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「創」KER創業アーカイブ
会社の歴史を各駅停車で気ままにレビュー。現役社員はこの流れの先に。
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 2021/12/18   (50/52週) 微風速計を1台更新
作業場の気流の動きや換気設備の風速を測るためのハンディータイプの機材に、「微風速計」があります。さる12月14日、更新となった1台が当社に入荷しました。

当社の微風速計の保有台数は3台(同日・同時刻に4チームが出張することは無いので)。老朽化するごとに、順々に更新していますが、メーカー選択については柔軟です。柴田科学(株)社製と日本カノマックス(株)社製の混ざり具合は、先日までの世代構成でいうと一番古いものから「柴田、柴田、カノマ」でした。このたび最も古い「柴田」がいよいよ故障がちとなり更新。こんどの選定はカノマになりました。

今回調達した日本カノマックス(株)社製微風速計・アネモマスターLITE 6006-DOを当社の測定員が手に取って、気づいた点があります。後継機種となる先代のスペックとは異なり、本体とピックアップをつなぐコードが「外せない(分離できない)」こと。部分修理に出すことを想定していないのでしょうか? まだ不勉強なので、意図は不明です。

いずれにせよ、当社の測定機材は定期的な機器校正に出したものを使っているので、運用上の測定精度は保たれています。

 
 2021/11/27   (47/52週) 分粒装置のバリエーション追加
さる11月18日、新しい付属機器が当社に入荷しました。空気採取用のポンプ(ハイボリウムエアサンプラーHV-500F/柴田科学)に取り付ける慣性衝突式分粒装置に、当社でも今後、PM4というバリエーションが加わります。

きっかけは、溶接ヒューム法改正とセットで改正された、マンガンの特化物扱いの範囲拡大(塩基性酸化マンガンを除外しない)です。粉体のマンガンを扱う作業環境測定の受託ケースが、今年から若干増えています。

空気中の粒子状物質をつかまえてその濃度を測るには、次のような実作業がありますが、エアサンプラーと呼ばれるポンプの役割は、下記(2)(3)の工程です。
(1)使用前のろ紙の重量を測っておく
(2)現場に行き、ろ紙で待ち構えて、そこに空気をくぐらせる
(3)ろ紙を通過した空気の量(『採気量』)をカウントしておく
(4)使用後のろ紙の総重量から、採取物の重量を導く
(5)持ち帰り、(必要に応じて)採取物を分析機にかける
(6)分析対象物質の濃度を計算する(mg/立米、など)

ろ紙には質的に無差別な浮遊物が付着するのは当然ですが、そのサイズは何でも良いわけではありません。果実の収穫時にサイズを選り分けるが如く、「まずは粒径がこれこれの範囲の粉体を、ろ紙にのせる」というガイドラインがJISで定められています。そのため、浮遊物がろ紙に吸い込まれていく直前に、フルイにかける鎧のようなものをホルダーに取り付けておきます。これを分粒装置(ぶんりゅうそうち)といいます。

このたび調達した分粒装置で、マンガン(や他の重金属系の粉体)が楽に捕集できるようになるとのこと。もちろん、重金属でない粉じんの捕集にも使えます。

 
 2021/11/13   (45/52週) 北倉庫の屋根を補修
長尺の脚立や土壌採取のスコップ、ペール缶など、サンプリングの補助用具を格納している当社の『北倉庫』の屋根を、このたび補修しました(工期は11月2日と3日の2日間)。

近年は台風でなくても大雨の降ることが多くなってきました。社長みずから屋根の状態をみて、漏水対策のコーキング処置等を数回おこなっていましたが、いよいよ工務店さんに任せたほうが良いとの判断になり、本格的に処置しました。

初日、工事の職人さん達が素頭(すあたま)で屋根に登っていたので、当社からヘルメットを貸与させていただきました。ご安全に!

