水質調査、騒音振動測定など環境調査は、関西環境リサーチ株式会社にお任せ下さい

「創」KER創業アーカイブ
会社の歴史を各駅停車で気ままにレビュー。現役社員はこの流れの先に。
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 2022/12/06   (50/52週) マスクフィットテスターが入荷
さる11月29日、フィットテスターが当社に入荷しました(KANOMAX マスクフィットテスター AccuFIT9000(R)PRO)。
調達にあたっては補助金制度を利用しましたが、補助の2倍では収まらない調達価格。ちょうど溶接ヒュームの個人サンプラーセット(当社は7セットを調達)した時の総額と、同じぐらいになりました。

関連法規の規制開始までにまだ間がありますが(来年4月〜)、それまでの工程を考えると、あまりのんびりしていられません。技術部・営業部の相互協力体制で、このプロジェクトを軌道に乗せていきます。

・社内試運転
・講習会の受講(補充)
・運用時に欲しいオプションの見極め
・オプションの調達
・受託形態のバリエーション確定(代行/機材貸出し,etc.)
・受託キャパシティーの上限の策定(1日最大何人、月に最大何回,etc.)
・受託形態に沿った料金の積算構成の立案〜見積方法の確立
・既存顧客で小人数の工場様にて、実戦リハーサル
・令和5年4月以降の受託スタート

 
 2022/11/18   (47/52週) 円筒ろ紙ホルダーの品揃えを追加
排ガス測定で使用するろ紙のうち、円筒ろ紙を収める「ろ紙ホルダー」について、これまで当社で保有するものはガラス製品のみでした。このたび、そこにステンレス(SUS)製が加わりました。

【ガラス製の特性】
△ 割れやすい
△ ノズルをテープで止めて使用する際、結節が緩んでダクト内に落下する場合がある
△ ノズルの部分調達などが難しい(注文生産)
○ 洗い易い(酸を使用できる)

【SUS製の特性】
○ 割れない
○ ねじでしっかりと結節できる
◎ ノズルはホームセンターで調達できる汎用部材
△ 洗いかたに制限あり(酸の使用はNG)

本件は、技術部による改善提案の1例です。
国際情勢による物価上昇への対策でもありますが、平常時でも有効な改善だったと思われます。
ガラス製に適した仕事ではガラス製も使用し、うまく使い分けたら良いですね。

 
 2022/11/12   (46/52週) 業務内容のHP表示を更新
当社のホームページ(本サイトならびに営業専用サイト)に掲載している、業務内容の表示を更新しました。変更箇所は次の2点です。

・臭気測定において注釈(※)をつけ、「※臭気指数を除く」としました。
・シックハウス測定において注釈(※)をつけ、「※アクティブ法を扱っている」としました。

いずれも、当社のごく近々の操業状況(責任をもってご対応できるキャパシティー)を反映させた内容です。また状況が変われば、こまめに更新してご案内いたします。

 
 2022/10/08   (41/52週) 個人サンプリング法を登録
さる9月末日、当社が測定機関として大阪労働局に届出申請をしていた「個人サンプリング法」の事業許可がおりました(労働局のホームページには、次回の更新のタイミングで当社のところに『可』が反映されます)。

個人サンプリング法とは、作業環境測定の実施手法における新しいバリエーションで、従来のA測定・B測定に代わり個人サンプラーを用いてC測定・D測定を行なうものです。(従来手法が無くなるわけではありません。C・D測定を選択できる測定ジャンル・対象物質は限定的に規定されており、かつ選択するかどうかの最終判断は事業所様で行ないます。)

当社では手法の似た「個人ばく露測定(溶接ヒューム)」を充分にこなしており、本来なら半年以上前に登録できていたのですが、申請準備の最終段階である業務規程の改訂でじっくり時間をかけました。

今月より、個人サンプリング法でも測定のお引合いを頂戴できます。

なお今後の派生作業として、報告書のフォーマットの移行作業があります。(これを機に、報告書のデータ形式を合理的に見直そうかという議論も始まっています。)

