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「創」 2021/11/27   (47/52週) 分粒装置のバリエーション追加
さる11月18日、新しい付属機器が当社に入荷しました。空気採取用のポンプ(ハイボリウムエアサンプラーHV-500F/柴田科学)に取り付ける慣性衝突式分粒装置に、当社でも今後、PM4というバリエーションが加わります。

きっかけは、溶接ヒューム法改正とセットで改正された、マンガンの特化物扱いの範囲拡大(塩基性酸化マンガンを除外しない)です。粉体のマンガンを扱う作業環境測定の受託ケースが、今年から若干増えています。

空気中の粒子状物質をつかまえてその濃度を測るには、次のような実作業がありますが、エアサンプラーと呼ばれるポンプの役割は、下記(2)(3)の工程です。
(1)使用前のろ紙の重量を測っておく
(2)現場に行き、ろ紙で待ち構えて、そこに空気をくぐらせる
(3)ろ紙を通過した空気の量(『採気量』)をカウントしておく
(4)使用後のろ紙の総重量から、採取物の重量を導く
(5)持ち帰り、(必要に応じて)採取物を分析機にかける
(6)分析対象物質の濃度を計算する(mg/立米、など)

ろ紙には質的に無差別な浮遊物が付着するのは当然ですが、そのサイズは何でも良いわけではありません。果実の収穫時にサイズを選り分けるが如く、「まずは粒径がこれこれの範囲の粉体を、ろ紙にのせる」というガイドラインがJISで定められています。そのため、浮遊物がろ紙に吸い込まれていく直前に、フルイにかける鎧のようなものをホルダーに取り付けておきます。これを分粒装置(ぶんりゅうそうち)といいます。

このたび調達した分粒装置で、マンガン(や他の重金属系の粉体)が楽に捕集できるようになるとのこと。もちろん、重金属でない粉じんの捕集にも使えます。

 
「感」 2021/11/20   (46/52週) スプレーガンとトーチ、換気対策上のちがい
塗装作業で使うスプレーガンと、溶接作業で使うトーチ。
これらは作業者にとっての有害物が発散される発散源としては、同じアイテムなのですが、こと換気のコントロールを検討する際には、それらの「違い」を念頭に置いたほうが良いかもしれません。

トーチは、「手元が近く、風を起こさず、もらい風はNG」。
スプレーガンは、「手元がやや遠く、風を起こし、もらい風はややNG」。

溶接作業は両手で行うため、つねに体の正面、かつ顔のすぐ下のほうに発散源があります。トーチは自分で風を作らない(※被覆のガスも吹き抜けるような気流ではない)ので、煙は下から上に立ち昇ってきます。これを激しく排除するような気流を作ると、溶接の肉盛りに巣がわいてしまうなど、品質不良を招きます。

塗装の場合はスプレーガン自体が気流を作っています。また、吹付けの気流を作業者自身の方向に向けることはないので、少なくとも(拡散に至る前の)発散の段階では、有害物質の気流は作業者の位置から離れるように、離れるようにと進んでいきます。
このスプレーガンの気流、排風をしている局所排気装置のフードに向けて放たれると、換気(排気)にとってプラスに作用し、逆の向きではマイナスに作用します(妨害気流の一種になってしまい、局排の本来の性能が出なくなります)。

総じて言えば、換気の設備を溶接作業場に「しつらえる」のは難しく、「運用する」のは易しい。いっぽう塗装作業場では「しつらえる」のは易しく、「運用する」のは難しい……、といったところでしょうか。

 
「創」 2021/11/13   (45/52週) 北倉庫の屋根を補修
長尺の脚立や土壌採取のスコップ、ペール缶など、サンプリングの補助用具を格納している当社の『北倉庫』の屋根を、このたび補修しました(工期は11月2日と3日の2日間)。

近年は台風でなくても大雨の降ることが多くなってきました。社長みずから屋根の状態をみて、漏水対策のコーキング処置等を数回おこなっていましたが、いよいよ工務店さんに任せたほうが良いとの判断になり、本格的に処置しました。

初日、工事の職人さん達が素頭(すあたま)で屋根に登っていたので、当社からヘルメットを貸与させていただきました。ご安全に!

 
「感」 2021/11/06   (44/52週) 溶接ヒュームの問合せ、第3波
先月下旬あたりから、個人ばく露測定に関する問い合わせが再び増えてきています(週に3件程度)。昨年の後半を問合せラッシュの第1波とすると、今年の法改正の施行時期(4月)である第2波を経て、今回が第3波という感じです。

応対する側として感じる特徴は、問合せの半分が「測定機関をすでにお使いの事業所」であること。なぜ、そちらを専任で利用されないのでしょう? この背景には次のことが考えられます。

・出入りの測定機関から、早めのアナウンスが的確になされていない。
(法改正への対応が、自分たちの社会的使命だと思っていない)
・測定機関からアナウンスがなされているが、事業所内の安全衛生スタッフで情報が止まっており、予備知識のない設備管理スタッフから当社に問合せが来ている。

私ども測定機関にとって、溶接ヒュームの個人ばく露測定は「鍋料理屋さんにとっての『仕上げの雑炊』」のようなものです。普段、事業所様を安全衛生の観点から見守らせていただいている一環で行う、そういうケースがメインです。それを、別の測定機関殿が出入りしているのに『雑炊だけ作れますか?』と問われても、できはしますが出汁を一から取らねばならず(ご社業や現場の把握から始めねばならず)、コスト面が合ったとしても不条理感が残るのです。そしてこのお仕事、基本的に採算は合いません(定期でなく臨時案件のため。/作業環境測定と日程をからめられたら、若干の合理化が可能)。

当社の第3波への対応が、既存顧客に対するサンプラーでの測定経験を生かす姿勢に乏しい「塩対応」に受けとめられないよう、祈るばかりです。

 
「感」 2021/10/30   (43/52週) 「大なわとび」の精度は、何番目?
私ども測定機関の品質においては、3つの精度があると思います。
1.分析精度(持ち帰った検体の扱いにおいて)
2.サンプリング精度(採取作業において)
3.サンプリング負荷に対する精度(作業場へ入場時、お客様側のご負担において)

1番目・2番目については、論じるまでもなく心がけている精度でありますが、3番目の精度については、日常でミスマッチが散見されているわりに、体系的に扱われていない気がします。

私ども測定員が作業場にお邪魔して測定を行うということは、たとえていえば「大なわとびのロープをまたがせていただく」要素を含んだ行為です。
(複数人が順々に「おっ、はいんな、さーい」といいながら加わっていく縄跳びを、大縄跳び(おおなわとび)又は長縄跳び(ながなわとび)と呼ぶ)

測定員が作業場に到着した際、現場の状況はいろいろで、ときに時刻の面(申し合わせた予定時刻の面)でミスマッチ(※)が含まれます。(※測定員がしばらく待機することは該当しません。また、たんに測定員が遅刻しているケースも含まれます)

イ.到着すると、大縄跳びが実施されており、タイミングを見て測定員もまたがせていただいた。(通常かつ本来の状況)
ロ.到着すると、大縄の両端を2名で持ち、静かにスタンバイしておられた。
ハ.到着すると、測定を念頭に大縄を回しておられた。(人を入れずに)
ニ.到着すると、本日の大縄跳びは「さきほど終了」したとのこと。
ホ.到着すると、そこからずいぶん手間取って大縄跳びの準備が始まった。

こういったことに関し、お客様のご負担を最小限にとどめるために、「3番目の精度」も整備していきたいと思います……、と結んでしまいそうになりますが、これは果たして3番目? お客様にとっては1番目なのではないでしょうか?(当社にとって測定は『事業』ですが、お客様にとっては『自主活動』。分析精度うんぬんより、事業であるご操業がスムーズであることのほうが、よほど優先されます。)

ここからそもそものミスマッチが起こりうると、心得たいものです。

 
「感」 2021/10/22   (42/52週) 手作り雑巾をSDGsで見ると
社員たちが自社作業場の清掃をする用に、社長夫人から手作りの雑巾が供与されました。

これをSDGsの観点で見ると、何番になるでしょう?
(12番、そして11番あたりでしょうか?)

 
「感」 2021/10/16   (41/52週) 品格を感じた官庁の見積仕様書
この秋、とある自治体さんの来年度予算用の見積を当社でご用意させていただきましたが、その仕様書のなかに素晴らしい点を発見。

ある処理施設の放流水の水質検査なのですが、見積仕様には年間12回(毎月1回)の水質検査のほか、同じ測定項目の水質検査が年間1回(不定期)、付加されていました。不定期1回の趣旨は「ちょっと臨時でも水質をみたいときに活用する(=必ず消化する)」という形ですが、実質的には再検への備えのようです。

水質検査とは、処理施設の設備が原水の水質を適切に処理し、放流するのに相応しい水にして出しているかを監視(モニタリング)するもの。モニタリングである以上、検査結果は基準値に収まっている場合ばかりでなく、ときには基準オーバーしている場合もあります。基準オーバーした場合の原因には次のものがあるでしょう。

イ.施設のメンテナンス上の不備(消耗品の交換や老朽対策)
ロ.施設の運転上のチューニングやパラメータ設定の不備
ハ.原水の状態の特異事情
ニ.検査を請け負った計量証明事業所の検査ミス

いずれにせよ、基準オーバーの発生した際は、原因を特定して施設を本来あるべき状態に復旧する必要があります。そして適切に復旧した証しとして、再度の検査を行うこと(再検)が付随し、実施コストが発生します。

再検のニーズが、年間に「1回」で済むかどうかはわかりません。その意味では不完全な備えにしかならないのですが、想定が「不完全」というのと想定を「していない」というのとでは、話の次元が全く違います。

施設さんからみて、「実質不要な1回分の検査を年間の請求額に盛り込むのは、無駄な出費ではないか?」という意見も出るでしょう。しかし、いざ再検のニーズが発生すれば、それは特急対応となる。その特急対応に備えて、1年間スタンバイしてくれる計量証明事業所には、妥当な対価だろうと考えて下さっているのでしょう。専門業者には専門分野に専念して、腕をふるってもらう。そのようにしつらえるのが、施設側(の担当者)にとっての「手柄」である……。そんな志が伝わってくる気がして、仕様書に品格を感じたのです。

ちなみに、仕様以前に取引関係の構造そのものにも、品格を感じます。
検査の依頼者が施設のメンテナンス業者ではなく、施設そのものであること。そのほうが計量証明事業所にとって、第三者機関として本来のジャッジがし易いからです。

 
「感」 2021/10/09   (40/52週) 学校案件、営業部にも欲しい「タテ串」履歴情報
当社の受託先で学校法人のお客様は少ないのですが、学校ごとに環境計量または作業環境測定、どちらか一方を受託しています。

測定のオファーをいただくタイミングは、どちらかというと不定期。ポンとお話が来たときに、営業部としてはこれまでの履歴を思い出すのに、ちょっと時間がかかります。

「何年度に、この場所(建屋 or 部屋)でこんな測定をした」という、イベント単位の履歴(横に串刺しにした情報)については、見積回答や作業指図書の形で残っています。しかし、「この建屋 or 部屋について、何年度にどんな測定をしたのか」という、アイテム単位の履歴(縦に串刺しにした情報)は持っていません。

学校側の担当者様は、オファーの際にできるだけ分かり易い形で情報を下さっているのですが、それを受ける側の当社(営業部)の態勢が、少々不十分のようです。実際には技術部員と下見に行きさえすれば、技術員は新旧の報告書が頭に入っているので、履歴を「タテ串」でも理解しており、担当者様とスムーズな打合せが出来ています。

ですので、あとは営業部の情報把握だけ、改善すれば良いことになります。社内用にタテ串の一覧表を作るなり、パソコン内のフォルダの階層構造(ディレクトリ)を活用するなり、工夫していきたいと思います。

 
「創」 2021/10/02   (39/52週) 健康診断にバリウムを追加
当社の社員健康診断は、業種的に特殊検診が不要のため、年に一度の一般検診のみを行っています。例年は5〜6月頃がシーズンですが、今年はコロナ禍の影響の少ないタイミングを見計らって9月末の先週、行われました。