 
 2021/10/02   (39/52週) 健康診断にバリウムを追加
当社の社員健康診断は、業種的に特殊検診が不要のため、年に一度の一般検診のみを行っています。例年は5〜6月頃がシーズンですが、今年はコロナ禍の影響の少ないタイミングを見計らって9月末の先週、行われました。

検査項目として、今年から胃のバリウム検査が加わりました。希望者制の形で社員の福利厚生の向上を期したところ、3分の2にあたる社員が感謝して利用しました(かかりつけ医のある50歳以上はそちらでフォロー)。

当社は検診車が来るような大きな事業所ではないので、3日ぐらいかけて数名ずつ、地元の病院の検診フロアに出向いて受診します。例年より待ち時間が少なく、診察までてきぱきと進んでいる印象を受けました。

 
 2021/07/31   (30/52週) 夏季休業日を初めて設定
今年のお盆は、当社で初めて夏季休業日が設定されました。
(8/12木・13金・16月の3日を休みにすることにより、トータルで5連休)

これまでは、基本的に暦どおりの稼働とし、従業員が「手分けして休みを取る」というのが永年のスタイルでした。それが近年、受注構成に占める官庁の割合が減ってきたこと等を踏まえ、従業員が一斉に休業する形にする流れのようです。

お客様にはご迷惑をおかけしないよう、心がけてまいります。

 
 2021/06/26   (25/52週) ガスクロマトグラフ質量分析計の更新
先週は、当社でクロマトグラフィーを行う分析設備1台の更新を行いました。
新しい設備は、日本電子(株)製 ガスクロマトグラフ質量分析計JMS-Q1500GC(オートサンプラー不含)。一般に、ジーシー・マス(GC-MS)と呼ばれるタイプのガスクロ設備で、当社では初導入から2代目にあたります。

2009年当時、当社ではガスクロ設備として、すでに国産のFIDを保有していました。そこから溶剤の分析だけでなく、特化物も扱えるようにするため、設備構成の組み方として、当社ではGC-MSも導入してみることになりました。
(この選択は、飲食店の厨房にたとえるとスチーム・コンベクションを導入するかどうかに似ています。導入しないからといって、その作業場の設備が脆弱というわけではありません)

初代のGC-MSは、5年ほどメーカーのデモ機として使用されていた海外製品でした。これはこれで重宝し、当社でGC-MSを軸とした分析の作業フローを構築するのに貢献して参りました。このたび老朽化のため、国産の新品に更新する運びとなった次第です。(パソコンが英語表記から日本語になっただけでも嬉しい!)

先週は一週間をかけ、機材の搬入からメーカーによる初期セッティングに3日、オペレータ教育に2日間が予定され、そのように消化されました(講習の参加状況は、技術員がそれぞれサンプリングに出ていない時間帯に受講する形)。

新旧を比較した印象は、まず本体のサイズが3分の2ぐらいに。暖気運転の時間は、10年の開きがあっても大差ない模様。そして、使い方(分析作業手順)。これが全く違うように感じられるとのこと。動作原理が同じでも、制御系のデバイスが最新になったことで、人が関わるインターフェースに隔世の感があるのでしょうか? (それともただたんに、海外製と日本製の違いでしょうか?)

ともあれ、ラボの新しい仲間を歓迎しつつ、技術員が協力し合い、急ピッチで運用体制を立ち上げていきます。

 
 2021/06/05   (22/52週) 局排の設計支援、実績第1号
昨年11月、当社が作業環境測定を受託する工場様から珍しいオファーをいただきました。
「粉体を扱う簡単な局所排気装置を設置することになった。設備の基本設計と現物(集じん機やダクト配管)の調達・据付施工は出入りの業者でするので、監督署への届出申請書類の準備だけをアシストしてくれませんか?」
そのような参画の仕方は初体験なので、やり遂げられない場合もあることをご了解いただき、とにかく当社で一度、お請けしてみることにしました。(プロジェクトコード:[KT005H-S00-20])

