒い。窓を開ける時間が10分も要るのか、5分でいいのか、1分でいいのか……は死活問題(?)で、室内の暖気の奪われ過ぎによる社員のコンディション不調も避けたいものです。

室内の二酸化炭素(炭酸ガス)濃度は、1500ppm以下であることが従来の測定上の目安。しかしそれをコロナ対策として「換気の適切さ」の目安にするとなれば、もっと低くしたほうが良さそうです。

外気は 400ppm台で、会議室にこもって打合せを1時間もしていると、呼気で1000ppm台の半ばになってきます。コロナ対策の換気として、600〜800ppm台を維持するのを当社の目安としています。

設置した濃度計の数値を眺めていると、発見があり、換気の実施や工夫のモチベーションが上がりました。
「まだ暖気の残る程度の換気なのに、二酸化炭素がこんなに減った!」・「あんなに寒くしたのに、二酸化炭素の減りが少なくて損した!」、などなど。

会社に「換気警察」(冬場にやたらと室内を寒くする人)が居るのは怖いですが、「換気奉行」(うまく換気してくれるマニア)が居るのは、喜ばしいことではないでしょうか? このような計器があれば、誰かが奉行に目覚めるかもしれませんね。

 
 2021/01/16   (02/52週) SDGsの自社フィッティング手法
先週、当社が入会する商工会の1つである大東商工会議所のメールマガジンに、アンケートがありました。社長監修のもと、営業部からこれに回答しておきました。

アンケートのテーマはSDGsです。
(会社としての取組み状況や、あまり取り組めていない場合はその理由、商工会に提供して欲しいことはないか? といった内容。)

当社では、まださほど取り組みが立ち上がっていない状況です。
(昨年は会長所有の入門冊子を社内サーバーにデータ設置し、参考教材としてミーティングで通達。今年から玄関にパウチで掲示。……実務とは関係のない雰囲気で推移。)

とりわけ、当社顧客で掲示なさっているような、「私たちは17項目のうち、この項目とこの項目で関わっています」といったフィッティングの段階に至っておりません。

SDGsの取り組みを「新しく始める」と思えば、負担を感じて敬遠するかもしれません。そこで、まずは社業での旧来の心掛けが「すでにSDGsと合致している」という部分がないか、点検していく所から始めるのなら当社でも取り組めそうです。

その意味では、当社には創業者の櫻井益雄会長の社是・社訓があります。ここからJAWE(日測協)の倫理綱領・5か条に通ずる項目を拾い出し、月・火・水・木・金の5つのグループに分け、毎曜日の朝礼にあわせて部分唱和しています。この5つのグループに該当するSDGsの項目をピックアップすれば、こちらも同様にフィッティングが可能となってくるでしょう。

当社にも、フィッティングの足掛かりがありそうです。会社を始めた当時の創業者の思い(社会貢献意識)と、国際的なSDGsが未来に目指す事とには、必ず接点があるはずです。

 
 2021/01/10   (01/52週) 伸縮はしごを調達
昨年末、当社でも伸縮タイプの梯子を調達してみました。

従来普及している梯子と比べ、伸縮する要素が加わるので、リスク対策の表示がものものしいですね。
また重量的に、重い。地面に近いほうの太い脚から、マトリョーシカ状態でより細い脚が上へ上へと伸びていき、強度の確保がなされています。
この「強度が確保されている」ことの恩恵として、GLから初めの段までの高さに、余裕がつくれそうです。(ゲタにたとえると、高ゲタ状態)

当社では、排ガス測定でボイラー付近の配管の測定口(フランジ)に測定員が寄っていく際、梯子を据える足場の状態が千差万別です。車に積み込む際の収まりの良さや、展開した時の高さに融通が利くなど、ケース・バイ・ケースでこの梯子も選択していけたら良いなと思います。

ミーティングでも「どの車で行くの?」という確認に加え、「どの梯子を持っていくの?」という申し合わせもする。そんな心掛けをしながら今年も1年間、安全作業にて測定して参ります。