また今後の副次的メリットとして、溶剤の捕集方法のバリエーションが増える可能性があります。これまで当社の有機溶剤は、検知管以外は直接捕集(袋取り/フクロドリ)でしたが、粉体(ヒューム)と同じ個人サンプラーを使った捕集を扱い始めることで、GC-MS分析時に活性炭(から脱着するための別の溶剤)の検量線を作ります。であれば、従来のA・B測定でも固体捕集を選択できる態勢になってくるので、袋取りとの使い分けが可能です。

 
 2022/09/29   (40/52週) 社用車運転時のアルコール・チェック体制が整う
今年の道交法改正について、当社でも3月上旬に社内回覧で通知されました。
ほどなく呼気でアルコールを検知する検知器が社用車の全車両に搭載され、運転日報の書式も改訂。運転時のアルコール・チェックは10月からで良いのですが、春から社員で試験運用を始めました。

◆アルコール・チェッカーの面白い動作
理化学系でいうところの「妨害」が入るときがあるようです。
晩酌をしていない人が昼一番に出発する際、カレーチャーハンを食べた呼気にアルコール反応が大きく出たりしました。(もちろん、出発は取りやめずに社長へ事後報告)
誤動作は稀(まれ)で、安定稼動しています。そろそろ1回目の電池交換が始まっています。

◆測定頻度は「1箇所、4ハー(いっかしょ、よんはー)」
厳密に言えば、1ヶ所のサンプリング先へ行くにも、チェッカーに呼気を4回「ハー」と吹きかけることになります。
・会社から出発時に、「ハー」
・客先へ到着時に、「ハー」
・客先から撤収時に、「ハー」
・会社に戻った時に、「ハー」

これについては当社の業種的にみて、柔軟に運用しても良かろうと判断し、社員のほうで真ん中の2つは省略しています。
最後の「ハー」も、会社に到着してからでは機材の片付けなど作業が重なって煩雑なので、到着間際の信号待ちで実施するなど工夫をしています。

法改正対応の仕上げとして、この9月に社長が安全運転管理者の講習を受講しました。始業時の体調チェックついては、朝礼の場で社員各員を目視なり業務上の会話の応答から確認。記録するようにしています。






 
 2022/08/26   (35/52週) アスベストの顕微鏡(社内設備)が世代交代
建材製品中のアスベスト含有率の測定方法がJISで規定されており、顕微鏡の使用範囲で分類すれば、次の2パターンがあります。
・JIS A 1481-1 偏光顕微鏡で定性および石綿質量分率の推定を行なう。
・JIS A 1481-2 位相差顕微鏡で定性分析までを行なう。

国際的には当初から、偏光顕微鏡を用いるのがスタンダードだったのですが、日本国内では分析の普及を促すため、安価に調達できる位相差顕微鏡を用いる手法も採用されました。当社でも後者を調達し、長年運用していました。

それがこのたび、法改正に促されて偏光顕微鏡を調達しました。(Nikon 工業用顕微鏡 ECLIPSE LV100ND)。さる8月19日、データ解析室にて設置〜チューニングがなされました。設置にあたっては、既設の位相差顕微鏡が同メーカー品であるため、レンズなどの共通部材が転用されました。

今後は JIS A 1481-2に加えて JIS A 1481-1に基づく分析も可能となりました。

 
 2022/08/05   (32/52週) アスベスト事前調査「だいたい、いくらぐらい?」
最近、建材アスベストの事前調査について、「だいたい、いくらぐらいするの?」とお問合せの電話をいただくことが多くなりました。問合せの主は、新規あるいは取引実績のある建築設計事務所や工務店さんからです。

突然、電話という耳から入ってくる情報だけで、この「事前調査」という真新しいジャンルの金額規模を即答するのは至難のワザ。いっぽうお客様からすれば、請けるかどうかわからない業者に詳細資料を渡せる場合ばかりでもないでしょう。

そこで当社では、これまでの受注実績を営業部が整理して、シンプルな「即答用の積算構成モデル」を構築してみました。だいたいこれくらいします、という話の骨格をご用意したわけです。(添付画像のフォーマット)

このことにより、
・金額規模の上限と下限がつかめる。
・総額を左右する「増減要素」が把握できる。

お客様が(とりあえず)お知りになりたいのは、こういうことだと思います。当社のレスポンスも少しは向上するのではないでしょうか?