「設計支援」と銘打ったサービス・パッケージにし、料金のご精算は3回のタイミングに分割させていただきました(設計自主審査時/届出申請時/完成検査時)。以後、さまざまな出来事を経て、半年後の先月5月末、アシストを完遂することができホッとしています。

◆今後に備え、局排の設計支援を請ける際のポイント(お請けできる前提条件)を整理してみました。

【1】工事関連業者の許認可のエビデンスをいただく。
(建設業の機械据付と管工事。cf.電気工事業は受託範囲外とする)
【2】「設計自主審査」で当社が指摘する構造要件・機能要件の不備は修正していただく。(ダンパーをつけて下さい、フレキをはさんで下さい,etc.)
【3】届出申請の直前(施主の実行案件になったタイミング)で、現場の採寸をもう一度していただき、完成検査時に設置状況との不一致による図面修正〜再計算が発生しないようにする。(発生すると届出書類の差替えを要求されるので、その追加工数に対する追加料金をご了承いただく)
【4】工期中、フード完成時・ダクト系完成時など当社の段階チェックの折、寸法違いが発見された場合は修正ないし再製作を了解いただく。(寸法公差:5mm未満とする)
【5】施主は製造現場の作業部門との内部コミュニケーションを踏まえ、コンセンサスのとれた設備仕様(寸法のシバリ等)を要求できていること。


意外に大事だと思われるのが、【5】です。
先日、別件(こちらは設計支援でなく全部を請けた案件)で、見積時の設計仕様でキックオフ後、社長様より「ワークの取り回しが悪いので、フード開口面の間口を15cm広くして欲しい」とのご要望が出た事例がありました。届出申請の直前でこのような設計変更のリクエストが出るのは、対応する側(当社と専門業者)にとっては辛いのですが、お客様にとっては内部コミュニケーションが深まって(不足が軌道修正されて)大変喜ばしいことです。

工事屋さんであれば、設備の設置が済めばしばらく来社する用事がなくなりますが、当社はその後も定期的に作業環境測定でお邪魔する測定屋です。決定権者さんだけに取り入って、作業者の皆さんからみて「性能はいいけど作業とミスマッチがあり、費用対効果の出ない設備」あるいは「そこそこの設備であることが後でわかったが、導入時に意見も聞いてもらえず、そのプロセスに遺恨がのこる設備」などを提供してしまうと、その後の測定で現場にお邪魔する都度、申し訳ない気持ちになります。

設備も、測定料金という固定費も、出所がおなじ経営資源(ヒト・モノ・カネ)から姿を変えたものです。せっかく調達したモノ(設備・報告書)は使いこなし、生かさないと、効果のないまま引き算的に、賃金(カネ)だけが抑制されてしまい、(ヒトの)健康障害防止にもならない。そのことは従業員さんもよくご存知でしょう。ましてや局排という設備の導入にともない、従来の作業方法は大なり小なり影響を受けます(=品質との両立の課題が増えます)。だからこそ、「設備が使いこなせるかどうかは現場次第なのに、われわれとのコンセンサス不足で見切り発車とは、いかがなものか」と、お嘆きになることが起きかねない。社内の士気・信頼関係を損ねた出来事のリマインダー(思い出させる現物)に、当社の設計した設備がなってしまったら……。

ですので私ども測定屋が設計支援に関わる際は、ある意味で工事屋さん以上に責任があり、その手数料を大きく取れるような立場ではありません。客先の内部コミュニケーションの分断(決定権者の独断専行や無自覚のコンセンサス不足)を助長するような関わり方は、ゆめゆめ当社の業界では出来ません。客先の固定費ではない臨時の原資、あるいは個人消費をターゲットとする業種にのみ、許されるアプローチではないかと思われます。