検査項目として、今年から胃のバリウム検査が加わりました。希望者制の形で社員の福利厚生の向上を期したところ、3分の2にあたる社員が感謝して利用しました(かかりつけ医のある50歳以上はそちらでフォロー)。

当社は検診車が来るような大きな事業所ではないので、3日ぐらいかけて数名ずつ、地元の病院の検診フロアに出向いて受診します。例年より待ち時間が少なく、診察までてきぱきと進んでいる印象を受けました。

 
「感」 2021/09/23   (38/52週) 個人ばく露測定、検診との連携に戸惑いの声
この夏は、溶接ヒューム法改正に伴い始まった個人ばく露測定の測定結果がポツポツ出始め、工場様ごとに特殊健康診断へのフィードバックを初めて経験される時期となりました。
その中で、当社が工場様に呼ばれ、産業医の先生や社内の医療スタッフの方々と直接、打合せをさせていただく機会もありました。

もともと労働衛生の世界では「生物学的モニタリング(健康診断)と作業場の把握(測定)は連携するのが望ましい」と言われており、意欲的な工場様では特殊検診個人票の様式や検診での問診内容に関し、測定結果が検診にフィードバックされるよう、工夫して取り組んでおられる所もあります。

そのなかで今回、(『場』の測定である)作業環境測定とは異なる『個人』ばく露測定が導入され、従来のフィードバックを踏襲しようとしても勝手が違うため、戸惑いが出ているようです。

私ども測定機関が、測定受託先の産業医療スタッフと直接面会しても、それほど有効な情報提供ができるとは思えませんが、先方様はかなり頭の整理ができたとのことで、喜んでいただけました。
今回の個人ばく露測定については「相当に勝手が違って当たり前」という感じを、微力ながら解説しお伝えできたことが、当社のささやかな役どころだったようです。

 
「感」 2021/09/18   (37/52週) 衛生大会とフィットテスト
先週9/17に当地・北大阪管内では「全国労働衛生週間実施要綱等説明会」が実施され、当社からは社長が参席してきました。(参加企業・約20社。コロナ以前では通称『衛生大会』の形で60〜100社)。代表で参席してくる人のミッションは次の3点。

・当社自身(測定機関)が把握すべき、最新情報を収集する。
・(上記の一環で、)本年度版の『労働衛生のしおり』を持ち帰る。
・受託先企業で抱えているような課題の動向をつかむ。

今年の説明会資料の中に、当社自身のテーマであるフィットテスト関連のものがありました。

【講習案内】マスクフィットテスト実施者養成研修
(受講対象:事業所内もしくは外部機関等のフィットテスト実施予定者)

【関連図書】金属アーク溶接等作業者のためのマスクフィットテスト

溶接ヒューム法改正に伴う諸対応のうち、当社の受託ジャンルに決まっていたのは「個人ばく露測定」(すでに15社余りを消化)、そして機会があればお手伝いするのが「換気の改善」です。しかし「フィットテスト」については、まだ方針が決まっておりません。(※問合せをいただき始めています)

法改正の趣旨からして、マスクの適切な運用に力点が置かれたことはよくわかります。しかし測定機関がそのお手伝いにまで関わっていると、「まずは環境を正しく測定し、評価する」という本業がおろそかになりはしないか……と懸念されます。

法の施行時期が訪れるまでに、はたしてどのような義務内容になってくるのか? とりあえず関連図書を入手し、社内検討しておきます。

 
「感」 2021/09/11   (36/52週) 出来て、律すればこそ、許される事業許可
先週は当社に、予定されていた労働局の立入り(ISOでいう定期審査のようなもの)がありました。
この審査は3年に1回を目安に予定され、抜き打ちでなく予告のもとに実施されるようです。
(私は中途入社の営業員で、前回は入社前の実施、また今回は出張で不在だったため、立入り当日の様子は直接知りません。)

出張から帰社後、私も立入りの様子を教えてもらいました。通常の流れどおり、「指導書」が後日発行されるようです。様子を聞いた印象をひと言でいうと「出来て、律すればこそ、許される事業許可」という感じ。有資格者が居て、設備があれば事業許可が出るものと思っていたので、この自律性(とくに測定機関という業種に求められる自律性)という観点を、再認識させていただく機会となりました。

次回の立入りには私も(予定を空けて)参加させていただき、自社の社業への理解を深めて参りたいと思います。そのためには、今から準備を始めておくことが有効でしょう。

 
「感」 2021/09/03   (35/52週) WBGT値、建設現場の掲示方法を拝見
今年の夏休みシーズンは、学校関係の改築工事にともなうシックハウス測定の案件を、建設業者3社様よりお請けしました。(のべ13室。幼稚園3室・小学校7室・中学校3室)

その中の1社様の建設現場にお邪魔すると、作業員の屋外休憩コーナーやヘルメットラック脇などで、熱中症対策のWBGT値(暑さ指数)を掲示しておられました。当社も勉強のために、許可を得てその様子を撮影させていただきました。

WBGT値の計測計の値をディスプレイで見て、すぐ下に早見表(だから、このように注意しなさい、の判定)があります。「とても見やすいですね」と施工管理者様に感想を述べると、自社ではもはや普通に活用しているグッズであるとのこと。

そのほか、朝夕「本日○時○分現在」の気温・湿度・WBGT値を、手書きでも記入して掲示しておられました。

当社はどちらかというと、(工場様を主たる受託先とする)工業系の業者なので、こうしてたまに建設現場にお邪魔すると、異文化交流のような刺激をいただけます。

 
「語」 2021/08/28   (34/52週) ナカが止まる
自社社屋内にあるラボでの分析作業が止まること。

用例:
「全員、ソト(出張サンプリング作業)に出てしまうと、ナカが止まる」
「大型連休に一斉休業すると、ナカが止まる」

持ち帰った検体を分析する際、その工程は複数工程に及びます。それらを多数案件、労働集約的にさばいていく様子は、調理場の作業によく似ています。(料理用のタイマーのアラームに呼ばれては、人が次の工程に進めていく)。

「出張しない技術員」が基本的にいない当社の場合、ラボに1人も居なくなってしまうと、分析作業が止まってしまいます。このロスタイムは、最終の成果物である報告書の完成日程に直接影響するので、注意を要します。

 
「達」 2021/08/21   (33/52週) 司馬史観でみる達之助の情報感性
お盆休み、普段は買わない週刊誌を巣籠りの友にしていたところ、週刊朝日の『ノモンハン事件に見た日本陸軍の落日』という記事に目が止まりました。これは作家の司馬遼太郎さんが、1994年に陸上自衛隊幹部学校のイベントの記念講演で話した内容です。

ノモンハン事件は日本が太平洋戦争前に大敗を喫した事実上の局地戦争だったことが知られていますが、司馬さんはこの講演で、その負けた理由(みすみす後手に回った情けなさ)について取り上げています。
日露戦争後、ロシアの兵器が格段に近代化しているとの情報を得ていたのに、組織内でまともに取り上げられず、対応を怠った。情報の扱い方を日本人の国民性に照らして問題提起したお話でした。


講演録の冒頭付近と末尾の数行を引用します。
「およそ情報というものは、水田農業の農村においては重要なものではなかったのです。それどころか情報というものは時に村の平和を害する類のものであり、庄屋が握りつぶすべきものであり続けた。そういう社会がずっと続いてきた。」
「日本人にとって情報とは、学びとらなければ仕方のないもの」
「われわれ日本民族がまじめだったのは明治三十八年の日露戦争まででした。
明治という時代は、政治家も官吏も、軍人も教員も、情報を獲得することに、生かすことに実に敏感でした。情報という感覚を失うとき、国が滅びるのです。」

これを読んだとき、私は高碕達之助のことを思い出しました。自分は彼を通じて、明治の人の気骨のようなものを学んでいるのではないか?

達之助も情報に対する感性がするどかった。
壮年期においては、満州引揚げ時しかり、佐久間ダム建設時しかり。青年期〜少年期においては、渡米の決断時しかり、水産加工を志す時しかり。
情報を重視する人と軽視する人とでは、忙しさ(活動の密度)がまったくちがう。老年期の達之助翁も、偉くなったからといって、ふんぞり返っているヒマはまったく無かったと想像されます。

司馬遼太郎さんは講演で、情報にちなんで英語の表現を3つ挙げました。
・インフォメーション
・インテリジェンス(諜報)
・ウィズダム(知恵)

インフォメーションが、普通に生活していても入ってくる情報を指すとすれば、インテリジェンスは、諜報員を差し向けるなどして(意図して)獲得できる情報。ウィズダムとは、情報に触れる人間側の資質のこと(司馬さんの表現で「状況を正しく判断させ、その人を賢くする」知恵)。細かく分けると、情報にはこういった成分があるようです。

今年のお盆休み、家で週刊誌をめくって得た情報は、以上のようなことです。
私の主観もこめ、収穫できたことを申しますと、

・日本人は、その本性として、情報を軽視する。(個人差はあっても、集団や国家のレベルではそこに向かっていこうとする。)ゆえに、「学びとる」(本性にない動きを自律的に行う)必要がある。
・ただし明治維新から日露戦争までは、例外的に「まじめ」で、日本人でありながら情報感性の鋭い時代であった。

だからといって、明治は良いことばかりかというと、廃仏毀釈など仏教軽視の方向へ進んでいった負の部分もあります。情報とは意味もなく重視するものではなく、因果関係を好転させるために活用するもの。であれば仏教の縁起・因縁といった考え方は、情報の尊重を促す教育になっていたのではないでしょうか?

ここで思い出されるのは、達之助翁と仏教との接点です。嗜眠性脳炎で療養中、『良寛さん』を読んでいました。郷里で悲母観音像を建立するプロジェクトも行いました。そして何よりも、回顧録には著名な人々と無名な人々が同列に(実名つきで)取り上げられている。ここに彼の(情報感性だけにとどまらない)世界観を感じます。

思えば、このお盆休みも仏教行事。ものごとの因果関係と、それを好転させるための情報活用に思いをはせながら、司馬史観に触れてリフレッシュさせていただきました。

 
「感」 2021/08/13   (32/52週) 局排の設置工事を支える「多能工」マインド
作業環境測定を受託している事業所様で先週末、局所排気装置の据付工事を行いました。

【工事概要】3階建ての建屋の2階と3階に1台ずつ、小さなプッシュプル・ブースを据え付ける。ダクト系は、合流せず独立で屋外へ。ファンは全て室内。

【業者構成】設備系:設備屋さんを軸として、その孫請け(ダクト屋さん、足場屋さん)。計10名程度。電気系:事業所様が直接委託する業者殿。2名。

【工期】2日間の予定だったところ、1日しかかからず終了。

私は元請けとして、社員食堂をお借りしてパソコン持ち込みで陣取り、1時間おきに作業現場を巡回しました。複数の専門業者が混成部隊となり、和気あいあいで作業を進めるのを拝見していると、「多能工」という観点から気づくことがあります。

設備屋さん(局所排気装置の専門メーカー)は、いつも同じダクト屋さんと足場屋さんを起用しているとのこと。この孫請けさん達の本業は、それぞれ「作ってきたダクトを現場でつなぎ合わせること」・「当日に必要な足場を確保すること(タワーを組むか、高所作業車を運転する)」です。

ところが1日、稼働日が立って工賃が支払われても、タイムスケジュール的には手待ちが発生します。だったら手待ちの時間に、本業ではない作業の加勢ができればどうでしょう? まず発注側である設備屋さんにはメリットがあります(支払う工賃が生かされ、自社の正規部隊の人数を抑えらえる)。いっぽう加勢する側にも、本業の出番が増えるというメリットがあると思われます。同じ設備屋さんからまた声がかかるという側面と、他社からの受注の下地づくりとなる側面と、両方あるでしょう。

そのようなことから、先日の現場でも、足場屋さんが屋内作業に加勢してダクトを組付けていたり、ダクト屋さんが局所排気装置の本体の組付けに加勢をしたり……という光景が見られました。その際、加勢によってサポートされる設備屋さんの側では、孫請けの職人さん個々人の(あくまで本業ではない)スキルレベルをよく把握し、無理なく活用することが重要。その結果、混成部隊は個々人に主体性が宿り、総体として最適な優先順位を踏まえた作業進行が実現していきます。どうやら今回の工期が短縮された背景に、そのあたりの導き方のうまさが実を結んだようにお見受けします。