 
 2022/07/08   (28/52週) フィットテスト、しぶしぶ扱うことに
溶接ヒューム法改正に伴うマスクフィットテスト(令和5年4月〜全面施行)を当社の受託業務として扱うかどうか、技術部主導で検討が進められていました。そして全国安全週間だった先週、社内で全体会議が行われ、「扱う」との意思決定がなされました。

◆当初の社内ムード
・趣旨が、本来は特化物作業主任者による教育的指導のように思えた。
・代行するとすれば、保護具メーカーや流通業者が扱うのが妥当に思えた。
・テストの内容が、当初の情報では形式的な制度に見えた。
・同業者、関連業者に検討状況を聞いても、一様に消極的な印象だった。
・加盟する業界団体からの旗振りが感じられない。(業界としての責任は?)

◆技術部員の思い
・個人ばく露測定の受託先から、「フィットテストは扱わないの?」と聞かれる。
   →会社の方向性が決まっていないと、返答に困る。
・たとえ受託を断るにしても、やることの内容を知った上で返答するべき。
  (→1名に受講意思があり、会社が追認して受講に至る)
・委託先が見つからず困っているお客様には、対応できるようになりたい。

◆状況の変化
・講習を受けてみたところ、定量的フィットテストのほうが扱い易かった。
収穫例)1名でこなせる(定性的のほうは複数名を要する)
収穫例)短縮バージョンがある(約7分→約2分半)
収穫例)面体に孔をあけないアダプターが出現
・機材購入負担に対する補助金制度が立ち上がった。
・補助金の対象に、保護具メーカーと販売店が無い。(測定機関と検診機関のみ)
・化学物質系の法改正の動向や業界紙『作業環境』の記事(先行する海外の状況など)から、呼吸用保護具のフィットテストが今後、溶接作業にとどまらない形で重視されそうなトレンドが感じられた。

◆最終決断の転機
・8月から補助金(1期)の申請受付が始まる。

機材調達については、現在の保有機材(測定機関として通常のジャンル用のもの)の更新ニーズを棚卸しし、予算の見通しを念頭において検討しました。その結果、補助金制度を利用すれば調達しても良かろうとの判断に至りました。

フィットテストをお請けできる人数規模など、具体的な態勢づくりはこれからです。

 
 2022/06/11   (24/52週) 当社に女子トイレが完成
創業32年目にして、当社のトイレが男女共用から男性用・女性用に分かれました。

もともとトイレの床面積にはゆとりがありました。その中を区画して、男女セパレートに改築すべく、社長夫人がレイアウト案を用意。従業員の意見を聞きながら工務店さんと最終案に仕上げていきました。

改築工事のおもな工期は5月1日〜8日。工期直前には部材の搬入や、北倉庫へ仮設トイレの設置なども行われ、社長の留守中に社長夫人がそれらの応対をしました。

このたびの改築には社長の英断がありました。
2年前の4月、当社へ女子社員が久々に入社し、労働安全衛生コンサルタントの中川先生に当社顧客の相談でご来社いただいた際、ラボに女子専用のトイレが無いことを懸念されていました。その後、法改正があり、事業規模によってはトイレの規制が緩和されたのですが、社長がそのままで済ませることなく、機をみて改築に踏み切った次第です。

トイレの仕様も現代風になり、男子社員にとってももちろん快適職場となりました。

 
 2022/05/21   (21/52週) 旧来フォームの請求書、引退の背景
営業部の私が当社の請求書フォームの変化に気づいたのは、今年の初めのことです。新規取引のお客様に、作業環境測定の結果報告書を持参する際、書類一式の雰囲気が変わっていました。