事業所様に健やかに栄えていただけるよう、経営資源のバランスが、より整っていくことのお手伝いができればと心掛けています。

 
 2021/05/08   (18/52週) ラボの床面をリニューアル
この春、昨年から検討していた社内作業場の床のリニューアルを行いました。
工事の趣旨は、排水に至る水廻りの老朽化対策です。
付帯工事として、スクラバー(倉庫にある設備)の設置床面の補修も行いました。

工期は、本工事が4月29日〜5月5日(5月3日はコンクリ乾燥待ちの養生日)、準備工の開始が3月27日、残工事が5月8日までです。

時を同じくして、2階の更衣室の模様替えを行い、これで年末年始の2階の模様替えも完結しました。

この連休中を費やし、施主として社長夫妻が工事の監督などを取り仕切りました。
社員は連休前と連休後の出勤日に、什器・備品の仮搬出と復元を行いました。

 
 2021/05/01   (17/52週) 溶接ヒューム、施行1ヶ月の経験値
 溶接ヒュームの法改正がこの4月から施行となり、ひと月が経ちました。
 個人ばく露測定について、当社では実施が(3/31を皮切りに)3社様、報告書の納品に至ったのが1社様(4/23)というのが現状です。いずれも当社近隣の事業所様の小規模案件で、経験をスタートさせて頂きました。(見積の回答件数は、累計で現在17件)

 技術部・営業部が協力し、細かい創意工夫をこらした結果、ようやく自分たちの「型」が見えてきました。お待たせしましたが、今後は既存顧客で規模の小さくない案件にも、本格的に着手していけそうです。


【1】 初回経験を踏まえた改善・補充点

 サングラスは遮光度が4のものを持参する(3度ではまぶしく、5度ではポンプのパイロットランプが視認できないため)。現場の隅に座れるよう、折り畳みチェアーを持参。
 サンプラーのホースを背面で固定するために、服飾用のクリップを2個、ホースの外径に仕込む。装着アシストの際、ホースに少しヨリ(ねじり)をかけて襟元まで持っていくと、ろ紙ホルダーの向きが良い感じに定まる。
 マスクをした作業者様に溶接の種類を確認しやすいよう、溶接の分類表を紙で持参し、「(今から熔接棒でやるよっ)」などと指さしていただく。
 営業見積のため下見に訪問する際、個人サンプラーを持参し、装着体験をしていただく。(不安が解消され、事前調査の簡素化につながる)
 正式な受託後、事前調査の仕上げとしてアンケート用紙を活用。(メールかFAXでやりとり)
 採取を終えて撤収時、管理部門の人にろ紙の色を見ていただく。(フラックスと無関係な溶接にも個人ばく露測定をしていただいたことへのお土産、かつ、マスク運用管理の動機付けに。ベージュ色〜こげ茶色の付着は、相当なインパクトがあるようです)


【2】気づいた点

 ヒュームの蓄積量(絶対量)を問うているのではないのに、その日の「全作業時間」の採取が求められる理由。操業がたけなわとなり、換気設備による換気がいよいよ追いつかなくなってくる時間帯があるかもしれない。その時間帯も加味してマンガン濃度の代表値を得るために、このような法制度になったのだろう。

「均等」ばく露作業のくくりの難しさ。下見時に「大差ない」と感じて同じエリアにデザインした2名様が、えらく不均等だったりする。図面とワークを交互にみながら溶接する工程、読図が少なく治具を多用して主作業率の高い工程、溶接ロボットに送りをかけて自分も手溶接を行う「複数アーク発散源」の作業場など、ばく露量にはかなりのばらつきが潜在する。2名以上というサンプルは(代表値を導く)最低限の試料数なので、作業のくくりを大きく誤らないことが大切。

 営業員でも測定を代行できるケースの見極め。「1人作業×2日」のエリアの2日目などは、もう作図スケッチは終わっているし、作業者様も装着に馴れているし、営業員が代行できる候補となる。ただし、途中でろ紙の交換やグリスの塗り直しが伴うようなばく露量の現場であれば、そのスキルも要求される。(建設現場の気中アスベスト測定が代行できる営業員なら、まずこなせる)