ひるがえって私ども測定屋も、「測ることだけが本業」と居直っているのではなく、その本業に出番のあることが大事であればなおさら、周辺の案件に関わっていけるよう、多能工化する姿勢が大切かもしれません。

なお、自分たちで多能工化のテーマをゼロから考える必要はなく、普段お付き合いいただいているお客様のお言葉の断片から(こんなことも、助けてくれたらいいなあ)という形で拾っていけると思われます。つまり、多能工化「しよう!」ときばる必要はなく、導かれるままに汗を流しておれば、そのことを少し体系化するだけで経験値が充実するのではないでしょうか。

 
「感」 2021/08/08   (31/52週) 夏場の測定作業、学校と雑居ビルで異なるリスク
夏といえば熱中症対策ですが、私ども測定員の作業でもリスクが伴います。

学校では夏休みを利用して、工期の終盤にシックハウス測定を伴う修繕工事が計画されます。当社からシックハウス測定(パッシブ法)に伺う際、捕集管の「設置時刻」や「回収時刻」がよほど涼しい時間帯でない限り、密閉した部屋に入室してまわることで汗だくになります。ただし任意のタイミングで、風通しの良い場所に移り一息つくことができるので、大きな負担はありません。

それが雑居ビル(使っていない、解体持ちの建物)となると、事情がちがってきます。当社の業界で関わるケースは、石綿のスクリーニング(事前調査)で現場入りする作業。

ビルは空調が一元的で、とにかく窓という窓が(開閉のできない)密閉窓である比率が高いです。解体待ちの物件でもセキュリティーが伴い、学校のようにおいそれと換気を補えません。測定員が限られた時間内で、無心に調査を続けておれば、気がつくと脱水症状が始まっているようなことも起こりうるでしょう。

それを防ぐには、工夫して備えることが重要になってきます。
単純な工夫としては、休憩(場所を替えた休憩)をこまめにはさむこと。
その他には、調査する順番の工夫。物件を見て回る際、「まず屋上に上がり、そこから順々に降りてみていく」というのが定石です。ここでもし、屋上に日陰が多いのであれば、部材のジャンルに区切って何度も屋上に訪れる段取りにすれば有効です。(同じ発想で、屋上が外壁などに代わっても良し)。

いずれの工夫も、(あらかじめ計画できれば理想的ですが、)当日その場で思いついても結構。案外とそんなことが、難を逃れる決め手になるかもしれませんね。

 
「創」 2021/07/31   (30/52週) 夏季休業日を初めて設定
今年のお盆は、当社で初めて夏季休業日が設定されました。
(8/12木・13金・16月の3日を休みにすることにより、トータルで5連休)

これまでは、基本的に暦どおりの稼働とし、従業員が「手分けして休みを取る」というのが永年のスタイルでした。それが近年、受注構成に占める官庁の割合が減ってきたこと等を踏まえ、従業員が一斉に休業する形にする流れのようです。

お客様にはご迷惑をおかけしないよう、心がけてまいります。

 
「達」 2021/07/22   (29/52週) 達之助翁の日めくりカレンダー
先日、当社事務所の会長席の背面に、高碕達之助を題材にした名言・格言日めくりカレンダー「高碕達之助 名言に学ぶ」が掛かっているのを見つけました。

会長が例会に出席している高碕達之助に学ぶ会で、販売を始めておられるようです。私も1つ、会長を通じて購入させていただきました。

カレンダーの特徴として感じるのは、1日ごとに情報量が多いこと。その言葉がどんな状況で発せられたのか(居合わせた人のお名前を含む)が確認できます。たんに名言だけを切り取っていないので、学びやすいです。

31個もの名言に、普段から慣れ親しむことで、凡庸な自分にも何か気づくことがあればいいなあ……と願います。

自席の前(コロナ予防のアクリル板のところ)にカレンダーを置いてみたところ、まずそれだけでも清々しい感じ。

 
「感」 2021/07/17   (28/52週) 個人ばく露測定が「臨時」である認知度は?
溶接ヒュームの法改正にまつわる個人ばく露測定の実施について、当社でも既存顧客を中心に対応を進めており、ようやく累計10件となりました。

実施を検討されるお客様から問合せ・質問をいただく際、当社のご説明が断片的な解説から始まってしまうことも少なくありません。

その中で、お客様がこの測定のことを「作業環境測定の一環として、定期的な実施が求められる新ジャンル」ととらえ、事業所として「固定費の増える案件」と思っておられるケースが潜在しているようです。

実際はそうではありません。同じ作業内容でご操業が続くなら、(多くても2回の実施で済む)臨時の案件である、というのが大前提。これが理解されていないと、話がかみ合ってきません。
この「臨時の案件である」という点は、私どもも当初はわかりにくかったです。(商売柄、連日のように関わっているうちに、当初の違和感を忘れてしまっていました。)

きっと事業所様でも、むしろ衛生管理者の資格をお持ちのような(既存の法体系に充分親しんでおられる)ご担当者のほうが、違和感が強く、わかりにくいのだと拝察します。

もともと溶接がらみの重金属系(特化物)の作業環境測定を実施なさっている当社のお客様で、このたびの個人ばく露測定を実施することで、測定にまつわるトータルコストが下がった事業所も一部出てまいりました。

個人ばく露測定が、イコール「重荷が増える一方」の案件ではない、という認識からスタートすれば、ご準備(当社のような測定機関との事前協議)も順調に進む……と思われます。

 
「感」 2021/07/10   (27/52週) 当社の安全週間を振り返る
今年の全国安全週間(7/1〜7/7、準備月間6月)は、コロナ禍で何となく過ぎていきました。

製造系の安全イベント(6月下旬に短時間開催されたとのこと)には、当社は参加できませんでした。代わりに7月末に行われる建設系の安全イベントに、当社社長が参加する予定です。持ち帰り資料で勉強させていただきます。

社内の活動としては、フルハーネス型墜落制止用器具の一部更新を行いました。共用で保有する中の2つが、性能的に年内いっぱいの使用期限だったので、期日管理をしている技術部主導で更新。社員の体型にもマッチしました。

社内で今後整備していきたい課題としては、社用車のドラレコのチェック体制と、入場手続きの要求度合いを顧客別に掌握することです。

ドライブレコーダーは、検証が必要となる事故が発生したときに「初めて使う」のではなく、普段からスムーズにパソコンに取り込めるようにしておき、ヒヤリハット事例に活用するなど「普段から扱い慣れる」体制がベターかと思われます。機器ごとに閲覧ソフト(SDカードに内蔵)も異なるので、「何号車はいつもこのフォルダでデータを取り込む」といった環境も作っておきたいものです。

顧客ごとに入場手続きの要求度合いは異なります。サンプリング予定日が決まったら、下記のランクごとに対応する責任が当社にあります。
・Sランク:「あり、事前・事前」入場届出書類を事前に用意→事前に(期日までに)提出
・Aランク:「あり、事前・当日」入場届出書類を事前に用意→当日に提出
・Bランク:「あり、当日」入場届出書類はあるが、事前準備は不要
・Cランク:「なし」入場届出書類が一切ない
このことは、作業指図書の原紙に記載しておき、リピート案件になってからは技術部が主体的に管理するのが妥当でしょう。

最後に社外の出来事として、地元でお付き合いを賜っている安全安心(株)の中川先生が、日本労働安全衛生コンサルタント会の総会(6月23日)で『会長功績賞』を受賞されたそうです(同社メルマガの報)。おめでとうございます。

中川先生は(受賞理由と直接関係ないと思われますが)、巡視のときの観察力が素晴らしい、というのが素顔の先生を存じあげている地元の私どもの印象です。観察して気づいたことをすべて指摘すると、私ども(巡視をお願いした事業所側)もヘコんでしまうので、まずは重点的にこれとこれだけ言ってあげよう……と絞り込んで下さる。そんな優しさが、とにかく先生のお人柄であり、プロの指導者のスキルでもあるのかもしれませんね。

 
「達」 2021/07/03   (26/52週) 少年野球チームとのご縁
当社事業所は、創業家の所有する農地だった敷地内に社屋が建っており、敷地内には貸し駐車場が併存しています。駐車スペースの稼働率はあまり過密でなく、そのため私たち社員は出張の積み込み作業時も、のびのびと車を取り回しさせてもらっておりました。

それが、この6月末から状況にやや変化が。新規に駐車場を利用される大口の店子さんとのご縁が始まりました。社員とは直接の関係はございませんが、敷地内では以前よりも車をゆっくり動かす等、社長より心がけの訓示がありました。

その店子さん(少年野球チーム)は、マイクロバスのロゴにあるように、大阪球道さんとおっしゃられるようです。ネットで確認すると、一般社団法人全日本少年硬式野球連盟大阪第二支部に所属され、中学生を対象とした「ヤングリーグ」と一般的に言われる場を主戦場にしているとのこと。戦績も立派なクラブチームです。

これまで会社の近くで、野球のユニホームを着た青少年が走り込みをする姿を、ちょくちょく見かけておりました。野球に縁遠い私などは(学校の部活かな)と漠然と思って済ませていたのですが、民間のクラブチームであることをこのたび初めて知りました。

このご縁、たんにそれだけのことで済ませても良いのですが、碕達之助のファンである私としては、(もしや、達之助先生のお引き合わせではないか?)と感じています。その理由は、6月という当社決算期の初めのご縁であるということ、そして少年野球チームという目標管理が明確な活動をなさっている団体である、ということからです。

◆少年野球チームで、試合をした後、「自分のチームが勝ったのか、負けたのか」を知らないで帰宅する少年が居るでしょうか?

◆会社勤めの社会人で、勤務先の1年間の決算が「黒字だったのか、赤字だったのか」を知らないまま、惰性で新たな期を迎えている大人が居るでしょうか?

前者は基本的に考えられませんが、後者については、けっこうあるものと思います。(青少年諸君、こんな大人をどうぞ笑ってください!)

米大リーグで本格的に活躍した日本人選手の草分け・野茂英雄さんが、あるインタビューでこんな答えをしている報道がありました。
「野茂さん、アメリカでは、何のために野球をしているのですか?」
「何のため? (試合で)勝つために決まっているじゃないですか。」

この問答は、問いのほうが理念や志をあつかい、答えのほうは日々の具体的な役割と成果を念頭に置いているため、ミスマッチが生じています。しかし両者は別モノではなく、日々の具体的な役割と成果の先に、理念や志の成就があるわけですから、会社でも決算という「試合結果」を検証し、すべての選手がそれを受け止めて次に備えていく……、そのことが欠落していて良いわけがありません。

試合結果は、相手チームの名前が頭に入っているからこそ、「あの試合ではああだった」と個体識別ができます。そのことは決算でも言えることで、「第○期の決算ではこうだった」と確認を立ち上げ、そこから他期との比較をしたり、トレンドを見ていく検証が効率的に進んでいきます。

いま、当社では新しい進行期が始まっています。これは「第何期」なのでしょうか? まずはその名称の個体識別から始めないと、何も始まりません。

碕達之助翁は、検証を重んじていたと聞きます。「うまくいった際は、おおざっぱな検証でよい」ではなく、予想外に良かったときも同様の精度で検証し、次のさらなる(危なげない)成長につなげていく。このたびの少年野球チームとのご縁は、私たちがそれに気づく(再認識する)ためのお引き合わせではないでしょうか?