郵送時と同様、透明のセロハン紙の袋に報告書と請求書が同封されているのですが、以前なら小さな複写伝票だった請求書が、報告書と同じくA4版のコピー用紙に変わっています。さらに送り状もA4版にリニューアルしており、3点ともが白いコピー用紙になっていました。(昭和の感覚で)悪く言えばメリハリのない、(令和の感覚で)良くいえば統一感のある荷姿となっています。

営業としては、どの書類が報告書(成果物)で、どの書類が請求書(清算にまつわる伝票)なのかが、分業で忙しく働く客先担当者にとって判かり易いのがなにより安心。
それから日をおいて、このリニューアルの実施された背景が営業部にも伝わってきました。当社は顧問税理士事務所のバックアップにより、「インボイス制度」なるものへの追従を、期限より前倒しで始めていたのです。

インボイス(先頭のイを強く発音する)とは直訳すれば請求書のことですが、消費税が令和元年10月から軽減税率制度(標準税率10%と別に飲食料品が8%という複数税率制度)になったことにより、請求書の体裁にもきっちりとした内容を求められるようになってきました。そのように適格な請求書を発行できる事業者登録を、消費税の納税事業所は令和5年度末までに済ませないといけないそうです(=インボイス制度)。

当社のリニューアルされた請求書には、「適格請求書発行事業者」として、登録番号も併記してあります。「買手側から求められたときは、インボイスを交付する」ことが適格要件なので、データ保存の体勢も用意したようです。

 
 2022/05/14   (20/52週) 自転車通勤の安全パンフレットを調達
先週は、中災防の新刊図書『自転車通勤・業務の安全運転』を会社で調達し、水曜日の終礼から社員に貸出して輪読を始めました。

輪読対象は、自転車通勤をする社員。フル行程の人2名に加え、「駅までは自転車」という人1名です。

まずは対象者に主体的に読み込んでもらい、色々と気づくなかで、会社も協力すべき備えがあれば検討する形となるでしょう。

 
 2022/04/22   (17/52週) 事務フロアの空調機1台を更新
春本番を迎える4月下旬の今週、当社のエアコン空調機の1台を更新しました。

当社の社屋には、壁掛け式と天吊り型をあわせて8台ほどの空調室内機があります。マルチ・タイプではなく各々に室外機を持っているため、老朽化の折には一斉に更新する必要がありません。故障が始まると一旦修理でつなぎ、その翌年か翌々年あたりに寿命が来るというパターン。今回の分もそうでした(1997年製)。

工事の様子を振り返ってみます。

◆全体
業者さんとの前打合せは社長夫妻が窓口となって行われ、工事日(全1日)当日は、社長夫人が立ち会いました。作業者の人数は3名来られました。敷地境界の地面に設置した室外機の旧台撤去・新台搬入のため、レッカー車が近隣の事業所様に入場させていただく時間帯がありました。(事前に社長夫妻でご挨拶)

◆当日の工程
今回の室内機は天吊り型であり、当社では分電盤に独立のブレーカを持っています。電源の2次側がきれいに独立しているので、分析室や事務フロアの電気機材の使用には影響ありませんでした。
空調のリニューアルですので、室内機と室外機それぞれの筐体を「外して」・「付け直す」ということの間に、冷媒配管の冷媒ガスを「抜き」・「再充填する」というプロセスが伴っていました。(環境系の当社社員としては、平成13年公布のフロン破壊回収法が平成27年にフロン排出規制法に改正されたことが連想されます。)ダクト系の気密度を確保するためでしょうか、組付けの仕上げ加工にガスバーナーも使っておられたようです。

室内機の縦・横の寸法比率が年代とともに変わっており、天井のプラスターボードの切り欠きの埋まらない部分を、電気工事屋さんで新しい部材を用意し、うまく復元して下さいました。私どもにも他流試合の要素がありますが(作業環境測定の流れで請ける局所排気装置の検査など)、よその業界にも他流試合があるのだなあと感じ、励まされる思いがしました。