【3】張り付き度合いの調整

 当初、業界が講習などでお世話になっている半官半民の測定機関さんが、個人ばく露測定を「現場に終日、張り付き」のスタイルで実施なさった、と耳にした(サンプラーの装着がずれてきたら、歩み寄って直すなどの対処のため……と事業所側は認識)。当社はこれにどの程度追従するのか、今だに社内協議が続いている。それは測定員の拘束時間に関わるし、もちろん測定料金にも影響する。

 報告する成果物は、採気量を分母にヒューム中のマンガン量を分子とした、割り算一発の「濃度」(とそこから判定される要求防護係数)である。そのため、機材だけお貸しして、分母の採気時間量(を導く除外時間量)だけヒアリングすれば、人も張り付かずにどんどんこなしていける測定案件ともいえる。

 しかしこの測定結果を、設備改善をはさんだ「改善前・改善後」のデータとして活用する場合、はたして「張り付き無し」で済ませることができるだろうか。全く同じ操業内容(=同じばく露状態)の日は二度と無いだろうし、改善後のデータのほうが悪くなる場合もありうる。やはり「適切に補正してからの比較」に備えて、操業状況を時々刻々と記録しておくための「張り付き」は大きな選択肢といえる。
(ただし、張り付く人の観察力にばらつきのあることが制約となる。全員が全員、安全安心株式会社の中川先生のような観察力があるわけではないので)。


【4】このあとの整備課題

 採取時は、呼吸域とアークの発生状況に主眼を置き、改善時には、アークの発生状況と換気状況に主眼を置くことになろう。両者の橋渡しをする「アークの発生状況」(タイミングと分布)をどの程度、張りついて記録するのか、依頼者ごとの「目的に見合った緻密さ」でアレンジし、提案していく能力が問われる。たとえて改善にコミットする期待度が初めから高いのであれば、張り付いている時間を有効活用し、換気設備の設置状況図・ダクト系統図などを簡単にスケッチしておけばよい。(その後に訪問すべき回数が減り、提案までが早くなる。)

 既存顧客の定期的な作業環境測定で入構する日に、個人ばく露測定を実施する場合、その段取りの確立。測定の作業物量が少なめの案件では、同日に行うことで合理化でき、料金も抑えることができるだろう。いっぽう、物量が目一杯の場合、同日にすることでむしろ「張り付き」が困難になる。張り付きが必須の案件では、営業員が加勢して巡回するなどの連携プレーを講じていく必要がある。

 サンプラーの保有台数の充足。当社では作業環境測定の個人サンプリング法を念頭に、7セットを保有する方針が確定。(個人ばく露測定では同日3エリアまで対応可能)。現在、発注済みの入荷待ち。
 機材の供給がたいへん混んでいますので、到着するまでは同日2エリア(4着)の物量に対応できるよう、レンタル機材で補っていきます。

 
 2021/04/24   (16/52週) 予防対策に文書2枚、用紙1枚
先週の火曜日、総務部より社員向けに2枚の紙が支給されました。

◆『新型コロナ 会社の取り組み』
これまで手を打ってきたことを整理し、当社の取り組みの全体像がわかるものです。このシートが出来たことは、次の点で有用でしょう。

・事業所所在地の自治体(寝屋川市)に、取り組みを明確に説明できる。
・社内への周知徹底。
・取り組みの細目について見直し・改善が行ない易い。

◆『新型コロナ 対応フロー』
「社員の同居家族に濃厚接触者が出た場合、通勤の可否は何を基準にどう判断するか?」など、ケースごとにフローチャートになったものです。
保健所の電話番号も記載されています。(大阪府の代表、および社員の住む個々の自治体への連絡先)