 
「創」 2021/06/26   (25/52週) ガスクロマトグラフ質量分析計の更新
先週は、当社でクロマトグラフィーを行う分析設備1台の更新を行いました。
新しい設備は、日本電子(株)製 ガスクロマトグラフ質量分析計JMS-Q1500GC(オートサンプラー不含)。一般に、ジーシー・マス(GC-MS)と呼ばれるタイプのガスクロ設備で、当社では初導入から2代目にあたります。

2009年当時、当社ではガスクロ設備として、すでに国産のFIDを保有していました。そこから溶剤の分析だけでなく、特化物も扱えるようにするため、設備構成の組み方として、当社ではGC-MSも導入してみることになりました。
(この選択は、飲食店の厨房にたとえるとスチーム・コンベクションを導入するかどうかに似ています。導入しないからといって、その作業場の設備が脆弱というわけではありません)

初代のGC-MSは、5年ほどメーカーのデモ機として使用されていた海外製品でした。これはこれで重宝し、当社でGC-MSを軸とした分析の作業フローを構築するのに貢献して参りました。このたび老朽化のため、国産の新品に更新する運びとなった次第です。(パソコンが英語表記から日本語になっただけでも嬉しい!)

先週は一週間をかけ、機材の搬入からメーカーによる初期セッティングに3日、オペレータ教育に2日間が予定され、そのように消化されました(講習の参加状況は、技術員がそれぞれサンプリングに出ていない時間帯に受講する形)。

新旧を比較した印象は、まず本体のサイズが3分の2ぐらいに。暖気運転の時間は、10年の開きがあっても大差ない模様。そして、使い方(分析作業手順)。これが全く違うように感じられるとのこと。動作原理が同じでも、制御系のデバイスが最新になったことで、人が関わるインターフェースに隔世の感があるのでしょうか? (それともただたんに、海外製と日本製の違いでしょうか?)

ともあれ、ラボの新しい仲間を歓迎しつつ、技術員が協力し合い、急ピッチで運用体制を立ち上げていきます。

 
「感」 2021/06/19   (24/52週) 溶接ヒューム対応、当社の整備状況
溶接ヒューム法改正への本格対応について、本年4月の施行から3か月が経とうとしています。当社ではその後、2つの進展がありました。


◆「2日目セルフ・スタート」の実績
均等ばく露作業の対象者が1名だけおられる作業場の場合、2日にわたって個人ばく露測定を実施する必要があります。その際、条件が整っているケースにおいては、1日目に個人サンプラーセットをそのままお預けしておき、2日目の朝は作業者様によるセルフサービスで装着〜起動をしていただく。このパターンを先週、初めてお願いし、お蔭様で成功しました。

これが実現した背景には、事業所の担当者様のご協力(現場へのコンセンサスの橋渡し役)と、当社技術部が手作りで用意した操作マニュアルの存在があります。

ちなみに当社で採用しているポンプは、いわゆる「個人サンプラーセット」の構成機材ではなく、他の測定ジャンルでも汎用性のある機材です。そのため、装着体験をしていただく段階で「ちょっと重いな」という声が四割弱ほど出ている反面、機材にも汎用的な剛性があり、当社側も託しやすい面があります。このポンプを採用した判断・決断も、当社技術部によるものです(直接のきっかけは、調達確保のスピード面により)。

「2日目セルフ・スタート」を初めて終えたところ、除外時間(ポンプは回っていたけれど溶接とは関係のない時間)の申告の精度のことが、若干の課題としてありました。当社側で今後、記入表の工夫などをしてまいります。


◆補助金申請にフィットした見積書体裁の対応
さる6月4日付文書で、厚労省から『有害物ばく露防止対策補助金』の補助事業者として選任された(公社)全国労働衛生団体連合会(略称:全衛連)から、測定機関への「お願い」文書を受け取りました。

有害物ばく露防止対策補助金
http://www.zeneiren.or.jp/hazardous/index.html

溶接ヒューム法改正にまつわる補助金制度について、当社では既存顧客様より情報をいただいており、地元の労働基準監督署を通じて詳細の把握に努めておりました。このたび補助事業者が確定したことを受け、いよいよ当社もこの方面へのスタンスを固めました。「補助金申請の事務代行は行わない」ものの、「申請で使っていただける見積書の体裁で見積回答をする」という形です。

そこで、全衛連に当社の見積書の例をサンプルで送付し、「この体裁で申請に使えますか?」と問合せました。ご返答として、とくに変更なく使用できるとのことでした。

ただし、当社が顧客への見積書を「出し直す」ニーズがないか? というと、先週さっそく1件が発生し、対処させていただきました(自社の複数工場に対して分割した申請トライをする場合)。この程度でしたら、微力ながらお手伝いする次第です。

 
「達」 2021/06/13   (23/52週) 欲を育み、磨け! 先人の想い
渋沢栄一の言葉で、達之助と共通点のありそうなものを一例、発見しました。

お札の顔になることが内定している渋沢栄一は、今年の大河ドラマでも取り上げられ、にわかに広く知られる人物となった。当社でも正月の仕事始めに、社長より、商工会議所を創設した彼のことに触れる訓示があった。

先日、新聞記事で渋沢栄一の言葉が紹介されており、その一つに「無欲は怠慢の基である」というのがあった。達之助ファンの私がそれを見たとき、「野生の鵜と動物園の鵜」のこと(『碕達之助集』下巻・67頁。飼育された鵜は魚を獲りに行こうとしないので、鵜飼いの漁には使えない)が連想された。明治時代の経営者と昭和である当時の経営者との比較において、比喩として用いられた表現であるが、これは現代においても「創業者と後継者」あるいは「経営者と社員」というふうに読み替えが可能に思える。とにかく野生と鵜と飼育された鵜との「欲」の違いを言っており、渋沢栄一の取り上げる「欲」と並べてみて、両先達がどのような欲(積極性のベクトル)を重視しているのか? を考えてみる機会となった。

私ども企業勤めの社員も、創業者ほどの緊張感が無いという意味では「飼育された鵜」であり、野生の欲には欠けます。しかしそれなりに自己鍛錬してハングリー精神を補うことは、産業人として有意義なはずです。


◆目指す境地はゴルフ三昧?

私自身、どうしても積極性の向かないものに、ゴルフがあります。(若い頃に数ラウンド体験したものの、性に合わなくて近寄らないことにしたので。)それゆえ、ゴルフに興ずることのできる人を、私は尊敬しています。たしなむ皆さんの心の境地(ゴルフ三昧の境地)は、もしかすると渋沢栄一と達之助の両先達が重視する「欲」のモデルではないでしょうか?

人がゴルフ三昧になっているときの積極性の状態には、大きく2つのベクトルがあると想像されます。


1.課題を拾いもののように思う心
「今日は風が強い」とか、「このコースはOBが出やすい」など環境上の課題や、「先週の仕事の疲れが抜けていない」など本人のコンディションの課題などに見舞われても、嫌気を起こさず、「さてさて、今日はそんな中でどんな経験をさせてもらえるかな……?」という気構え(=何があっても自分の糧にするぞ、という欲)がわき上がってくる。そんな心のベクトル。

2.甘んじて手こずり、検証する心
完璧にこだわらず、スコアが120付近の人なら「今日は100前後になれないかな?」、100前後の人なら「80台に近寄りたいな!」と、不完全な中でもそこそこマシな不完全さを目指す。そして、それと全く違う展開になっても、「やれやれ、100を目指していたら、逆に140に返り咲きですわ!」と甘んじて手こずり、その経験を受け容れる。
ただし、帰宅してからは次回のラウンドに備え、「せめて5番アイアンのスライスの癖だけは、練習して直しておきたいな」とか、道具を見直したり、レッスン・プロの活用を検討したりする。そんな心のベクトル。


この2つのベクトルに対する適性を自己チェックする場合、「片方は既にかなり備わっている」などの個人差があるだろう。であれば、2つのベクトルは同じ向きに並べるのではなく、十文字に交差させて平面をつくってみてはどうか。縦軸(Y軸)を「課題を拾いもののように思う心」の度合い、横軸(X軸)を「甘んじて手こずり、検証する心」の度合い、というふうに設定してみる。そうして田の字をした平面座標の右上から、反時計回りに第一象限・第二象限・第三象限・第四象限と区別し、その人の「欲」の軸足がどのエリアに属するか? という形で傾向をつかめるかもしれない。

このように座標を組むと、ゴルフ三昧の境地の人は(ゴルフにおいて)第一象限を自分のフィールドとする人で、そこは両先達が重視する欲(積極性のベクトル)のホームグラウンドなのでしょう。
私たち企業勤めの社員が、(ゴルフではなく仕事の面で)「飼育された鵜」の状態で第三象限、あるいは少し活気のある第二象限や第四象限をホームグラウンドにして済ませているのであれば、現状はアウェイである第一象限の場所こそを、自分のホームにできるよう自己鍛錬する。それがテーマになりうると思います。


◆軸足の自己チェック方法
自分のホームグラウンドが第一象限〜第四象限のどこを軸足にして広がっているのか、まずは自覚するところから全てが始まると思います。どのように自己チェックすれば良いのでしょうか? 思いつく着眼点を挙げてみました。

イ.活動方針の有無
年度初めや決算期の初めに、活動方針を立てているか(部門であれば部門方針)。/その立て方(立てる時期や周知の方法)は、効果的か。
決算内容の分析など、過年度のことを少しでも検証しておれば、「次はこうなりたい」と欲が出て、方針や計画を立てる気になるはずです。

ロ.(時間的な)優先順位のつけ方
やるべきことを、どういう順番で片付けていくか。/そもそも、優先順位という概念を持っているか。(その日一日、時間がつぶれたら良いと思っている人は、順番を気にすること自体がありません)/優先順位は、どのくらいのスパンで見直しているか(半日単位、1時間単位、10分単位,etc.)。

ハ.(分量的な)優先順位のつけ方
1日・1週間・1ヶ月・1年間のうち、何に多くの時間を充てているか。/各イベント類に自分が関わる、頻度的なものがどうなっているか(例:社内会議への出席回数と、社外の会合への出席回数の比較など)。


◆商工会議所が「欲」を磨くのに貢献するケース
渋沢栄一が興した商工会議所は、現代まで脈々と運営され、その主たる役割や多様な役割については、揺るぎない価値があるのでしょう。ただし、こと「欲」を磨くのに貢献しているか? という観点では、その実情はどうなのでしょうか?

商工会議所(商工会)には青年部というのもあるそうです。若き事業経営者が入会しておれば、イベントに招かれるばかりでなく、世話役になる機会もあり、人的交流が盛んにおこなわれているようです。

日頃、自社内で生じている課題に手こずっており、すぐには解決法が見いだせない。そんな折、ふと参加した商工会議所のイベントで思わぬヒントを得て、再び自社内での取り組みに専念できるようになった……。このような好例は、前提として普段から「ちゃんと手こずっている」から得られるもの。そのいっぽうで、会議所をたんなる現実逃避の避難所として使っている場合はどうでしょう? その場合は、暗愚で第三象限をホームグラウンドにしている鵜が、いつまでも第一象限に移って来ない日々を浪費するばかりで、害のほうが多いのではないでしょうか。

その業種・職種・職位にとって本業ではない、ボランティア的なことを自ら担っておれば、その出来ばえを問わず、何をやっても喜ばれる(ねぎらわれる)のは当たり前。そんな「マイナス評価を浴びることのない」活動に引きこもっていたいのなら、その事態は本質的に8050問題と同じでしょう。

商工会議所に参加する人は、商工会議所を創設した人の理念を体現すべきですし、少なくとも本末転倒な事態は避けねばなりません。

「自己鍛錬して、野生の鵜に近づく」。欲(大望/たいもう)を獲得するためにも、まずはゴルフ三昧の境地で仕事ができているか、自問自答することから始めてみませんか? 両先達が言いたかったことは、きっとそういうことでしょう。

 
「創」 2021/06/05   (22/52週) 局排の設計支援、実績第1号
昨年11月、当社が作業環境測定を受託する工場様から珍しいオファーをいただきました。
「粉体を扱う簡単な局所排気装置を設置することになった。設備の基本設計と現物(集じん機やダクト配管)の調達・据付施工は出入りの業者でするので、監督署への届出申請書類の準備だけをアシストしてくれませんか?」
そのような参画の仕方は初体験なので、やり遂げられない場合もあることをご了解いただき、とにかく当社で一度、お請けしてみることにしました。(プロジェクトコード:[KT005H-S00-20])