 
 2022/03/31   (14/52週) 溶接ヒューム、初年度の消化件数
法改正により、令和3年度末までに1回目の測定(現状把握)を行なうとなっていた、溶接ヒュームの個人ばく露測定。当社でもちょうど1年前から受託をし始めました。

累積の消化件数は、下記の結果となりました。
・法人数 →38社
・均等ばく露作業(当社の通称『エリア』)数 →71エリア
・サンプラー装着のべ人数 →143人

この消化量は特別に多くはないですが、業界紙の座談会に登場する機関各位と比較しても見劣りしないレベルでこなせました。

消化ペースの推移を振り返りますと、単月におけるエリア数のピークが本年1月(13エリア)、そして法人数のピークが本年3月(7社)でした。

現在は報告書のまとめの残作業に、技術部が鋭意取り組んでいるところです。
また今後、さみだれ的に頂戴する測定オファーがあれば対応してまいります。

 
 2022/03/19   (12/52週) 石綿含有「調査」、見積時の有償・無償
建材アスベスト関連の調査や分析は、当社の受託ジャンルの1つです。社内有資格者数(修了者数)において、石綿作業主任者のほか建築物石綿含有建材調査者(特定/一般)についても、確保人員が2名体制になってきました。
当社にとっては扱う件数が排ガス測定や作業環境測定ほどではありませんが、このジャンルを受託する以上、最低限の受け入れ態勢になってきたと思います。

アスベストの「事前調査」のお引合いをいただく際、見積回答を無償でできるかどうかは、弊社から現場までの距離によります。

物件(解体物件/修繕工事物件)の規模・造作・建築後の改修の有無などにより、「事前調査」の成果物である報告書の規模が大きく変わってきます(建材の点数を網羅する必要があるため)。そしてお仕事の原価構成は、労務費がほぼ全て。
完成時の図面や図書を、施主様で竣工時・修繕時をすべて保管しているケースは稀なので、「事前調査」の見積をただご用意するだけでも、有資格者による現地への下見がほぼ必須となります。

検体を採取する前の事前調査のプロセス自体が、一種の「下見」のようなものなので、見積のための下見のことを当社では「下見の下見」と呼んでいます。
現地まで一般道路を車で走り、半日で終わるような「下見の下見」であれば、無償で対応させていただけますが、高速道路を使って昼またぎになるような距離ですと、有償(高速代と技術員の日当)の申し入れをせざるを得ません。

逆に発注側のお立場で考えますと、このジャンルは現地近隣の分析業者をご利用いただくのが、セオリーなのかな? と思われます。

 
 2022/02/11   (07/52週) 当社にとって、オンラインストレージの運用効果
取引先に渡したい文書データなどを、電子メールの添付ファイルにして送らずに、クラウド上の宅配ボックスのような環境に託す手法が、「法人向けオンラインストレージサービス」。当社でも昨年6月からこれを導入しています。

当社の技術的な付加価値活動には、大容量ファイルの送受信は必要ありません。メールに文書ファイル等を添付するという面では、営業部の私がもっとも頻度的にヘビーユーザーとなります。しかし未だ習熟の途上であり、以前の添付メールと併用して運用しています。

当社にとってオンラインストレージの導入目的は、(販社さんの提案により)セキュリティー対策だと聞いております。昭和のサラリーマンとしては、まずこの趣旨の理解に手こずりました。なぜこれがセキュリティー対策になるのか、ピンと来ないのです。

昔、回転寿司店の看板広告で『健康一番 すし』というのを路上で見かけました。「健康には寿司が一番良い」と言っているのではありません。「健康が第一だ」という一般論に「すし」という単語を併記することで、連想的に回転寿司のイメージが良くなるのを狙った看板でしょう。オンラインストレージという道具についても、似たような印象が私にはありました。「セキュリティーは大事だ」ということと、「(だから)オンラインストレージが対策になる」というのが、どうも直結するように思えなかったのです。