◆(従来の用紙)体温記録の活用事例
最近、お客様の事業所へ測定にうかがう際も、事前の入場手続きが厳格化してきています。
先日、「入場予定日から直近2週間の体温を記入せよ」という届出用紙をいただきました。当社では以前より、タイムカードの傍に「出勤前」・「退勤時」の体温を記入する用紙を設置し運用していました。
満欄になった過去のシートは、社長がPDFファイルにしてサーバーの共有フォルダに保管していましたので、出張員はそこで自分の過去の体温を参照し、手続きの用紙に記入することが出来ました。

 
 2021/04/03   (13/52週) 年度末の操業度を振り返る
さる3月は、ミーティングで「毎年こんなに綱渡りやった?」と声があがるほど、社員一同が緊迫するなかで乗り切っていきました。いったい何が起きていたのでしょう? ちょっと計数的にレビューしてみます。

作業指示書(作業指図書)の件数をベースに、昨年3月と本年3月の活動件数をカウントしました。

【活動総件数】48件→51件
【指示書の総件数】44件→45件 (※1日単位でカウントしたもの)
うち、サンプリング込み 33件→37件
うち、ラボ作業のみ   11件→ 8件
【指示書のない下見や対応】4件→6件
【夜勤・宿泊がらみ】3件→1件

これだけですと、とりたてて操業負荷の増加はみられません。
しかし内訳に入っていきますと、少し傾向が見えてきました。

【官庁の案件(リピート・不定期、新規)】1件→5件
【民間で新規性※のある案件】4件→9件
(※新規顧客や既存顧客の新ジャンル、あるいは受託がレアなジャンル)

官庁では、排ガス測定の案件2件で、スケジュール調整にやきもきしました。(施設側のご都合でサンプリング日の決まらない日々が続いたので)
民間では、溶接ヒューム法改正に伴う個人ばく露測定という一大テーマがまずあり、受託1軒目の出張説明会、ならびに測定実施までを同月にこなしました。

そのほか年度中にやってしまいたいという案件がいくつか舞い込み、内容的にもバラエティーに富んでいました。とりわけ土壌分析の案件において、測定仕様の擦り合わせに不備があり、土間コンクリートに穴をあける作業を急きょ、当社社員が3人がかりで行うことになる……という珍事件が発生。今年の年度末・最終の木曜日にふさわしい(?)クライマックスとなりました。

※木曜日は疲労がたまった所へ業務がたてこみがちで、一般的に労災リスクが高いといわれています。普段以上に落ち着いて作業するべき日ですね。

新年度となり、当社もまず自分たち自身が安全に活動できるよう、心がけと仕組みの両面から整えて行きたいと思います。

 
 2021/03/06   (09/52週) 事前準備のニーズを伝える説明会
溶接ヒューム法改正に伴い、当社でも個人ばく露測定が扱えるよう、対応を始めています。

この法改正には、解釈するのに曖昧な要素が多く(専門機関に問合せをしても「ケース・バイ・ケース」「実際のところは所轄の監督署に聞いて下さい」となる傾向)、加えて個人サンプラーという機材運用も目新しい。当社も昨年10月頃から検討ピッチを速め、ようやくこの4月の前半に、1件目の測定実施予定が立ちました。

個人ばく露測定を希望されるお客様には、「(測定スキルに慣れて)上手になってから測りに来てね」という先と、「不慣れでも良いから、とにかく早期に実施して欲しい」という先が居られます。当社としては小さく立ち上げて徐々に練度を上げ、対応規模を拡大する方針。そのため当社近隣の工場様で対象作業場が1エリアのみ、という案件で、モデル的に経験させていただくのが初回です。

個人サンプラーを用いる測定は、(個人ばく露測定にせよ作業環境測定にせよ)「事前準備」が大切だと言われます。新聞記者の「5W1H」のような感じで対象作業場の実作業のご事情を下見・ヒアリングし、そこから「均等ばく露作業」の観点に沿ってうまくヒュームを採取できるよう、現場のご協力を得ながら段取りを打合せねばなりません。