「設計支援」と銘打ったサービス・パッケージにし、料金のご精算は3回のタイミングに分割させていただきました(設計自主審査時/届出申請時/完成検査時)。以後、さまざまな出来事を経て、半年後の先月5月末、アシストを完遂することができホッとしています。

◆今後に備え、局排の設計支援を請ける際のポイント(お請けできる前提条件)を整理してみました。

【1】工事関連業者の許認可のエビデンスをいただく。
(建設業の機械据付と管工事。cf.電気工事業は受託範囲外とする)
【2】「設計自主審査」で当社が指摘する構造要件・機能要件の不備は修正していただく。(ダンパーをつけて下さい、フレキをはさんで下さい,etc.)
【3】届出申請の直前(施主の実行案件になったタイミング)で、現場の採寸をもう一度していただき、完成検査時に設置状況との不一致による図面修正〜再計算が発生しないようにする。(発生すると届出書類の差替えを要求されるので、その追加工数に対する追加料金をご了承いただく)
【4】工期中、フード完成時・ダクト系完成時など当社の段階チェックの折、寸法違いが発見された場合は修正ないし再製作を了解いただく。(寸法公差:5mm未満とする)
【5】施主は製造現場の作業部門との内部コミュニケーションを踏まえ、コンセンサスのとれた設備仕様(寸法のシバリ等)を要求できていること。


意外に大事だと思われるのが、【5】です。
先日、別件(こちらは設計支援でなく全部を請けた案件)で、見積時の設計仕様でキックオフ後、社長様より「ワークの取り回しが悪いので、フード開口面の間口を15cm広くして欲しい」とのご要望が出た事例がありました。届出申請の直前でこのような設計変更のリクエストが出るのは、対応する側(当社と専門業者)にとっては辛いのですが、お客様にとっては内部コミュニケーションが深まって(不足が軌道修正されて)大変喜ばしいことです。

工事屋さんであれば、設備の設置が済めばしばらく来社する用事がなくなりますが、当社はその後も定期的に作業環境測定でお邪魔する測定屋です。決定権者さんだけに取り入って、作業者の皆さんからみて「性能はいいけど作業とミスマッチがあり、費用対効果の出ない設備」あるいは「そこそこの設備であることが後でわかったが、導入時に意見も聞いてもらえず、そのプロセスに遺恨がのこる設備」などを提供してしまうと、その後の測定で現場にお邪魔する都度、申し訳ない気持ちになります。

設備も、測定料金という固定費も、出所がおなじ経営資源(ヒト・モノ・カネ)から姿を変えたものです。せっかく調達したモノ(設備・報告書)は使いこなし、生かさないと、効果のないまま引き算的に、賃金(カネ)だけが抑制されてしまい、(ヒトの)健康障害防止にもならない。そのことは従業員さんもよくご存知でしょう。ましてや局排という設備の導入にともない、従来の作業方法は大なり小なり影響を受けます(=品質との両立の課題が増えます)。だからこそ、「設備が使いこなせるかどうかは現場次第なのに、われわれとのコンセンサス不足で見切り発車とは、いかがなものか」と、お嘆きになることが起きかねない。社内の士気・信頼関係を損ねた出来事のリマインダー(思い出させる現物)に、当社の設計した設備がなってしまったら……。

ですので私ども測定屋が設計支援に関わる際は、ある意味で工事屋さん以上に責任があり、その手数料を大きく取れるような立場ではありません。客先の内部コミュニケーションの分断(決定権者の独断専行や無自覚のコンセンサス不足)を助長するような関わり方は、ゆめゆめ当社の業界では出来ません。客先の固定費ではない臨時の原資、あるいは個人消費をターゲットとする業種にのみ、許されるアプローチではないかと思われます。

事業所様に健やかに栄えていただけるよう、経営資源のバランスが、より整っていくことのお手伝いができればと心掛けています。

 
「感」 2021/05/29   (21/52週) 事業場記入欄の運用方法について
作業環境測定結果報告書(報告書)の標準的なフォーマットには、1ページ目の下段に【事業場記入欄】があります。この部分の運用方法について、測定を長年受託しているお客様から問合せをいただきました。
当社の知りうる所、ならびに見解をご紹介しておきます。

◆受託先企業様各位の、運用状況(どう使っているのか)
・とくに話題になったこともなく、当社では存じ上げません。
・おそらく空欄のまま保管されている事業場様が大半と思われます。

◆当社の見解(新規のお客様への説明)
・この欄は、安全衛生委員会を実施して議事録をとっておられない場合(50人未満の事業場はその確率が高い)、手書きで追記する形で、記録としてご活用下さい。
・記録の意味合い:安全配慮義務をどう実践なさったか(配慮したという実行責任をはたす具体的アクション)の記録として。
・とりわけ、管理区分が2や3の状態が繰り返し続く作業場の場合、安全衛生委員会の議事録でも触れておらず、この欄も空欄であれば、「なんら配慮していない状態が続いている」とみなされる可能性があります。
・形式面ではそういう意味合いです。要するに、この報告書を作業者様の健康障害防止に役立ててください。

◆当社の見解(空欄で済ませる際の、前提条件)
・安全衛生委員会(事業場の委員ならびに産業医が参画)が運営され、定期会合の議事録が作成されている。
・委員会の議題には、直近に実施された作業環境測定の結果を共有することが含まれる。
・その前提として、安全衛生活動の年間計画書が作成され、活動項目の中に作業環境測定の予定も明記されている。
・管理区分が2か3の作業場については、「どう解釈するのか」→「どうフォローするのか(経過観察するなら期限も決めて)」→「フォローが完結したのかどうか」まで追跡して議題に挙げ、「こうなった」と述語まで記録する。

なお、合同巡視の機会があるようでしたら、その作業場を委員会でも重点的に巡視して、主体的なコメントも議事録に残したいものです。そして議事録は、要フォローの作業場にも確実に配布されるよう、臨時で配布先を増やすことも立派なアクションだと思われます。

要するに、ISO9001などのPDCAと同じです。数値化された監視項目(空気の汚れ具合を測った管理区分が、1なのか、2なのか、3なのか)をもとに定期的に監視しておき、1より大きくなった場合に是正アクションを起こす。いきなり設備改善をしなくても、検討(協議)しただけでも、その事実は「アクション」の部類です。それをどこかに記録しておき、後日、事実関係をトレースする際の手がかりに使うわけです。

当社の仕事の成果物である「作業環境測定測定結果報告書」。その運用方法を受託先様から尋ねていただけるのは、とても業者冥利に尽きます。

 
「感」 2021/05/22   (20/52週) 測定先の朝の始め方に学ぶ
溶接ヒュームの個人ばく露測定のため、朝一番に工場様へ向かうケースが増えてまいりました。

始業直後からサンプラーの装着をお世話するため、朝礼のある工場様では朝礼が始まる時点で、測定員は目の届く邪魔にならない位置でスタンバイさせていただきます。
ラジオ体操が始まると、これは参加させていただきます。当社ではラジオ体操をしないので、大変気持ち良く、有難い機会です。

客先によって朝の始まり方はさまざまで、週初めでなくても、ラジオ体操→全体朝礼(業務連絡)→唱和、と一通りをコンパクトに実施される所もあります。

当社がお邪魔をするミッションは、測定をちゃんと実施することですが、普段は目にしない「朝の客先」から学ばせていただくのも、貴重な機会かと思われます。

 
「語」 2021/05/15   (19/52週) 業界紙からキーワードを拾い読む
当社が入会し、定期購読しているJAWE(ジャウエ/日測協)の機関紙『作業環境』の最新号(2021年5月号)に目を通しました。

「目を通す」といっても営業員の私のそれは、いたってお粗末。お客様のお話を聞く際の素養を得るため、(あとは技術員との対話で補充できるような)キーワードを拾うことが目的です。
本号は、なかなかに太いテーマを感じさせる紙面構成でした。(以下、当方の解釈に偏りがあるといけないので、詳細出典はひかえてご紹介します。)

巻頭記事は、さる2月にリモート開催されたJAWEのセミナー(当社も技術部が受講)の内容紹介でした。
編集後記では、「忙殺」(@)という表現が見られました。
この2つの記事に共通する内容は、溶接ヒューム法改正にもとづく「個人ばく露測定」(A)です。

また、巻頭言では「自律的な管理」(B)という表現、そして「私もひとこと」コーナーでは、「自主対応型」(C)という表現が目にとまりました。

これら@ABCのキーワードから、いま労働安全衛生の管理手法(とりわけ中小企業にとっての)が転換期を迎えている雰囲気を感じました。

もしかすると、現在とても対応にてこずっている「個人ばく露測定」にどれだけ本腰を入れて取り組んだかによって、われわれ測定機関が今後の転換期に対応する出来ばえに、大きな開きが出るのではないか? と思われました。

日測協認定オキュペイショナルハイジニストという資格の取得者を、できれば測定機関ごとに1名は確保することが望ましい……といわれますが、その理由もなんとなく感じ取れた紙面構成でした。

 
「創」 2021/05/08   (18/52週) ラボの床面をリニューアル
この春、昨年から検討していた社内作業場の床のリニューアルを行いました。
工事の趣旨は、排水に至る水廻りの老朽化対策です。
付帯工事として、スクラバー(倉庫にある設備)の設置床面の補修も行いました。

工期は、本工事が4月29日〜5月5日(5月3日はコンクリ乾燥待ちの養生日)、準備工の開始が3月27日、残工事が5月8日までです。

時を同じくして、2階の更衣室の模様替えを行い、これで年末年始の2階の模様替えも完結しました。

この連休中を費やし、施主として社長夫妻が工事の監督などを取り仕切りました。
社員は連休前と連休後の出勤日に、什器・備品の仮搬出と復元を行いました。

 
「創」 2021/05/01   (17/52週) 溶接ヒューム、施行1ヶ月の経験値
 溶接ヒュームの法改正がこの4月から施行となり、ひと月が経ちました。
 個人ばく露測定について、当社では実施が(3/31を皮切りに)3社様、報告書の納品に至ったのが1社様(4/23)というのが現状です。いずれも当社近隣の事業所様の小規模案件で、経験をスタートさせて頂きました。(見積の回答件数は、累計で現在17件)

 技術部・営業部が協力し、細かい創意工夫をこらした結果、ようやく自分たちの「型」が見えてきました。お待たせしましたが、今後は既存顧客で規模の小さくない案件にも、本格的に着手していけそうです。


【1】 初回経験を踏まえた改善・補充点

 サングラスは遮光度が4のものを持参する(3度ではまぶしく、5度ではポンプのパイロットランプが視認できないため)。現場の隅に座れるよう、折り畳みチェアーを持参。
 サンプラーのホースを背面で固定するために、服飾用のクリップを2個、ホースの外径に仕込む。装着アシストの際、ホースに少しヨリ(ねじり)をかけて襟元まで持っていくと、ろ紙ホルダーの向きが良い感じに定まる。
 マスクをした作業者様に溶接の種類を確認しやすいよう、溶接の分類表を紙で持参し、「(今から熔接棒でやるよっ)」などと指さしていただく。
 営業見積のため下見に訪問する際、個人サンプラーを持参し、装着体験をしていただく。(不安が解消され、事前調査の簡素化につながる)
 正式な受託後、事前調査の仕上げとしてアンケート用紙を活用。(メールかFAXでやりとり)
 採取を終えて撤収時、管理部門の人にろ紙の色を見ていただく。(フラックスと無関係な溶接にも個人ばく露測定をしていただいたことへのお土産、かつ、マスク運用管理の動機付けに。ベージュ色〜こげ茶色の付着は、相当なインパクトがあるようです)


【2】気づいた点

 ヒュームの蓄積量(絶対量)を問うているのではないのに、その日の「全作業時間」の採取が求められる理由。操業がたけなわとなり、換気設備による換気がいよいよ追いつかなくなってくる時間帯があるかもしれない。その時間帯も加味してマンガン濃度の代表値を得るために、このような法制度になったのだろう。