そんな理解不足の私に、やがて「気づき」の出来事が訪れます。
ある取引先の方から電話がありました。「先週は不本意にも濃厚接触者となり、自宅待機期間を終えて貴社の見積書のメールを開けたら、ダウンロード期限が切れていた。再セットして欲しい」とのこと。送った(※ダウンロード手続きを送った)メールが、お手元のPCにファイルを届けていないのか。お手元に「ファイルが無い」から、もう一度送れとのご指示か。と、いうことは ……と、いうことは……??!! このご要望に対応した際、私の脳のひっかかりが解消したのです。

これだ! (当社にとっての)セキュリティー上のメリットは、「送信側パソコン・受信側パソコンいずれの側のメールソフト上にも、添付ファイルのついた送受信履歴を残さないこと」。このことにより、もし当該PCがウイルス感染等で暴走状態になったとしても、そこから添付ファイルが無差別に拡散されることはありません。
これに付随した気づきとして、ウイルスが通常仕込めないようなPDFファイルや画像であっても、拡散リスクを考えると添付ファイルにするべきでない、という点。こうして理解が一気に深まりました。販社さんから手厚いレクチャーもなく不自由していましたが、結果オーライの展開となりました。

もちろんこのセキュリティーは、万能ではなく限定的です。
まず話の前提として、このような備えを「みんながやれば」有効だ、ということ。送信・受信にかかわるパソコンの全てが心掛けてこそ、本当の効果が出るのだと思われます。
次なる前提としては、ウイルスの仕掛けの発動される想定先がメールソフトだということ。この場所に備えをしても、もし受信側PCでダウンロード先のフォルダ(ダウンロード・フォルダ)にファイルをそのまま履歴としてズラズラと残していたら、その場所をターゲットにすることも技術的に可能かもしれません。
さらにもう1つの前提は、「クラウド上が安全である」こと。クラウドといっても、本当に雲の上にファイルを預けるのではありません。運営会社に悪意さえあれば、むしろ保管物をやすやすと観賞できる環境とも言えます。商品比較サイトにも出てこないようなマイナーなオンラインストレージサービスの「クラウド」に預けることと、旧態依然として添付メールを送り続けることと、どちらのほうがリスク軽減されているのか? その判断は迷うところです。

ともあれ、セキュリティーポリシーはポリシー(方針)。趣旨を理解し、その方向で行くと決めて行動しているかどうかが肝心なので、職場に提供されたオンラインストレージを使いこなすことが、私の役目であります。

 
 2022/01/08   (02/52週) 初出の1週目、当社の立ち上がり
今年は、会社のとしての初出が1月4日(火)、続いて会長と技術部長の初出勤が1月5日となりました。

初出の朝、社長と総務部長より念頭の言葉がありました。つづいて始業に先立ち、出勤社員にコロナの簡易検査が実施されました(唾液のサンプルによる抗原検査)。全員の陰性(※広義)を確認してのち、始業となりました。

会長は、年齢的に無理のないよう、スケジュールの適した日に出勤しています。会長の姿が見えない日も、ふだん朝礼で社是社訓(会長の言葉)を唱和しているので一体感があります。

・生かされている身のありがたさを知ること
・二度なき人生を精一杯生き、悔いのないようにすること

年末年始は、分析設備を完全停止します。その操作について、今年は技術部長以外の人も経験する機会を設けました。まず年末に、部長より停め方やガス供給系の閉開栓のOJTがあり、年始には(予め聞いておいた手順で)技術員全員で設備の暖気運転を行いました。部長の立会い無しでもうまく成功し、組織として自信がついたと思います。

分析設備の暖気運転中は毎年、久しぶりに会った社員同士で世間話をします。年始なので和やかに雑談を交わすだけで良いのですが、例年どういうわけか、つきつめた議論のような展開になってしまいます(1年のカタルシスは初出にあり?)。そんな余韻も第1週の週末ごろには全員回復し、平常モードとなります。

総じて当社の第1週は、人については体調バッチリ、設備もバッチリ。営業車両が1台、安全な場所で動作不良となりJAFを呼ぶハプニングに見舞われましたが、それも含めて年初めの良い「慣らし運転」が出来たと思います。