測定予定は決まったものの、当社も手探りの初体験。そのため「事前準備」についても留意が少なく、「測定当日の朝にでも、現場作業者の人と立ち話で詰めたら良いかなあ……」ぐらいの感覚でいました。ところが担当者の方から、「あらかじめ社内説明会の場を設けさせて欲しい(=測定機関がそこでしゃべって欲しい)」とのリクエストを頂いたのです。

ご社業が溶接関連の部材を製造しておられるため、測定の準備内容や流れを、現場作業の当事者のみならず(客先から相談されることのある)営業部員にも傍聴させたい。ついては自社の拠点間でWeb会議の形態をとりたいので、解説・実演・質疑も含めて対応して欲しい、とのこと。

このご要望に、私どもは並々ならぬプレッシャーを感じました。普段あらたまって発表などをする機会に乏しい上、よりによってこのような不明確・不正確な説明になりうるテーマだからです。
「営業マンをへこませるのに刃物は要らない。『分りにくい』と言えばいい」
「技術員をへこませるのに刃物は要らない。『正しくない』と言えばいい」。

それでも、引くに引けません。足掛け3週間という限られた期間で、パワーポイントの資料を作成(16画面で構成 ※そもそもパワポ自体、普段は縁のないツールです)。機材の写真などは手分けして撮りだめする一方で、当日訪問する中堅社員2名(営業と技術)で、3回ほど打合せや通しのリハーサルを行いました。
説明しようとすることで、自分たちの想定の曖昧さが露わになってきます。楽に始まるより、初回の案件がこのようなケースだったことで、当社はむしろ良いスタートが切れたのかもしれません。

そして先週末、「『事前準備』説明会 〜伝達と確認〜」と題し、どうにかミッションを終えることができました(解説と実演で約30分、質疑も含めて1時間弱)。

今回たまたまの行きがかりで作成したパワポ資料は、手直しすれば色々と活用できそうです(補充すべき箇所:@対象作業場とサンプラー装着対象者を絞りこむプロセス、Aサンプラーを装着する手順と写真)。技術部用と営業部用、それぞれ多目的に進化させ、続く案件のお客様への対応を深めて参ります。

 
 2021/02/13   (06/52週) 事務所フロアの模様替え
コロナ禍でありお正月気分を味わいにくかったこの年末年始、当社では事務所の模様替えを行いました。(什器の一部交換と補充を伴ったレイアウト変更。内装のリニューアル工事は伴わず。)
仮住まいを設けず、自社のマンパワーによって段階的に進めていったため、本工事が6週間、派生作業も加えて足掛け9週間の工期となりました。

社屋の本体棟は、幅が1スパン(7.4m)、長手が2スパンで南北に長い総2階の建物です。この2階に事務所機能のあるフロアがあり、現在では役員4名と社員2名が常駐ないし半常駐しています。

従来はこのフロアの北端に社長席(現・会長席)があり、スチールデスクと脇机による机の島を2つ配し、「昭和の事務所」と呼ぶべきレイアウトで長年運営されてきました。その後、パソコンなどのOA機器が事務所を少しずつ占有し始め、人員1人に対して「机がある」・「(その人専用の)脇机がある」・「(専門業務などで)デスクトップPCも別の席で使いたい」などとやっているうちに、限られた事務所スペースでの「足し算」にも限界が訪れました。また会社において情報資産は個人の抱え持ちから共有(チーム資産)の時代になり、ネットワークサーバーに格納した電子媒体だけでなく、紙媒体の資産についても共有しやすい置き方にする。そのことで顧客対応レスポンスの向上、ひいては世間様における当社の出番の増加につながるようになってきました。