「均等」ばく露作業のくくりの難しさ。下見時に「大差ない」と感じて同じエリアにデザインした2名様が、えらく不均等だったりする。図面とワークを交互にみながら溶接する工程、読図が少なく治具を多用して主作業率の高い工程、溶接ロボットに送りをかけて自分も手溶接を行う「複数アーク発散源」の作業場など、ばく露量にはかなりのばらつきが潜在する。2名以上というサンプルは(代表値を導く)最低限の試料数なので、作業のくくりを大きく誤らないことが大切。

 営業員でも測定を代行できるケースの見極め。「1人作業×2日」のエリアの2日目などは、もう作図スケッチは終わっているし、作業者様も装着に馴れているし、営業員が代行できる候補となる。ただし、途中でろ紙の交換やグリスの塗り直しが伴うようなばく露量の現場であれば、そのスキルも要求される。(建設現場の気中アスベスト測定が代行できる営業員なら、まずこなせる)


【3】張り付き度合いの調整

 当初、業界が講習などでお世話になっている半官半民の測定機関さんが、個人ばく露測定を「現場に終日、張り付き」のスタイルで実施なさった、と耳にした(サンプラーの装着がずれてきたら、歩み寄って直すなどの対処のため……と事業所側は認識)。当社はこれにどの程度追従するのか、今だに社内協議が続いている。それは測定員の拘束時間に関わるし、もちろん測定料金にも影響する。

 報告する成果物は、採気量を分母にヒューム中のマンガン量を分子とした、割り算一発の「濃度」(とそこから判定される要求防護係数)である。そのため、機材だけお貸しして、分母の採気時間量(を導く除外時間量)だけヒアリングすれば、人も張り付かずにどんどんこなしていける測定案件ともいえる。

 しかしこの測定結果を、設備改善をはさんだ「改善前・改善後」のデータとして活用する場合、はたして「張り付き無し」で済ませることができるだろうか。全く同じ操業内容(=同じばく露状態)の日は二度と無いだろうし、改善後のデータのほうが悪くなる場合もありうる。やはり「適切に補正してからの比較」に備えて、操業状況を時々刻々と記録しておくための「張り付き」は大きな選択肢といえる。
(ただし、張り付く人の観察力にばらつきのあることが制約となる。全員が全員、安全安心株式会社の中川先生のような観察力があるわけではないので)。


【4】このあとの整備課題

 採取時は、呼吸域とアークの発生状況に主眼を置き、改善時には、アークの発生状況と換気状況に主眼を置くことになろう。両者の橋渡しをする「アークの発生状況」(タイミングと分布)をどの程度、張りついて記録するのか、依頼者ごとの「目的に見合った緻密さ」でアレンジし、提案していく能力が問われる。たとえて改善にコミットする期待度が初めから高いのであれば、張り付いている時間を有効活用し、換気設備の設置状況図・ダクト系統図などを簡単にスケッチしておけばよい。(その後に訪問すべき回数が減り、提案までが早くなる。)

 既存顧客の定期的な作業環境測定で入構する日に、個人ばく露測定を実施する場合、その段取りの確立。測定の作業物量が少なめの案件では、同日に行うことで合理化でき、料金も抑えることができるだろう。いっぽう、物量が目一杯の場合、同日にすることでむしろ「張り付き」が困難になる。張り付きが必須の案件では、営業員が加勢して巡回するなどの連携プレーを講じていく必要がある。

 サンプラーの保有台数の充足。当社では作業環境測定の個人サンプリング法を念頭に、7セットを保有する方針が確定。(個人ばく露測定では同日3エリアまで対応可能)。現在、発注済みの入荷待ち。
 機材の供給がたいへん混んでいますので、到着するまでは同日2エリア(4着)の物量に対応できるよう、レンタル機材で補っていきます。

 
「創」 2021/04/24   (16/52週) 予防対策に文書2枚、用紙1枚
先週の火曜日、総務部より社員向けに2枚の紙が支給されました。

◆『新型コロナ 会社の取り組み』
これまで手を打ってきたことを整理し、当社の取り組みの全体像がわかるものです。このシートが出来たことは、次の点で有用でしょう。

・事業所所在地の自治体(寝屋川市)に、取り組みを明確に説明できる。
・社内への周知徹底。
・取り組みの細目について見直し・改善が行ない易い。

◆『新型コロナ 対応フロー』
「社員の同居家族に濃厚接触者が出た場合、通勤の可否は何を基準にどう判断するか?」など、ケースごとにフローチャートになったものです。
保健所の電話番号も記載されています。(大阪府の代表、および社員の住む個々の自治体への連絡先)


◆(従来の用紙)体温記録の活用事例
最近、お客様の事業所へ測定にうかがう際も、事前の入場手続きが厳格化してきています。
先日、「入場予定日から直近2週間の体温を記入せよ」という届出用紙をいただきました。当社では以前より、タイムカードの傍に「出勤前」・「退勤時」の体温を記入する用紙を設置し運用していました。
満欄になった過去のシートは、社長がPDFファイルにしてサーバーの共有フォルダに保管していましたので、出張員はそこで自分の過去の体温を参照し、手続きの用紙に記入することが出来ました。

 
「感」 2021/04/17   (15/52週) 滅菌器「開けちゃった」予防対策
当社では医療系の測定受託先が数軒あります。そのうち、特化物のエチレンオキサイドの作業環境測定を行う作業場(手術の準備室など)で、その物質の発散源である滅菌器を、医療スタッフの方が誤って開けてしまう場合があります。

測定の段取りとして、前夜から数時間かけて庫内の排気をしておき、翌朝に庫内の品物を取り出すタイミングで、測定員が検知管を持って待ち構え、作業場空気を採取します。ですので測定員が「おはようございます」と入室した時点で、すでに開けてしまっていては、発散のタイミングを逃した形となります。このことを社内では通称「エチレンオキサイド・開けちゃった事件」と呼んでいます。

昨年はとくに「開けちゃった事件」が2つの医療機関で重なりました。そこでこのたび、当社より添付のような注意喚起のシートを用意し、事前にご提供することにしました。紙絆(かみばん、サージカルテープ)でとめていただいたら、衛生的かと思います。

朝というのはシフトの引継ぎ直後であるため、伝達事項の実施が不完全になりやすいかもしれません。またコロナ禍の昨今、一般診療の仕事場でもなにかと立て混んでおられるでしょう。

なかなか私どもが医療従事者の皆さんのご負担軽減に貢献できることは少ないですが、このような掲示物でも、多少お役に立たないかな……と願っています。

 
「感」 2021/04/10   (14/52週) 同一労働を「計量」するならば
先日TVニュースを観ていると、この4月から「就業形態にかかわらず、同一労働・同一賃金が中小企業にも適用される」、「問合せがあれば、労働者が納得するまで説明しなければならない」といったことが報じられていました。
本件は、単一の就業形態である当社にとって無関係ですが、ちょっと余計な考察をしてみたくなりました。

同一労働における「同一さ」を具体的に計量しようとする場合、それはかなり難しいのではないか? という考察です。

結論として、次の3点が大前提になると思われます。
1.緻密な人事考課制度がある。
2.就業形態に関わらず、同じ人事考課制度の土俵に乗って評価される。
3.この会社では、何が「手柄」となるのか、価値尺度を共有している。


のちに豊臣秀吉となる藤吉郎が、はじめ織田信長の「草履取り」から出世していったエピソードは有名です。
藤吉郎は尾張の織田家、すなわち軍隊を持つ民営(同族系)の地方自治体に、仮採用職員として就職しました。はじめの担当業務は、「親方がトイレに行く時に、土間へ草履を出す係」です。この仕事への取組み姿勢が評価され、足軽のチームリーダーに抜擢されます。

この時代に、もし「同一労働・同一賃金(処遇)」という概念が職員の側にあったなら、次のような問合せが出たかもしれません。
「私は藤吉郎の前任の草履取りです。私も『草履を出す』という作業マニュアルと導入教育を提供され、その通りに実施していました。なのになぜ、私は足軽のチームリーダーにはならず、処遇にばらつきが出ているのですか?」

この問いに対して、採用時に次のようなアナウンスが必要だったかもしれません。
「うちの組織には『こういうことを手柄だと考える』という価値観があります。ですので、決まった手順をこなす評価項目に加え、プラスアルファの有効な工夫等があると、そこも評価されますので、予めお伝えします。」

ただしこれで万全かといえば、次の質問が待っていることも容易に想像できます。「それでは、そのケース・バイ・ケースの手柄とやらは、どのように数値化され、大小を比較する手順になっているのですか?」

「同一ではない処遇」の経緯を説明するためには、相当の規模で準備が必要になってくると思われます。労使どちらの側に立っているわけでもありませんが、とにかく「計量的に難しそうだな」という印象を覚えた次第です。

 
「創」 2021/04/03   (13/52週) 年度末の操業度を振り返る
さる3月は、ミーティングで「毎年こんなに綱渡りやった?」と声があがるほど、社員一同が緊迫するなかで乗り切っていきました。いったい何が起きていたのでしょう? ちょっと計数的にレビューしてみます。

作業指示書(作業指図書)の件数をベースに、昨年3月と本年3月の活動件数をカウントしました。

【活動総件数】48件→51件
【指示書の総件数】44件→45件 (※1日単位でカウントしたもの)
うち、サンプリング込み 33件→37件
うち、ラボ作業のみ   11件→ 8件
【指示書のない下見や対応】4件→6件
【夜勤・宿泊がらみ】3件→1件

これだけですと、とりたてて操業負荷の増加はみられません。
しかし内訳に入っていきますと、少し傾向が見えてきました。

【官庁の案件(リピート・不定期、新規)】1件→5件
【民間で新規性※のある案件】4件→9件
(※新規顧客や既存顧客の新ジャンル、あるいは受託がレアなジャンル)

官庁では、排ガス測定の案件2件で、スケジュール調整にやきもきしました。(施設側のご都合でサンプリング日の決まらない日々が続いたので)
民間では、溶接ヒューム法改正に伴う個人ばく露測定という一大テーマがまずあり、受託1軒目の出張説明会、ならびに測定実施までを同月にこなしました。

そのほか年度中にやってしまいたいという案件がいくつか舞い込み、内容的にもバラエティーに富んでいました。とりわけ土壌分析の案件において、測定仕様の擦り合わせに不備があり、土間コンクリートに穴をあける作業を急きょ、当社社員が3人がかりで行うことになる……という珍事件が発生。今年の年度末・最終の木曜日にふさわしい(?)クライマックスとなりました。

※木曜日は疲労がたまった所へ業務がたてこみがちで、一般的に労災リスクが高いといわれています。普段以上に落ち着いて作業するべき日ですね。

新年度となり、当社もまず自分たち自身が安全に活動できるよう、心がけと仕組みの両面から整えて行きたいと思います。

 
「感」 2021/03/27   (12/52週) 資源ごみの作業所にて測定
先月、近隣自治体様からのご用命で、作業環境測定を行ってまいりました。
資源ごみをいったん整え、リサイクルの流れにのせるための作業所(ストックヤード/ごみの焼却場とは別のロケーションに建てられた拠点)に訪問いたしました。

そこには4ジャンルの作業場がありました。今回、当社が測定したのは下記のイとロの作業場です。(粉じん測定や空気環境測定を実施)

【イ】あき缶を複数まとめてつぶし、四角い形状(段ボール箱大)にして、パレットで搬送しやすくする。(プレス機械設備を用い、その前後にて手作業)

【ロ】空き瓶を色ごとに分別し(透明・茶色・グリン)、積み上げておいて破砕する。(前半は手作業、最後に重機を用いる)

【ハ】食品用の発泡プラスチック製の容器(スーパーのお惣菜品のトレーなど)を分別し、袋づめする。

【ニ】古紙を分別する。

イとロの作業場では、シニア世代の皆さんが作業者として機敏に働いておられました。そしてハの作業場では、養護施設の職員さんに引率されて、ハンデキャップのある若い人たちが作業に取り組んでおられました。

とりわけハの作業場については、SDGsの観点からも意義深いのではないかと感じました。


SDGs
3.すべての人に健康と福祉を
8.働きがいも経済成長も
12.つくる責任 つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を(プラスチックの焼却 →酸性雨 →森林破壊)
17.パートナーシップで目標を達成しよう