このような背景から、やりたいというより充分に転機を迎えて放置できない状況となり、事務所レイアウトの抜本的な見直しに踏み切りました。

【10/27(火)】
・社長より2Fレイアウト変更の予定発表。
・社長夫人作成の平面図(添付画像の黒線部分)をもとに、社員に意見・アイデアを募集。(→異論なく、趣旨が素晴らしいので期待が高まる。)

【12/15(火)】◆本工事開始◆
・コピー機を1台撤去。
・LAN配線のHUBの系統を仮整備。(IT業者による)

【12/19(土)〜20(日)】
・役員の手作業により、什器レイアウトを大きく移動。

【12/25(金)】
・LAN配線のHUBの系統を仮整備。(IT業者による)
・共用端末(技術部・営業部)の場所移動。(IT業者による)

【12/27〜1/3】
・役員が適宜出勤し、こまごまと整備。

【1/6(水)】
・サーバーの移動など、SEレベルの作業。(IT業者による)

【1/19(火)〜20(水)】◆本工事終了◆
・LAN配線の確定(社長の指揮にて床にモール貼りなど)(IT業者)

【2/8(月)】
・更衣室ロッカーの入替え

あらためて完成後のレイアウトで勤務して感じられることは、書類棚・キャビネット類が多数追加されたこと、そして社長夫妻の固定席が出来たことです。

書類の収納改善における目玉は、営業部の顧客関係。50音順で横一文字に収納できるようになりました。このことにより、営業員が不在でも社長席のすぐ前に行けば、紙の資産が容易に検索できます。

社長夫妻の固定席、これは従来の北端という位置づけではなく、新しく北端に配したミーティング・テーブル(以前の居住区の食卓を多目的化したもの)の次に据えた形です。

今後も更衣室の棚の見直しなど、派生的な整備が続きますが、本工事としてはひとまず完結。社員も感謝して、これから新レイアウトの持ち味をじっくり引き出せていけたら良いなと思っています。

 
 2021/01/30   (04/52週) 局排設置工事の事業許可について確認
さる1月20日、当社が入会する商工会議所のビジネスサポートを活用し、行政書士の先生と面談してきました。テーマは局排設置工事を当社が元請として請ける場合の、事業許可の制約についてです。

当社の本業は、環境計量と作業環境測定です。そしてその派生業務・周辺業務についてもお客様に貢献できるよう、株式会社としての定款には事業範囲を幅広くうたってあります。

今回はそれとは別に、「なにか許認可としての縛りはあるのか?」という点を明確にするべく、ご教示を賜りました。結果、建設法という大枠のなかで、それなりに細分化された法体系のあることを確認できました。

今後はそれをもとに、当社としての「遵法ポリシー」と呼べるものを確立して参ります。出来ないことを「出来る」と思いこんで、お客様のコンプライアンスをおびやかさないためです。
その際のパラメータは下記のとおり。

・その案件は、税込みで 500万円以上の金額規模になるかどうか。
・その案件でタイアップする専門業者殿は、管工事業と機械器具設置工事業の許可を得ているか。(なおかつ、5年更新を維持しているか)
・エンドユーザー様から、発注書などに付記をしていただけるか。(例・500万円を超えるが、元請自身に事業許可がない旨を承諾し発注する)

「遵法ポリシー」は、随時見直してバージョンUPして参ります。

なお参考までに、かかる事業許可を当社自身が取得し維持することは、現在も将来も困難である旨、ご教示賜りました。

それと同時に、とある機械器具設置工事業者さんが付帯工事である管工事の取得を後回しにしていたら、そちらを単体で受注することが増えてきたケースなどもお聞きしました。

つまり「企業は生き物」と言われるように、現在の受注状況と、事業の許認可がミスマッチになっていないか、折をみて柔軟に点検することも大切のようです。

商工会議所様(と行政書士様)にはこのように手厚く導いていただけ、春からの案件対応に向け、良い下準備ができそうです。