 
「達」 2021/03/20   (11/52週) 私の感得した達之助スピリット
 当社に入社させていただいた4年前、書棚にあった『碕達之助集』を拝読する機会を会長から頂きました。以来、私も使用人の身ながら没後弟子を気取らせていただいております。

 私なりに感得した達之助スピリットは3点です。

◆織るが如く
「カンやひらめき」と「科学的アプローチ」という真逆の要素から取捨選択するのではなく、それらを経糸(たていと)と横糸で「織るが如く」組み合わせ、ビジネスチャンスをつかんでいく……という発想。
(一方向に並んだだけの糸をシートにしてすくうのと、網状・布状になった糸ですくうのとでは、チャンスを取りこぼさない効率は桁違いに差が出るわけです。)
 この発想を応用し、「心がけ」と「仕組み」という2つの要素についても、織るが如く運用していけば、仕事場の活動効率も良くなると思いました。

 なお、科学的アプローチには「検証の大切さ」も挙げておられます。国家予算など政治の面でも本来、決算をし、予算よりうまく行った場合でも「なぜうまく行ったのか」検証すべし……とは、現代で言うPDCAサイクルの継続的改善と全く同じ意味において、重視されていたのでしょう。

◆相談上手
 占領軍が押し寄せて来ても、「僕はどうしたら良いのでしょうか?」と聞きに出向く……。これは極端な例としても、渡米を検討する際に意見を求める(→健康にひびくというより、むしろ体調がよくなるとの発想を得る)、ダム建設の要領を海外へ見学に行く(→当時の日本のやりかたでは工期が長くなることへの気づき)など、相談することの大切さを示す事例が随所にありました。
 能力の高い人が大きな仕事をするというより、自分の能力の限度をわきまえて、周囲に助けてもらって実現につなげる。この姿勢は、あらゆる身分の社会人に必須の素養であると感じました。(※自分の能力開発を放棄してはいけませんが)

◆2番手でも成果大
 野口英世博士の母君のポエムに感動し、慈母観音の製作という具体的なことを思いついたのは、知人が(別の目的で)作家を起用しているのを見てのこと。また缶詰の製造から缶の製造を切り放したのも、時代背景的には厳密な意味でのパイオニアではないようでした。つまり1番手の思いつきを見て、その思いつきの素晴らしさを(ある意味で1番手以上にくみとって)別の形で開花させる、という着想力があるように感じました。
 相談力とあいまって、素直さ・純真さが結果的に武器となっているようです。

 達之助翁は私と違い、本質的には「理系の人」だと思います。当社の業界やその他の理系の皆さんにも、明るく手こずりながら世の中を渡っていく理系のロールモデルとして、翁の存在はおすすめです。

 
「感」 2021/03/13   (10/52週) 散気装置のウォッチャーことはじめ
排水・下水の水質を浄化するため、好気性菌に空気を提供する装置が「散気装置」で、その散気装置を備え、水を空気にさらす役目をもつプールが「ばっ気(曝気)槽」。つまり言葉としては、曝気が目的(結果)を指し、散気は手段(行為)を指しています。
(ちなみに熱帯魚の水槽の底で、ブクブクと泡を発生させているものも「散気装置」ですが、この場合の空気の提供先は魚です。)

そういった曝気槽を適宜含めた単独もしくは複数の処理工程を備え、工場排水などを河川や下水道に放流できる水質に改善するユニットのことを、私どもの業界では「除害施設」といいます。ちなみに水ではなく排ガスなどの空気を「除害」するユニットのことは、「空気清浄機」と呼んでいます。

さて先週、サンプリング日程の重なってしまった日に、私(営業員)も食品工場の除害施設へ排水分析の採取に行ってきました。そのお客様の除害施設は、コンクリート製の建屋の屋上部分が露天の状態で運転しているタイプのもの。曝気槽も採水ポイントの1つにあり、ご担当者様の立会いのもと、プールサイドに屈んでポリ瓶を構えて採るような作業となりました。

あくまでヘルプ要員として採取に行った私は、そのお客様の曝気槽に近寄るのも初体験。そして興味深く目が行ったのは、槽の水面で泡立っている様子です。

熱帯魚の水槽のような、控えめで可愛いらしいブクブクではありません。水面に隆起・凹凸の伴うような、ボリュームの激しい散気のブクブク。しかし私の関心が向いたのは、その迫力ではなく、水面に散気の上がってくる「場所の偏り」です。散気が、槽の水面の一部、かつ外周寄りに偏っていたのです。

これを見たとき、私は株式会社アイエンス社の「アクアブラスター」を想い出しました。(ああ、この曝気槽の散気装置は、アクアブラスターではないな。)と、にわか評論家のように思考が働いたのです。

当社が測定・計量の受託先様から除害施設・空気清浄機などの設備改善の相談を受けた場合に備え、(当社も設備は専門外なので)ワンストップで相談できるプラットホームの1つに、長瀬産業株式会社の環境事業推進チームさんとのご縁を頂戴しています。ちょうどこの年明け、Web会議で簡易レクチャーをして下さった商材の一つに、この「アクアブラスター」もありました。

この散気装置は、2005年度近畿経済産業局NBK大賞の「環境・アメニティ部門賞」を受賞したそうで、散気の方式に特徴があります。「けっきょくは嫌気性菌とヘドロの勢いに負け、老朽化して浄化能力が減衰する」という散気装置がたどる定番の末路とは、ケタ違いに異なる維持能力があるとのこと(しかも化学的ではなく構造面の特徴により)。

今から15年以上前に更新した曝気槽でしたら、この方式は選択肢になかったと思います。しかし今後(次回更新時、もしくは既存設備に散気管をプラスして併用する際)、本当に安定的な曝気槽の維持をご検討の場合は、少なくとも選択肢に入れるべきのようです。

なにぶん当社も勉強を始めたところ。まずは私も「にわかウォッチャー」として、ようやく現場の様子に関心が及んでいる段階です。

 
「創」 2021/03/06   (09/52週) 事前準備のニーズを伝える説明会
溶接ヒューム法改正に伴い、当社でも個人ばく露測定が扱えるよう、対応を始めています。

この法改正には、解釈するのに曖昧な要素が多く(専門機関に問合せをしても「ケース・バイ・ケース」「実際のところは所轄の監督署に聞いて下さい」となる傾向)、加えて個人サンプラーという機材運用も目新しい。当社も昨年10月頃から検討ピッチを速め、ようやくこの4月の前半に、1件目の測定実施予定が立ちました。

個人ばく露測定を希望されるお客様には、「(測定スキルに慣れて)上手になってから測りに来てね」という先と、「不慣れでも良いから、とにかく早期に実施して欲しい」という先が居られます。当社としては小さく立ち上げて徐々に練度を上げ、対応規模を拡大する方針。そのため当社近隣の工場様で対象作業場が1エリアのみ、という案件で、モデル的に経験させていただくのが初回です。

個人サンプラーを用いる測定は、(個人ばく露測定にせよ作業環境測定にせよ)「事前準備」が大切だと言われます。新聞記者の「5W1H」のような感じで対象作業場の実作業のご事情を下見・ヒアリングし、そこから「均等ばく露作業」の観点に沿ってうまくヒュームを採取できるよう、現場のご協力を得ながら段取りを打合せねばなりません。

測定予定は決まったものの、当社も手探りの初体験。そのため「事前準備」についても留意が少なく、「測定当日の朝にでも、現場作業者の人と立ち話で詰めたら良いかなあ……」ぐらいの感覚でいました。ところが担当者の方から、「あらかじめ社内説明会の場を設けさせて欲しい(=測定機関がそこでしゃべって欲しい)」とのリクエストを頂いたのです。

ご社業が溶接関連の部材を製造しておられるため、測定の準備内容や流れを、現場作業の当事者のみならず(客先から相談されることのある)営業部員にも傍聴させたい。ついては自社の拠点間でWeb会議の形態をとりたいので、解説・実演・質疑も含めて対応して欲しい、とのこと。

このご要望に、私どもは並々ならぬプレッシャーを感じました。普段あらたまって発表などをする機会に乏しい上、よりによってこのような不明確・不正確な説明になりうるテーマだからです。
「営業マンをへこませるのに刃物は要らない。『分りにくい』と言えばいい」
「技術員をへこませるのに刃物は要らない。『正しくない』と言えばいい」。

それでも、引くに引けません。足掛け3週間という限られた期間で、パワーポイントの資料を作成(16画面で構成 ※そもそもパワポ自体、普段は縁のないツールです)。機材の写真などは手分けして撮りだめする一方で、当日訪問する中堅社員2名(営業と技術)で、3回ほど打合せや通しのリハーサルを行いました。
説明しようとすることで、自分たちの想定の曖昧さが露わになってきます。楽に始まるより、初回の案件がこのようなケースだったことで、当社はむしろ良いスタートが切れたのかもしれません。

そして先週末、「『事前準備』説明会 〜伝達と確認〜」と題し、どうにかミッションを終えることができました(解説と実演で約30分、質疑も含めて1時間弱)。

今回たまたまの行きがかりで作成したパワポ資料は、手直しすれば色々と活用できそうです(補充すべき箇所:@対象作業場とサンプラー装着対象者を絞りこむプロセス、Aサンプラーを装着する手順と写真)。技術部用と営業部用、それぞれ多目的に進化させ、続く案件のお客様への対応を深めて参ります。

 
「感」 2021/02/27   (08/52週) PCB、とくに駆け込みラッシュなく「高濃度」期限
受電設備の絶縁油などのPCB含有分析の案件、当社で受託したのは、ここ半年で2件ぐらいでしょうか。

【PCBの処分期間リミット】
◆高濃度(5,000mg/kg超) →2021年 3月末まで
◆低濃度(0.5mg/kg超、5,000mg/kg以下) →2027年 3月末まで

高濃度は、いよいよ期限が来てしまいました。

このあと、PCB含有分析の案件自体の発生が、「ない」という建前になるのでしょうか?
なぜなら、もし受託して分析結果が「高濃度」と出た場合、なす術が無いからです。

 
「感」 2021/02/20   (07/52週) 「コールセンター経由」の前提に、思うところあり!
当社のパソコン機器の保守をお願いしているIT業者殿は、コールセンターを持っておられます。

何かトラブル・不具合があったときは、馴染みになった営業マンさんやエンジニアさんに直接連絡するのではなく、端末ごとにシールで貼ったフリーダイヤルに電話して、そこに状況を伝える仕組みです。
この手順を踏むことにより、電話サポートのみで済むケースが増え、また現地出張工事事案であっても情報を共有することで、担当者だけに頼らず最適・最短のサポートができるという、うたい文句です。

ところがその一方で、このIT業者殿は、出張サポート要員に協力会社も活用しておられます。そして当社に駆けつけた協力会社の人は、「何のご用で呼ばれましたか?」と、うたい文句だったはずの情報共有が機能していないケースが見られます。

これでは、わざわざコールセンター経由で連絡し、その都度一から説明していることが、もはや何の対価も生んでいないようにも見えてきます。

ユーザーに「コールセンター経由」を強いるIT業者殿は、いっそのこと協力会社さんも含めてフラットな形で「直接担当制」にしたほうが良いな……、そのように思うのは、私だけでしょうか?

 
「創」 2021/02/13   (06/52週) 事務所フロアの模様替え
コロナ禍でありお正月気分を味わいにくかったこの年末年始、当社では事務所の模様替えを行いました。(什器の一部交換と補充を伴ったレイアウト変更。内装のリニューアル工事は伴わず。)
仮住まいを設けず、自社のマンパワーによって段階的に進めていったため、本工事が6週間、派生作業も加えて足掛け9週間の工期となりました。

社屋の本体棟は、幅が1スパン(7.4m)、長手が2スパンで南北に長い総2階の建物です。この2階に事務所機能のあるフロアがあり、現在では役員4名と社員2名が常駐ないし半常駐しています。

従来はこのフロアの北端に社長席(現・会長席)があり、スチールデスクと脇机による机の島を2つ配し、「昭和の事務所」と呼ぶべきレイアウトで長年運営されてきました。その後、パソコンなどのOA機器が事務所を少しずつ占有し始め、人員1人に対して「机がある」・「(その人専用の)脇机がある」・「(専門業務などで)デスクトップPCも別の席で使いたい」などとやっているうちに、限られた事務所スペースでの「足し算」にも限界が訪れました。また会社において情報資産は個人の抱え持ちから共有(チーム資産)の時代になり、ネットワークサーバーに格納した電子媒体だけでなく、紙媒体の資産についても共有しやすい置き方にする。そのことで顧客対応レスポンスの向上、ひいては世間様における当社の出番の増加につながるようになってきました。

このような背景から、やりたいというより充分に転機を迎えて放置できない状況となり、事務所レイアウトの抜本的な見直しに踏み切りました。

【10/27(火)】
・社長より2Fレイアウト変更の予定発表。
・社長夫人作成の平面図(添付画像の黒線部分)をもとに、社員に意見・アイデアを募集。(→異論なく、趣旨が素晴らしいので期待が高まる。)

【12/15(火)】◆本工事開始◆
・コピー機を1台撤去。
・LAN配線のHUBの系統を仮整備。(IT業者による)

【12/19(土)〜20(日)】
・役員の手作業により、什器レイアウトを大きく移動。

【12/25(金)】
・LAN配線のHUBの系統を仮整備。(IT業者による)
・共用端末(技術部・営業部)の場所移動。(IT業者による)

【12/27〜1/3】
・役員が適宜出勤し、こまごまと整備。

【1/6(水)】
・サーバーの移動など、SEレベルの作業。(IT業者による)

【1/19(火)〜20(水)】◆本工事終了◆
・LAN配線の確定(社長の指揮にて床にモール貼りなど)(IT業者)

【2/8(月)】
・更衣室ロッカーの入替え

あらためて完成後のレイアウトで勤務して感じられることは、書類棚・キャビネット類が多数追加されたこと、そして社長夫妻の固定席が出来たことです。

書類の収納改善における目玉は、営業部の顧客関係。50音順で横一文字に収納できるようになりました。このことにより、営業員が不在でも社長席のすぐ前に行けば、紙の資産が容易に検索できます。

社長夫妻の固定席、これは従来の北端という位置づけではなく、新しく北端に配したミーティング・テーブル(以前の居住区の食卓を多目的化したもの)の次に据えた形です。

今後も更衣室の棚の見直しなど、派生的な整備が続きますが、本工事としてはひとまず完結。社員も感謝して、これから新レイアウトの持ち味をじっくり引き出せていけたら良いなと思っています。

 
「感」 2021/02/06   (05/52週) 卒研発表会をリモート見学
2月3日、昨年の新入社員1名の母校である日本分析化学専門学校の「卒業研究発表会」があり、当社では午前中に在社していた4人(卒業生を含む)がZOOMで視聴させて頂きました。私(営業部員)もフルアテンドではないですが、お茶休憩にからめて断片的に拝見しました。

会場は学校近くの講演会場を使い、今年から企業関係者は参席せず、リモート配信を通じて見学するスタイルになったとのこと。7人〜10人程度がグループとなり、プロジェクターを用いてそれぞれの研究を発表。学生や先生からの質疑を発表グループが受け、ときには担当教員が補足説明を行っておられる様子がパソコン画面で中継されていました。

私自身は商工業の畑なので、このような理化学系の学びの場・発表の場を目にするのは初めて。印象としては、タイムキーパーが「チーン!」と制限時間を知らせたりする様子がQC大会に似た雰囲気でした。発表者の服装がリクルートスーツであることは少々意外でした。企業に観てもらう場だからということのようですが、「普段の白衣姿などで拝見したかった」と思う私などは、少数派なのでしょうか?

細かい収穫としては、pHのことをもはや現場でのように「ペーハー」とドイツ語読みせず、「ピーエイチ」と英語読みしていること。

大きな収穫としては、学校側の「どのような人材を輩出して行きたいか」というポリシーを感じとれたことです。分析という切り口で、卒業生が産業に関わっていく。そこに「研究」という要素がある場合、仮説を立て、その仮説を立証するための最適な分析処理手順をアレンジせねばなりません。そして、やったことを検証し、「今回の実施で何がつかめたのか」を自らわかり易く言葉や資料にして発表(表現)する。こういう一連のことができる(できるようになっていく)ために、学校は少なくともトライする場を与えて来ましたよ、というポリシーです。

ひるがえって、当社のような公害系の環境分析の会社では、そのポリシーを念頭に人材育成のバトンを引き継いでいるでしょうか? 公害なので関連法規があるため、分析の手順はJISで決まっているし、検証は基準値との比較で終わりです(環境アセスメントの領域になると、アレンジする能力が問われてきますが)。つまり、理化学系の人材を採用してのち、その潜在能力を学生時代よりも退化させている懸念があると思われます。

業種的に限界があるとしても、その「退化」を別の形でカバーすることはできないでしょうか? たとえば環境分析の会社にとって、成果物は(依頼者に提出する)報告書です。その成果物をたんに郵送するだけでなく、電話、あるいは客先に出向いて「読み合わせ」を行うケースがあります。そんな読み合わせの場こそが、「分析を通じて世の中と関わっている」醍醐味の部分といえますが、現状の当社では、これを技術部員に担当させることに消極的です。こういった姿勢は、短期的にはハプニングを回避できそうで社員自身も会社も楽なのですが、キャリア・パス(仕事の経験を通じて成長し、総合力が身についてくる道筋)の形成をせばめる点で、長期的にはマイナスと思えてしまいます。

先に社会人になった我々のほうこそ、退化している場合ではありません。学校の卒業研究発表会を拝見して、当社こそハッパをかけていただいた気分です。

 
「創」 2021/01/30   (04/52週) 局排設置工事の事業許可について確認
さる1月20日、当社が入会する商工会議所のビジネスサポートを活用し、行政書士の先生と面談してきました。テーマは局排設置工事を当社が元請として請ける場合の、事業許可の制約についてです。

当社の本業は、環境計量と作業環境測定です。そしてその派生業務・周辺業務についてもお客様に貢献できるよう、株式会社としての定款には事業範囲を幅広くうたってあります。

今回はそれとは別に、「なにか許認可としての縛りはあるのか?」という点を明確にするべく、ご教示を賜りました。結果、建設法という大枠のなかで、それなりに細分化された法体系のあることを確認できました。

今後はそれをもとに、当社としての「遵法ポリシー」と呼べるものを確立して参ります。出来ないことを「出来る」と思いこんで、お客様のコンプライアンスをおびやかさないためです。
その際のパラメータは下記のとおり。

・その案件は、税込みで 500万円以上の金額規模になるかどうか。
・その案件でタイアップする専門業者殿は、管工事業と機械器具設置工事業の許可を得ているか。(なおかつ、5年更新を維持しているか)
・エンドユーザー様から、発注書などに付記をしていただけるか。(例・500万円を超えるが、元請自身に事業許可がない旨を承諾し発注する)

「遵法ポリシー」は、随時見直してバージョンUPして参ります。

なお参考までに、かかる事業許可を当社自身が取得し維持することは、現在も将来も困難である旨、ご教示賜りました。

それと同時に、とある機械器具設置工事業者さんが付帯工事である管工事の取得を後回しにしていたら、そちらを単体で受注することが増えてきたケースなどもお聞きしました。

つまり「企業は生き物」と言われるように、現在の受注状況と、事業の許認可がミスマッチになっていないか、折をみて柔軟に点検することも大切のようです。

商工会議所様(と行政書士様)にはこのように手厚く導いていただけ、春からの案件対応に向け、良い下準備ができそうです。

 
「感」 2021/01/23   (03/52週) 職場に二酸化炭素濃度計を設置
社長が先週の水曜日、社内の5ヶ所に二酸化炭素濃度計を設置しました。
(電源供給はUSBコネクタ。パソコン等が傍に無い設置場所では、コンセントのタップにUSBソケット付きのものを調達)コロナ対策として換気の状況をみていくのが目的です。

人は酸素があれば、とりあえず苦しくないのでしょうが、呼気として二酸化炭素を出し続けています。室内でその濃度が上がってくるということは、「同じ空気がそこに居る」(=換気不足)を示す手がかりとして活用できます。

当社では換気を行う時間帯を決めていますが、冬場はとにかく寒い。窓を開ける時間が10分も要るのか、5分でいいのか、1分でいいのか……は死活問題(?)で、室内の暖気の奪われ過ぎによる社員のコンディション不調も避けたいものです。

室内の二酸化炭素(炭酸ガス)濃度は、1500ppm以下であることが従来の測定上の目安。しかしそれをコロナ対策として「換気の適切さ」の目安にするとなれば、もっと低くしたほうが良さそうです。

外気は 400ppm台で、会議室にこもって打合せを1時間もしていると、呼気で1000ppm台の半ばになってきます。コロナ対策の換気として、600〜800ppm台を維持するのを当社の目安としています。

設置した濃度計の数値を眺めていると、発見があり、換気の実施や工夫のモチベーションが上がりました。
「まだ暖気の残る程度の換気なのに、二酸化炭素がこんなに減った!」・「あんなに寒くしたのに、二酸化炭素の減りが少なくて損した!」、などなど。

会社に「換気警察」(冬場にやたらと室内を寒くする人)が居るのは怖いですが、「換気奉行」(うまく換気してくれるマニア)が居るのは、喜ばしいことではないでしょうか? このような計器があれば、誰かが奉行に目覚めるかもしれませんね。

 
「感」 2021/01/16   (02/52週) SDGsの自社フィッティング手法
先週、当社が入会する商工会の1つである大東商工会議所のメールマガジンに、アンケートがありました。社長監修のもと、営業部からこれに回答しておきました。

アンケートのテーマはSDGsです。
(会社としての取組み状況や、あまり取り組めていない場合はその理由、商工会に提供して欲しいことはないか? といった内容。)

当社では、まださほど取り組みが立ち上がっていない状況です。
(昨年は会長所有の入門冊子を社内サーバーにデータ設置し、参考教材としてミーティングで通達。今年から玄関にパウチで掲示。……実務とは関係のない雰囲気で推移。)

とりわけ、当社顧客で掲示なさっているような、「私たちは17項目のうち、この項目とこの項目で関わっています」といったフィッティングの段階に至っておりません。

SDGsの取り組みを「新しく始める」と思えば、負担を感じて敬遠するかもしれません。そこで、まずは社業での旧来の心掛けが「すでにSDGsと合致している」という部分がないか、点検していく所から始めるのなら当社でも取り組めそうです。

その意味では、当社には創業者の櫻井益雄会長の社是・社訓があります。ここからJAWE(日測協)の倫理綱領・5か条に通ずる項目を拾い出し、月・火・水・木・金の5つのグループに分け、毎曜日の朝礼にあわせて部分唱和しています。この5つのグループに該当するSDGsの項目をピックアップすれば、こちらも同様にフィッティングが可能となってくるでしょう。

当社にも、フィッティングの足掛かりがありそうです。会社を始めた当時の創業者の思い(社会貢献意識)と、国際的なSDGsが未来に目指す事とには、必ず接点があるはずです。

 
「感」 2021/01/10   (01/52週) 伸縮はしごを調達
昨年末、当社でも伸縮タイプの梯子を調達してみました。

従来普及している梯子と比べ、伸縮する要素が加わるので、リスク対策の表示がものものしいですね。
また重量的に、重い。地面に近いほうの太い脚から、マトリョーシカ状態でより細い脚が上へ上へと伸びていき、強度の確保がなされています。
この「強度が確保されている」ことの恩恵として、GLから初めの段までの高さに、余裕がつくれそうです。(ゲタにたとえると、高ゲタ状態)

当社では、排ガス測定でボイラー付近の配管の測定口(フランジ)に測定員が寄っていく際、梯子を据える足場の状態が千差万別です。車に積み込む際の収まりの良さや、展開した時の高さに融通が利くなど、ケース・バイ・ケースでこの梯子も選択していけたら良いなと思います。

ミーティングでも「どの車で行くの?」という確認に加え、「どの梯子を持っていくの?」という申し合わせもする。そんな心掛けをしながら今年も1年間、安全作業にて測定して参ります。